2007年の8月日記



8月30日(木)「宣伝」

眩しい

というワケで、本日発売の「ザ・スニーカー」10月号(角川書店)に、弊著「魔神館事件」が最後の方にちょこっとだけ掲載されております。 お兄さんお姉さんにはちょっと照れる表紙かも知れませんが、まあそういうのは気にしないでぜひご購読ください。 私は開いてから「あ、ハルヒってこういうのなんだ」と知りました。 これは、ラノベでいう所の「場違いの魅力」ってやつだな、私自身が。

まだまだ始まりの始まりで全然内容が分からないと思いますが、その後もさらに分からなくなりますのでお楽しみに。 本編は9月30日発売予定です。 


8月27日(月)「バイオ、レンスとエレクトロニクス」

[本日のノーガード戦法(失敗)]

近所のローソンに強盗が入り現金が奪われたそうです。 私は店長が嫌いだったので利用していませんでしたが、なんとも物騒な話でイヤになります。

ていうかさー、コンビニでよく見かけるけどさー、深夜にバイトの男の子一人で店番しているってのもどうかと思いますよアタシャ。 この事件もなんか、店員が奧に引っ込んで在庫の整理とかしている時にレジに入られて、側に掛けてあったカギでレジとその下の金庫(?)を開けて取られたらしいですし。 それってどうなんですか? そこまで客を信用しちゃいけないと思いますよ。 もし私が身長195センチで体重120キロのレスラー体型で、かつては「西高の狂犬」と恐れられてて、しかも今日まで一週間飲まず食わずで過ごしていたりしたら、やっぱり「マジ行けんじゃね?」とか考えるかも知れないですよ。 むしろ「罠か」とも思いますよ。


[本日の独言(ひとこと)]

ソニーがぶどう糖で発電する「バイオ電池」の開発に成功したそうです。 生物は炭水化物(ぶどう糖)を酵素で分解してエネルギーを得ますが、その仕組みを利用して電気エネルギーを得て発電することができたらしいです。 言うがやすし、行うがきよし。 怒るでしかし。 環境にやさしい未来のキーデバイスとして注目が集まっています。

(プレスリリース)


科学脳にも化学脳にも乏しい私ですが、それでも何だかすごいなと思ってしまいます。 作家脳でいうと、そのうち自分の生体エネルギーとかを使って発電とかできるようになるかもと妄想を膨らませてしまいます。 ケータイの充電とかには便利かも。 おにぎり一個でメモリ1とか。 まさに人間電池。 人間電池といえば映画「マトリックス」の世界ですね。 この世は全て虚構であり、現実は電池として捕らえられた我々の見る夢に過ぎない。 それはそれで結構幸せなんじゃないかと思っています。



8月20日(月)「黒徹と人失」

[本日のダンドリ9割番組]

お盆休みの時に久しぶりに「徹子の部屋」を観たら、黒柳さんのカツゼツがずいぶん悪くなっていて、ちょっと寂しくなりました。 あらあら、まあまあ、あなたそー、ってらっしゃったんですってね? 徹子知りすぎワラタ。


[本日の独言(ひとこと)]

6月末に集英社から刊行された、太宰治の「人間失格」がよく売れているそうです。 中身はそのままなのですが、表紙のデザインに「デスノート」とかでお馴染みの漫画家、小畑健さんのイラストを起用した所、これが大当たり。 太宰を知らない中高生の注目を多く集めてヒットに至ったらしいです。 いわゆるひとつの「ジャケ買い」というやつです。 もちろん中身が伴っていたからこそのヒットではあるのでしょうが、ビジュアルがよくないと文豪も買ってもらえないんだなと思ったりもしました。 重みを伝える時代でもなく。 ああでも太宰は「そっち系」だからいいのかな。

本のジャケ買いというのは、私も知らない著者の本にはよくする買い方です。 表紙を見て、タイトルを流し見て、オビに注目して、裏のあらすじに目を通して、本文を3行読んで。 とはいえ趣味と仕事を兼ねるものなので、その内どれか一つでも気になれば躊躇なく買うようにしています。 でもその場合においても、結局一番初めに目を惹くのはジャケットであり、そこでピンとこなければ手にも取らない、目に入っていても見付けられないまま通り過ぎてしまいます。 だからやっぱり、ジャケットのビジュアルも大切なものなのでしょうね。

「デスノート」を期待して太宰を読んだ方はどういう感想を持つのかが気になります。 意外に悪くないと感じられるものなのでしょうか。 個人的には太宰の真骨頂は「人間失格」や「走れメロス」以外の、軽妙なタッチの作品にあると思っております。 「女生徒」なんて結構受けるんじゃないかしら。



