地球の歩き方
東ギャクタマノコシアン帝国


今回の「地球の歩き方」は
昨今日本人旅行者が増えつつある東ギャクタマノコシアン帝国です。
長らく鎖国状態にあったこの国の独特の文化を
訪れる前に予習しましょう。


場所
東ギャクタマノコシアン帝国(以下クタマノと略する)は中東あたりのややこしい場所にあります。
大きさは北海道よりやや小さいくらいです。
日本から直接の飛行機は出ていませんので、近隣の国から行きます。
でも近隣の国のヒトは、気味悪がってこの国に近づこうとしません。
だいたいこのへん

国旗
クタマノの国旗は緑の地に様々な曲線や点で描かれています。
この曲線や点はクタマノの古い文字で、「シャア専用」と書かれています。
緑色であるにも関わらず。
国旗

皇帝
クタマノ帝国の皇帝は、ガリレオン・デ・パロマガスキグ16世(23歳)です。
彼はわずか12歳でいじめっこの仕業で無理矢理皇帝にされました。
彼にはクタマノに関するあらゆる物事の承認・否認の権利を持っており、
日夜山ほどの書類に目を通すことなく、ハンコを押しまくります。
現在では皇帝の仕事のかたわら、トマトの品種改良に没頭しています。

産業
クタマノの産業はほとんどが消しゴム製造です。
この国では消しゴムの元となる鉱物、「ケシゴミアン」が世界で唯一産出する為に、
世界中の消しゴムシェアの96%を担っています。
日本も人工消しゴムを除いた99%の消しゴムを、この国からの輸入に頼っています。

国民
クタマノの国民は消しゴムのおかげで非常に豊かです。
ブランドスーツに身を固めた若者がポルシェを走らせて、
中身より服の方が高いんじゃないのかと思わせる女性をナンパしています。
基本的に陽気な性格ですが、コレは大らかというよりは何も考えていないといった方が良いかも知れません。
但し、国民全員の消しゴムに対する知識は大学教授並です。

軍事力
クタマノの軍事力はごくわずかです。
日本の様に徴兵制もなく核兵器も保有していません。
にもかかわらず、周辺のややこしい国から攻撃を受けないのは、
この世界のあらゆる物質を次元の彼方に葬り去る最強兵器、
「東ギャクタマノコシアン帝国消しゴムレーザー’98」(East Gyakutamanokosian Eraser Laser'98)
通称「E.G.E.L.'98」を所持しているからです。
有史以来使用された事はありませんが、かつてムー大陸やアトランティスを消し去ったのは
この兵器の旧型である事が、まことしやかに囁かれています。

宗教
クタマノは実に信心深い国です。
宗教は独自に産まれた特殊な宗教、コッパミジンコ教です。
コッパミジンコと呼ばれる神を長として下に15体くらいの神がいます。
信心深いですが特に宗教関係の行事も無く、日々祈るわけでもありません。
但し、たまに思いついた様に「コレもみんなコッパミジンコ様のおかげだ」と叫びます。 大声で。
そして、国民は決して他の宗教に移ろうとはしません。 面白いから。
コッパミジンコ様

祭り
クタマノでは毎日が祭りです。 基本的にヒマですから。
皆浴びるように酒を飲み、音楽を奏で、歌を唄います。
そして宴会は、コッパミジンコ教の15体くらいの神の一人、「キ・ダタロ・ウ」(音楽と頭髪の神)を崇め、
毎度一気のみから始まります。
クタマノの死亡原因のランキングで「急性アルコール中毒」は自殺に次いで2番目です。
キ・ダタロ・ウ(墨絵)

動物
クタマノにはカワルピャと呼ばれる動物がいます。
日本のカッパの様に頭に皿をつけたこの動物は、いつもダルそうな顔をしています。
哺乳類カワルピャ科のこの動物は草食ですが、たまに肉を食べようと健気に挑戦したります。
暇な時は国民や旅行者の捨てたシケモクを吹かしては、昔を思い出して苦笑いしたりします。
鳴き声は、「ナニガヤネン」「ダレガヤネン」「オレシランイウトルヤロ」に近い言葉で鳴きます。 思いついた時に。
クタマノにしか住んでいない珍しい動物ですが、クタマノには山程生息しています。
肉は食べようと思えば食べれます。 梅ガムの様な味がします。 毒はありませんが幻覚作用はあります。
カワルピャ

クタマノことわざ
「パーよりはグー、グーよりはチョキ」
平手で叩くよりも拳で殴った方が、拳で殴るよりは指で目を突いた方が、より相手に効果的なダメージが与えられる、
といった意味のことわざ。
物事の一点に集中した方が、より大きな効果が得られるという意味です。

「鶏口になるとも牛後になる無かれ」
日本にも似た様なことわざはありますが、クタマノでは少し意味が違います。
ニワトリの方が牛よりも小さく、弱いが、
牛の尻は食用でもニワトリのくちばしは食べられる事ない。
つまり、大きな団体に属するからといって安心できるモノではないという意味です。

「消しゴムで消えるのは文字のみだ」
消しゴム産業で潤っているクタマノならではのことわざです。
人の発言、行動、人生は、いくらクタマノの消しゴムを使っても消えない、
だから気を付けろという意味です。

「定価の9割引ってキミ」
「処分」と書くよりもよく売れるという意味です。


いかがですか? 東ギャクタマノコシアン帝国は。
話のネタで行ってみるのも良いかも。
ちなみに、言語はクタマノ語
文字はクタマノ文字
お土産のほとんどが匂い付き消しゴムです。


いってらっしゃい