2006年の12月日記


【ひとこと】

すきこそもののあはれなり。[1204] / おいらルパーン(↑)サァーン(↓)セェーイ(↓)[1211] / ソニーが、だんだんセガっぽく見えてきたぞ。[1218] / タカシ、ハンバーグが煮えたぞ。[1225] / いやそれ年末と関係ないから。[1231] /



12月29日(金)「今年は終わり」

イギリスでフォント「Helvetica」のドキュメンタリー映画が製作中。

デザイナーのみならず、印刷業界はもちろん、一般人にも広く知れ渡り世界中で使用されている超定番フォント「ヘルベチカ」。 それにまつわるドキュメンタリー映画が、誕生50周年を記念して来年公開されるそうです。 書体ひとつで映画ができるんだから大したもんです。 正直あまり面白くなさそうですが、日本で公開されるなら観に行きたいと思います。


さて年末です。 皆さんこの一年はいかがでしたでしょうか。 まあどうでもいいけど。 私の一年はただ淡々と、でも途中2ヶ月くらいは無かったように思います。 7月とか、10月とか、絶対なかったはずです。

内容的には、タイ語訳の本が出たり、イナバウワーしたり、イチローの株が上がったり、「大神」で大泣きしたり、アルベルト・スギ氏と名乗ったり、柳沢が凄いシュートを放ったり、ケータイでショーセツ書いたり、冥王星が無くなったり、中国へ行ったり、デーブ・スペクターの車が燃えたり、文庫本が出たり、新作が出たり、足温器を買ったり、台湾へ行ったりと、過ぎてみれば結構充実した一年であったような気もしています。 それでも妙に物足りなさを感じているのはなぜだろう。 これが恋かしら。 まあ2006年とも1年に渡って付き合って来たワケですし。 一緒に笑って、一緒に泣いて。 だんだん言ってることがおかしくなってきています。

来年ももう既に、楽しいこととか楽しくないこととかの予定が埋まりはじめていて、とりあえずやっぱり慌ただしい日々になりそう。 まあ何だかんだ言っても忙しい内が華、なんて思うワケないだろ馬鹿野郎。 俺はヒマとムダが大好きなんだ。 とりあえず「クオリティの高いマイペース」をモットーに、ぼんやりとこなして行こうと思います。

皆さん良いお年を。 そして来年もよろしくお願いしますです。 ネオシマスデス。


12月25日(月)「今夜いい歌、誕生日」

【本日のYouTube】

某有名日本人アーティストによるスペインでのライブ映像。

ぼくらの既成概念を打ち破るカッコ良さ! スペイン人、熱すぎ。


[本日の独言(ひとこと)]

メリークリスマス!(終わったけど)

という訳で、今宵12月25日はクリスマスであり私の誕生日。 「盆と正月が来た!」も、毎年恒例だと味気ないものだと実感しております。

誕生日が来ると想ってしまうのは年齢。 お陰さまで今日で29歳を迎えることとなりましたが、なんだかちっとも「らしくない」29歳だなあと考えてしまいます。 あの頃思い描いていたのは、こんなのだったろうかと。

10年前、19歳の頃は大学に入って1年目で、何をすればいいのか、何もしなくていいのかとヤキモキしながら過ごしていました。 大学の講義も面白くなくて、アルバイトも単純作業ばかり。繰り返している内に、何の取り柄もない自分の将来がパッと見えた気がして、このまま20年も30年も似たようなことを続けるんだろうなと思い、軽い絶望感に浸っていました。 まだ宣伝・広告の仕事も知らず、作家になるなんて、あり得ないことでした。

20年前、9歳の頃はもうあまり覚えていませんが、とりあえず毎日ノーテンキに過ごしていました。 銀縁メガネを掛けて体育が苦手な、ちっとも可愛くない子供。 ファミコンとキン肉マンとビックリマンが好きで、図工が得意で国語が苦手で、スイミングクラブと書道を習っていた子供。 あの頃の将来は来月くらいまで。あと2年くらい経つと、マンガが好きだから絵を描いていけたらいいなと思うようにはなりましたが、とりあえず本は一冊も読んだことありませんでした。