8月13日(月)「新刊案内」

もう随分と昔の話になってしまうのですが。
以前、このホームページでは「ハテナくんとおにいさん」という企画をやっていました。

教育テレビかなんかのノリで、世の中の疑問とかを子供のハテナくんと物知りおにいさんが読み解いていく。 というのをベースにして、おにいさんがとにかくインチキばかりをもっともらしく解説していく、というテキストでした。 皆さんからも質問を募集したりして、それをどういい加減に結び付けていくかを考えて。 ハッキリ言ってバカバカしい内容でしたが、ネットがテキスト全盛期ということもあって、それなりに楽しく遊んでおりました。

その後、私はふと思って皆さんに聞きました。

「もしハテナくんとおにいさんが小説になったら、読んでくれる?」って。

すると皆さんは、「絶対読む」と言ってくれました。

ごめん。 それすごく、嬉しかったです。



商業アーティストって畢竟、「自己満足」と「他者共感」の2つを追い求めることなんじゃないかなと思います。 自分自身で完璧と思えるものを作ることと、深いレベルで他者に共感してもらうこと。 自己満足だけを追求したら、山に籠もる陶芸家とか、狭い範囲での同人作家になるだろうし。 他社との共感だけを追求したら、ありきたりなハリウッドのアクション映画とか、流行物ばかりを取り入れた作品になるんだと思います。 だから飛び抜け過ぎずに、みんなと充分共感できる内容で、しかもほんのちょっとだけ自己満足で色付けする。 いい作品って大体そうなんじゃないかなとも思います。



まあそれはともかくとして。

ずっとやりたかったネタ。 いつかはやりたかった小説が、ようやく何とかできました。


さあ、俺は約束を守ったぞー。

今度はお前らの番だからなー。


例の2人組が、意外な形で復活します。



[本日の独言(ひとこと)]


お待たせしました! 新刊案内です!


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「魔神館事件 −夏と少女とサツリク風景−」

著/椙本孝思 イラスト/箸井地図 刊行/角川書店
9月30日発売予定/四六判・ソフトカバー/予価1,400円

★先読み掲載★
8/30発売の雑誌「ザ・スニーカー」
当作品の5章までが先読み掲載されます。

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内容はリンク先よりご確認ください。 今回は初めてアルファポリスさんとは別の出版社さんから出させていただきます。 しっかりミステリのたっぷりホラー。 その上、ライトノベルです。 ライトノベルって何だか少年少女の読み物だったり、「萌え」な読み物だったりしませんか? でも大丈夫です。 書いてる私自身がそういうの全然分かっていませんから。 少年少女はもちろん、紳士淑女の皆さんも充分お楽しみ頂ける作品になっていると思います。とりあえず教育上よろしくないくらい、人が死にます。

詳しい情報はまた随時お伝えしてまいります。
何卒よろしくお願い申し上げます。



8月6日(月)「疑惑のクリムゾン枠と広義でのオトコノコ映画」

トヨタの自動車「IST」のCMの音楽に、なぜかKing Crimsonの"Easy Money"が使われています。 雰囲気が合っているのかどうかは知りませんが、何も新車のプロモーションに30年以上前の音楽を使わなくても。 安易に流行曲を使うよりはいいのかも知れませんが。

ちなみに"Easy Money"とは「あぶく銭」の意味。 歌詞もバクチに強い女に惹かれる男といった感じです。 「IST」のコンセプトに合っているのかしら。

そういえばトヨタは前にも新車の曲に"21st. Century Schizoid Man"を使っていましたね。 CMの制作者が同じなのか、それともトヨタに「クリムゾン枠」でもあるのでしょうか。 気になります。


[本日の独言(ひとこと)]

映画の「トランスフォーマー」が面白そうでたまりません。

「マイケル・ベイ」「スティーブン・スピルバーグ」「CG」「変形ロボット」「宇宙からの侵略」という王道パターンを貫いた、うんざりするほどのオトコノコ映画ですが、予告ムービーを観たらやっぱりちょっとドキドキさせられました。 だってオトコノコだもん。 8月4日に公開されて、ネットでは既にレビューも書かれ始めていますが、あえてそれは読まずにもう少しドキドキ感を楽しんでおこうと思います。

とはいえ、いつも通り仕事が詰まっちゃっているので、果たして公開中に映画館で観られるかどうか。 結局はDVDになってからレンタルするか、あるいは数年後に「トランスフォーマー2」の公開合わせたテレビ放映を観ることになるのかも知れません。 「テレビ初公開!」とか付けられて、時間調整のために静かなシーンをダイナミックにカットされて、聞き飽きた声優さんの吹き替えられて。 映画のテレビ放映にはちょっと否定的です。 観ちゃうけど。

「トランスフォーマー」といえば、この間DVDで観た「ゲームセンターCX」では「よゐこ」の有野が延々と、ファミコン版の「トランスフォーマー コンボイの謎」をプレイしていました。 地味だけどお兄さん的にはこっちの方が懐かしくて面白いかも。 「よゐこ」はコンビ名が「なめくぢ」の時代から好きな芸人ですが、近頃はトゲが抑えられた芸風になっているのがちょっと残念です。