ハテナくんおにいさん、クリスマスだよ!」

おにいさん誰が?

ハテナくん「みんながだよ・・・プレゼントは?」

おにいさん「ああ・・・じゃあ木刀でも買ってあげよう。」

ハテナくん「そんなお土産みたいなのいらないよ。」

おにいさんペナントよりは実用性が高いと思うよ。」

ハテナくん「ドリームキャストが欲しい。」

おにいさん「ドリームキャスト? ・・・ああ、アレね。 アレならソコにあるよ。」

ハテナくん「・・・コレ、ドリームキャストなの?」

おにいさん「書いてあるだろ。 ドリームキャストって。 ひらがなで。

ハテナくん「・・・なんか、木目調だよ。」

おにいさん「手作りの味があるだろ?」

ハテナくん「・・・使えるの?」

おにいさん「もちろん。 通信対戦だって可能だよ。」

ハテナくんゆ、湯気が出てるよ・・・

おにいさん「そりゃ出るよ。 ドリームキャスト兼、餅つき機だから。」

ハテナくん餅つき機!?

おにいさん「お正月までには返してくれよ。」


ハテナくんおにいさん
良く分かるクリスマスのお話
ハテナくん(手前)、おにいさん(奥)


クリスマスって何の日?


おにいさん「キリストが生誕した日だよ。」

ハテナくん「キリストさんて、昔のヒトじゃないの?」

おにいさん「約2000年前の人だよ。」

ハテナくん「よくそんな昔のヒトの誕生日が分かるんだね。」

おにいさん「とりあえずこの日を誕生日としているだけで、実際はこの日に生まれたワケじゃないよ。 調べてみると、どう考えてもこの12月25日に生まれたとは思えないんだよ。 でもどの日に生まれたかも分からないから、とりあえずこの日にしておいたんだよ。 実際には全然違う日なんだろうけど、キリストを讃えることには変わりないからね。」

ハテナくん「ふぅん。 なんにしろキリストさんの生誕を祝う日なんだね。」

おにいさん「ちなみにこの日は鷹司実朝が生まれた日でもあるよ。」

ハテナくん「・・・本当かい?」

おにいさんSad But Trueだよ。」

ハテナくん「なんだかスゴク、ヤな日に思えてきたね。」

おにいさんキリストの生誕がどう考えてもこの日じゃないと言った意味が分かったかい?」


クリスマスってどういう意味?


おにいさん「Christ's mass、「キリストのミサ」という意味だよ。」

ハテナくん「へぇ・・・あれ、でも、なんで略したらX'masになっちゃうの? C'masじゃないの?」

おにいさん「そういう素朴な疑問が、ボケ防止に繋がるんだろうね。」

ハテナくん「で、どうして?」

おにいさん「新約聖書の原典はギリシャ語なんだよ。 ギリシャ語での「キリスト」は「X・・・」から始まるんだよ。 ギリシャ語フォントが無いから書かないけどね。」

ハテナくん「へぇ、そうなんだ。」

おにいさん「質問は以上かい?」

ハテナくん「ミサってなに?」

おにいさん「ミサ?」

ハテナくん「キリストのミサって意味なんでしょ?」

おにいさん「ああ・・・あは、あはは、なるほどミサね。 あはは、コイツはイイや、あはははは・・・ゲホゲホゴホ・・・

ハテナくん「笑ってないで、ていうか大丈夫かい!?おにいさん。」

おにいさん「・・・いや、こんなに笑ったのは「おそ松くん」以来だよ。 ・・・で?」

ハテナくん「ミサ。」

おにいさん「アレは「ミサ」じゃないよ。 「キリストのみさ」って事だよ。」

ハテナくん「キリストのみさ?」

おにいさん「そう、キリストだけだ、っていう事だよ。」

ハテナくん「なにが?」

おにいさん偉いのは。 釈迦も天上天下唯我独尊って言ってたね。 そういう事だよ。」

ハテナくん「どうして最後が「さ」で終わるの?」

おにいさん「そりゃあ・・・気取って言ったんだろうね。

ハテナくん「ダレが?」

おにいさんユダが。

ハテナくん「ユダが言ったんだ・・・」


モミの木を飾るのはなぜ?


おにいさん「神聖な木とされているからだよ。」

ハテナくん「どうして?」

おにいさん「1年中葉が緑に生い茂っている。 冬のイメージは「闇」「死」「寒」、そこでも枯れずにいるモミの木に、ヒトは「希望」と「堅実」をイメージしたんだよ。 で、クリスマスを祝うと同時に、モミの木も讃えるという意味で、よせば良いのにあんな節操のない電球をちりばめるんだよ。」

ハテナくん「綺麗じゃない。」

おにいさん「どうせなら枯れ木をドレスアップした方が良いよ。」

ハテナくん「今のおにいさんの話だと、クリスマスとモミの木は関係ないの?」

おにいさん「全く無いよ。 そもそもモミの木信仰はキリスト教成立以前からあったんだよ。」

ハテナくん「でも、クリスマスに飾るね。」

おにいさん「メンド臭いからね。 一緒にしたんだよ。 坊主憎けりゃ袈裟まで憎いって事だよ。」

ハテナくん「憎くはないと思うけど。」

おにいさん抱き合わせ販売だよ。 モミの木だけ売っても売れないしね。 クリスマスに飾るって言えば売れる。 あるいは、キティちゃんグッズを持てば愛らしくなるというのと同じだね。 どのみちブサイクには変わりないのに。」

ハテナくんおにいさん、なにかモミの木に恨みでもあるの?」

おにいさん「モミの木の下には死体が埋まっている・・・

ハテナくん「それ、桜じゃないの?」


サンタクロースって何?