そんな奴が今、こんなことをしています。

しかし考えてみると、10年前、20年前にどんな将来を想像していたとしても、結局それ以上に世の中が変わってしまったのだから、結局何の意味もなかったように思えます。 パソコンに向かって記事の文章をあれこれ考えたり、インターネットで調べものをしたり、イラストレータでレイアウトを組んだり、フォトショップで画像を加工したり、ファイナルカットで動画を編集したり、ゴーライブでホームページを作るなんて、あの頃にはそんな仕事自体がなかったのですから、思い描くこともできないことです。 ましてやそれらのお陰で「THE CHAT」や「明日、キャロラインカフェで」なんて小説を書くなんて、完全に想像を超えた現実です。

今の子供に「将来の夢は?」なんて、聞く事自体ナンセンスなのかも知れません。 流行りを受けて「サッカー選手になりたい」とか、夢がなくなって「公務員になりたい」とか。 選択肢も想像できないんだからそんなものしか出てこないのです。 だからそれを大人も真剣に聞いても仕方がないと思います。 どうせ、明日宇宙人が攻めて来たら全部変わってしまうでしょうし。なるようになりますし、なるようにしかならないのです。 私も今はこんなことをしていますが、10年後、うっかり実家に帰って農業を営んでいたとしても全然不思議でないように思っています。 それくらいでいいのでしょう。

そして私はクリスマスが来るたびにそんなことを想い続けるのでしょう。 「まさか木星でショベルカー動かすことになるとはなあ」とか。 どんな仕事だよ。


12月18日(月)「パーソンオブザイヤーイン台湾は、王建民だろうか」

[本日のニュース]

米タイム誌が選ぶ「今年の人」は”あなた”



お前だお前。 化粧気のないツラでモニタを見ているお前だ。
というワケで、アメリカのニュース雑誌「TIME」が年末恒例にしている表紙「今年の人」。 2006年は「You.」つまり「あなた」に決まったそうです。 表紙のモニタ部分が鏡面加工になっており、手に取ると自分顔が映って見えるとか見えないとか。 インターネットのSNSやらYoutubeやらが爆発的な盛り上がりを見せ、名もなきぼくら一般市民たちの芸術性やマンパワーが改めて感じられた一年であったということなのでしょう。 日本のマスコミはそれでも流行を支配しているのは自分たちだという驕りが見えますが、あちらの国では過去の様々な出来事もあってか、素直に「群衆の力」を認める傾向があるように思えます。 それぞれのシステムの開発者を選ばなかった所にもそれがうかがえます。

日本だと誰になるかなとかも考えてみましたが、ホリエモンも表舞台から消えてしまいましたし、小泉総理も任期を終えちゃったし。 だからって安倍総理では正直パッとしませんし。 悠仁くんっていうのもちょっと違う気がしますし。 崖っぷちの犬(通称ガケッポチ)もほんの一瞬だけでしたし。 あと他に話題になった人もほとんど「犯罪者」としてですし、ねえ。

「今年の人」といえば、それよりも何だか亡くなった人が多くてちょっと寂しいです。 思い出せる範囲でも、茨木のり子、竜助、ファンファン、オイルポマーダー、シド・バレット、オツオリ、おじゃる丸、大霊界御大、フジタク、原爆頭突き、3000点、モタさん、灰谷健次郎と、なんだかずいぶんいなくなった気がします。

まあとりあえず。 今年一年で俺だけが選ぶパーソンオブザイヤーとしては、「おいおい聞いてないよー」って具合にいきなり仲間はずれにされた「冥王星」でしょうか。 あ、人じゃないな。 じゃあ冥王星人で。(もう適当)


[本日の独言(ひとこと)]

先週末は台湾の台北市へと行ってきました。
8月には中国の北京へと遊びに行きましたが、今回はお仕事です。 およそ5年振りになる海外旅行が偶然にも北京と台湾だったというのは、何となく今の時代を象徴しているような気がしました。

今回はお仕事だったのであまり遊び回ることもできず、名物の夜市などを少し歩いた程度にとどまりました。 台北市には随分と日本文化も流入しているようで、店の看板や商品の中にも日本語が多く、日本語を流暢に話す方にも多く出会いました。 聞けば、今は日本語の「ひらがな」や「カタカナ」のデザインが大変はやっているとか。 歴史的背景を抜きにしてそう言ってもらえるのは日本人として嬉しいものです。 安心して遊びに行ける海外のひとつだと感じられました。 暗がりの通りはちょっと恐いですが。

残念ながら、時間がほとんどとれなかったので、台湾の本屋さんには行けずじまい。 外国語はほとんど扱えませんが、本屋に立ち寄り並んでいるものを見れば、その国の文化や趣味が、割と手っ取り早くうかがえるものなのですが。 台湾ファミマの雑誌コーナーに「ファミ通」の中国語版が並んでいたのが印象的でした。

あと、なぜかコンビニの「おでん」には「関東煮」(日本の関西での通称)と書かれているのが多く見られました。 なぜだ。


12月11日(月)「熱い足と冷たい頭」

【本日のあたたかみ】

足温器を買いました。



6畳一間でデスクワークにいそしむ私にとって、冬の寒さは難題でありました。 エアコンだとと空気が乾燥する。 ホットカーペットは便利だけど机の下にある足までは届かない。 石油ストーブは燃料補給と換気が面倒。 電気ストーブ、ハロゲンヒーターはオフシーズン時の収納スペースの確保が大変。

そんな折に見つけたのがこちらの電気足温器。 空気も乾かず、机の下にも入り、燃料も電気、そして小さくて軽い。 デザインもレトロ調で、なんか「お婆ちゃん家にあるよく分からない機械」っぽくてステキ。 というワケで早速購入しました。

温度調節は強から弱へのスライドバー。 切スイッチはないので、使い終わったらプラグをコンセントから引っこ抜くという、今日び珍しい強引設計。 ああステキ、足温器ステキ。 ハードディスクレコーダーを探していたのに、高いから足温器で手を打ったバカな俺ステキ。 というワケで、この冬は頭寒足熱で乗り切っていきたいと思います。 あんよぽかぽか。


[本日の独言(ひとこと)]

先日弊著「明日、キャロラインカフェで」が、奈良市の某書店にて平積みで陳列されていたという情報を、母親からCメール(携帯電話のショートメール)で教えてもらいました。 ありがとう某書店様。ありがとうお母さん。 書店が少ない(と思う)奈良市にも置いていただけたというのは実に嬉しい話です。 ありがとう藤原さん(市長)。

書き手としましては、置いていただける書店さんはどこでも有り難いものなのですが、私はこっそりと3つ書店さんに置いてもらうことを目標を掲げています。

1つは故郷である奈良市のどこかの書店さんに置いてもらうこと。 これは今回達成しました。 もしかしたら前から達成していたかも知れません。

もう1つは今の家から一番近い書店さんに置いてもらうこと。 これは小さなお店なのでまだ置いてもらえていません。

そしてもう1つが、昔アルバイトの面接で不採用を受けた書店さんに置いてもらうこと。 面接時に「自分で執筆もしていますので全般的に造詣は深いつもりです」と自己アピールした所、「そんな人、多いんだよねえ」と軽く返されたことを覚えています。 だからという訳でもないのですが、まあもしその人がまだ覚えていてくれていたら面白いなと思っています。

書店さんに本を置いてもらうには、出版社の営業さんにお願いしてもらう訳ですが、それも結局は「売れる本は置いてもらえる」のが全てです。 売れる本というのは面白い本です。 本が面白ければ、営業さんも仕事がやりやすく、書店さんも売れやすく、読者さんにも楽しんでもらえる。 そして書き手にも還元される。 アートの商業化というのは万人を幸せにするものに他ならないと私は思っております。