おにいさん「サンタさんも知らないのかい?」

ハテナくん「知ってるよ。 でもあのお話はどうして始まったの?」

おにいさん「アレはモデルがいるんだよ。 昔、現在のトルコにセント・ニコラウスって神父がいたんだよ。 彼は貧しい子供達に惜しみなく食べ物やお菓子を配っていた。 で、彼を熱心に崇拝したオランダでは、セント・ニコラウスをインター・クラアスとかシンター・クラエスと呼んでいた。 ソレをアメリカ式に発音すると、サンタクロースになるんだよ。」

ハテナくん「トナカイのソリを引いているのは?」

おにいさん「歩いてじゃ大変だからね。」

ハテナくん「煙突から入るのは?」

おにいさん「窓は大抵カギがかかっているからね。 カギを壊すとアシがつきやすい。

ハテナくん「泥棒みたいだね。」

おにいさん「盗むのじゃなく、置いていくから、タチが悪い。」

ハテナくん「靴下にプレゼントを入れるのは?」

おにいさん靴下フェチズムだからね。

ハテナくん「そ、そうなの?」

おにいさん「彼は少年少女の靴下がたまらなく好きなんだよ。 で、忍び込んだ先に靴下がぶら下がっていると、とても喜んで、御礼にプレゼントを入れておくんだよ。 で、翌朝子供達は靴下にプレゼントが入っていて大喜びする。 ぶら下げていた靴下が新品になっている事には気付きもしないでね。

ハテナくん「なんだか恐いね。」

おにいさんもの凄くリスクの大きい軽犯罪だよ。 彼にしてみればリスク以上のモノを得ているんだろうけど。」

ハテナくん「赤い服を着ているのは、どうして?」

おにいさん「元は白い服なんだよ。 いろんな家を回っている内に赤くなる。」

ハテナくん「え? どうして?」

おにいさん「クリスマスの夜、子供達はプレゼントが貰えるように早く寝る。 でも大人達は、夜更かしする方が多いだろうね。 そしてサンタさんは今日中にプレゼントを配らなくてはいけないから、一つの家に時間をかけていられない。」

ハテナくん「それで?」

おにいさん「それで、彼の服は赤くなるんだよ。」

ハテナくん「全然分からないよ。 続きは無いの?」

おにいさん「・・・ヒント、「返り血」

ハテナくんえぇ!?


日本ではクリスマスはいつから始まったの?


おにいさん「室町時代だよ。」

ハテナくん「そんな昔からあるんだ。 誰が始めたの?」

おにいさん一休さんだよ。」

ハテナくん「へぇ。」

おにいさん「一休さんは仏教徒のクセに、プレゼントが欲しいものだから、どこかで仕入れて来たクリスマスの話を和尚さんにした、で、和尚さんもそのあまりにも巧妙な話術に騙されて、檀家さんから頂いたお饅頭をみんなに配ったんだよ。」

ハテナくん「珍念さんも?」

おにいさん「珍念さんも。」

ハテナくん「ふぅん、一休さんが始めたのかぁ。」

おにいさん「ところが、話はココで終わらない。」

ハテナくん「え?」

おにいさん「その話を聞きつけた桔梗屋が、将軍(足利義満)に密告したんだよ。 将軍様は「おのれ一休め、余に内緒で甘い汁を吸いおってからに!(アニメ一休さんの将軍様の声で)」って怒ったんだよ。」

ハテナくん「・・・短気なヒトだね。」

おにいさん「で、将軍様は悔しいものだから、金閣寺で盛大にクリスマスを催したんだよ。 もちろん、その裏には「一休め、眼にモノみせてやる(将軍様の声で)」っていう謀略も潜んでいたんだよ。」

ハテナくん「・・・へぇ・・・」

おにいさん「で、「くりすます」という名の酒池肉林の大宴会は三日三晩行われた。 宴もたけなわになった頃、将軍様は一休さんを呼びつけてこう言った「一休、こうして「くりすます」を行っておるのに、一向に「さんたくろうす」が姿をみせんのは如何なる理由か。 よもやおぬし、この余をたぶらかしたのではあるまいな(将軍様の声で)。」。 さぁ、一休さんは困った。」

ハテナくん「・・・あの、おにいさん・・・」

おにいさん「でもソコはやっぱり、とんちの一休さん。 いつも通り得意のとんちが炸裂するんだね。」

ハテナくん「・・・」

おにいさん「一休さんはこう言った。 「将軍様、「さんたくろうす」はお酒が全然飲めないんですよ。 だから、こんなお酒の匂いがしているところには寄りつかないんです。(一休さんの声で)」ってね。 将軍様はこりゃ一本とられたと思った。」

おにいさん「でも、将軍様はまだ納得のいかない御様子だ。 なんとかして一休さんにギャフンと言わせたい。 そんな時にさよちゃんが将軍様の胸を叩きながら、「将軍様のばかばかばか、せっかく一休さんが楽しい催し物を聞いてきたのにぃ(さよちゃんの声で)って・・・あれ?ハテナくん、どこ行ったんだい?」 




ハテナくん「なんにしても、クリスマスは楽しいね。」

おにいさん「まぁ、祝い事だからね。 鷹司の誕生日だけど。」

ハテナくん「困ったヒトだね。 アレも。 で、おにいさん、ちゃんとしたプレゼントをおくれよ。」

おにいさん「ドリームキャスト兼、餅つき機は気に入らないかい?」

ハテナくん「うーん、餅つき機ってのは・・・」

おにいさん「じゃあ、コッチの、ドリームキャスト兼、高枝切りバサミをあげよう。」

ハテナくん「だから、どうしてそんなのと合わせるんだよ。」

おにいさん「わがままなヤツだね。 じゃあ一体何と兼ねれば満足なんだい!?

ハテナくん「なんで兼ねようとするのさ・・・」


おやすみ