という訳で、これからも面白いお話をもっと多くの書店から皆様にお届けできるよう励んで参ります。 よければ一冊、手にとってやってくださいまし。


【本日の独ゲーム】

Winterbells (※音アリ注意)

ウサギさんがベルを鳴らしながら飛んでいく上昇ゲーム。 最初にクリックでジャンプ、マウスで移動しながらベルを踏んで得点アンドさらにジャンプ。 鳥はダブルスコア。 丁寧な作り込みに好感が持てました。 ちなみに私の最高得点は42,4976,6700点です。 42億点て。


12月4日(月)「会話と辞書」

【よくわかる 日常漫才講座】(標準語ver.)

その15482回 −ボケ4段活用−

(ボケ→スルー)


「毎日寒いなあ」

「うん」

「12月でこれだけ寒いと、8月はマイナス200℃くらいになるよ」

「え? そんなことないよ。8月にはまた気温が上がるんだから」

「ああ……うん」



(ボケ→ツッコミ)


「毎日寒いなあ」

「うん」

「12月でこれだけ寒いと、8月はマイナス200℃くらいになるよ」

「なんでだよ!」



(ボケ→ノリツッコミ)


「毎日寒いなあ」

「うん」

「12月でこれだけ寒いと、8月はマイナス200℃くらいになるよ」

「ほんとかよ。 そしたらもうコートの上からまだ上着着て、ズボンも重ねてはかないとってなんでだよ!」



(ボケ→ボケ返し)


「毎日寒いなあ」

「うん」

「12月でこれだけ寒いと、8月はマイナス200℃くらいになるよ」

「あーいいね。バナナでクギ打ち放題だ」

「え、そんなのしたいの?」



関西生まれで関西育ちの私ですが、この「ボケ」と「ツッコミ」のノリはどうも苦手。 でも「ステレオタイプ関西人」の人って本当によくボケるから難しいです。 いちいち「なんでやねん」とかツッコミを入れるのも、なんだか漫才っぽくてヤですし、 かといってスルーするのもなんだか「ノリが悪い」とか思われてしまう。

だから最近は「ボケ返し」。 「ボケ」を汲み取ってさらにボケるという方法で対応するようにしていますが、そうなると今度は、相手の方が話についてこれなくて会話が止まってしまうことも多くなります。 日常会話って難しい。 ただ「ステレオタイプ関西人」の人の、何のプライドかは知りませんが、無理にでも「浅い笑い」を求めてくる会話が一番苦手です。 「空気読めよ」って、お前が読めてねぇじゃん。



[本日の独言(ひとこと)]

勢い余って電子辞書を買いました。
カシオのエクスワード XD-GT6800。 カシオといえば、かつて同じように調子に乗って買ったGショック携帯の初期モデルでエライ目にあった記憶がありますが、電子辞書なら信用できます。

内容は国語辞典、広辞苑、英和・和英辞典はもちろん、古語辞典、漢字辞典、日本史事典、経済用語辞典。 果ては通信・ネットワーク用語集や血液サラサラ健康事典などなど。幅広い、というかとりあえず全部入れてしまえという数の辞典・事典・用語集が収められていました。

中学生の頃にセイコーの電子辞書を持っていましたが、それはほんとに国語辞典とか英和辞典のみのシンプルなものでした。 それから十数年、まさか電子辞書分野がこんな進化を遂げているとは知りませんでした。 近頃は中高の学校では紙の辞書より電子辞書が奨励されているそうですが、それはそれで考えものじゃないかと思えてきます。 だって、いつまで読んでても飽きませんから、授業どころじゃないですよこれは。

そんな私が気に入ったのは「医者からもらった薬が分かる本」という事典。 識別コード、薬剤名、分類から薬が検索できて、それぞれの効能、諸注意、値段まで調べられます。これはもう、病気になるのが楽しみになりますね。 それはウソですが。ちょっとテンション高いです。

しばらくは退屈しないで遊べそうです。