the shadow of silver
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12月30日(水)
[本日の独言(ひとこと)]
クリスマスはもう過ぎてしまいましたが。

アメリカの玩具メーカー、マテル社が11月に発売した女児向けの人形「ハロー・バービー」は、人工知能(AI)対応で会話ができるものとなっているそうです。
持ち主が名前を伝えると「いい名前ね。きょうだいはいるの?」や「ケーキは好き?」などと返答をします。
人形には無線のWiFi機能が搭載されており、インターネットを通じて持ち主の音声を解析し、適切な返答を行います。
iPhoneの音声アシスタント「siri」やソフトバンクの「ペッパー」と同じような仕組みです。

今時は人形遊びも進化していると感心しつつ、ちょっと薄気味悪い予感がないでもありません。
アメリカの人たちもそう思っているようで、子供の好みや家族の個人情報が外部に漏れたり、会話を通じて他の商品を買わせる宣伝に利用されるのではないかという懸念の声が上がっています。

人形の目の中にカメラ、体内に位置情報を伝えるGPSを埋め込んでおけば大変なことになりそうです。
あるいは「ハーメルンの笛吹き」よろしく、会話で子供たちを洗脳してどこかへ連れ去ることもできるかも。
と、それだけでホラー小説の一つ二つもできそうです。
楽しい反面、恐ろしくもある。
テクノロジーがSFを凌駕しつつある現代です。
なおメーカー側はもちろん、そのような悪意はないと反論しています。

本年の配信は今回で終了です。
一年間お付き合いいただきありがとうございました。
来年も何卒よろしくお願いいたします。

[一日三報]
【AFP】カメラがとらえた仰天・おもしろ写真2015

【ロイター】Pictures of the year 2015

今年も色んな写真が撮られました。
動画全盛の時代ではありますが、やはり一枚写真の瞬間的なインパクトも侮れません。

[産経新聞] 大安、仏滅…六曜「差別につながる」 カレンダー配布中止、大分

差別になる理由についてはイマイチ分かりませんが。
でもちょっと占いに詳しければ、六曜なんて歴史も伝統も浅くて、謂われも適当な物だと知っている訳で。
おせち料理なんかもそうですが、別に頑なに守り受け継ぐ必要があるものでもない、と私は思います。
とはいえ、やる人に文句を付ける気もないけれど。

[読売新聞] 高さ62m最上部付近で大観覧車の扉、突然開く

言わんこっちゃない。
私は常々、観覧車は恐い危ないと訴えておりましたが、余人にはなかなか受け入れてもらえず悔しい思いをしておりました。
改めて言います、観覧車に乗る時は覚悟せよ。
災難に遭っても、そんなものは自己責任だ。
ラブラブ乗ってんじゃねぇ。



12月22日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
グーグルCEOのラリーペイジの話によると、近い将来、コンピュータやロボットが人間の仕事を肩代わりすることで、これから10人中9人は別の仕事へ就くことになるだろうと語っています。
また先年、オックスフォード大学の准教授が、今後10年20年で全雇用者の仕事の47%が機械に置き換わると予測しています。
マイクロソフトのビルゲイツも以前に「創造性を必要としない仕事は全てテクノロジーに代行される」と語っていました。

そういうこともあって、近ごろは海外でも日本でも、自分の仕事が機械に奪われるのではないかという話題がよく出ています。
これから20年で世界の仕事は大きく様変わりして、みんな仕事に困ってしまうぞという脅しです。
でも考えてみれば、これまでの20年でも、さらにはその前の20年でも世間の仕事は大きく変わっているので、そういうものだとも思います。
私もパソコンとインターネットがなければ、こんな仕事をしていませんでした。

それにしても、コンピュータにせよロボットにせよ、機械化の前提って「人間の労働の軽減」だと思うのですが、そのせいで人間が先行き不安に陥るというのもおかしな話です。

スマートフォンで読める漫画にcomico(コミコ)というものがあります。
このサイトの特徴としては、モバイル業界の多分に漏れず、「主にアマチュアが執筆」「読者は無料で読める」「広告費で収益を得る」というものですが、その上で「縦読みに最適」という特徴もあります。
画面には漫画が1コマ1コマ表示されるので、それをスクロールさせて読み進めていくというスタイルです。
拡大縮小を繰り返すよりも圧倒的に読みやすい発明だと思います。

一方、comicoで人気の出た作品は書籍化されることもあります。
こちらは実際に印刷された漫画本です。
その際、縦読み1コマずつの漫画を書籍向けにレイアウトする人たちがいるそうです。
「コマ割り屋」とでもいうのでしょうか。
強調シーンは大ゴマ、展開シーンは小コマと作り替えて読みやすく仕上げます。
これは本来は漫画家自身が初めに作るものですが、1コマ表示形式ではその必要がなく、若いアマチュア漫画家の中にはそもそも作れない人もいるそうです。
そこでベテランのアシスタント経験者などが間に入ってサポートすることもあるそうです。

なるほどなぁと驚かされましたが、これなどは機械化によって生まれた新たな仕事と呼べるものかもしれません。
これから世界の仕事がどう変わっていくのかは分かりませんが、今までの仕事がなくなる反面、楽しそうな職業が新たに生まれる可能性もあるような気がしました。

まぁ私は、仕事がなくなったらロボットに油を差す仕事でもしようかと思っています。
それでペッパー君みたいな上司に叱られて給料を頂戴します。

[一日三報]
[AFP] 「空飛ぶスパゲティ教会」に挙式認可、「パスタ婚」可能に NZ

まだやっていたのかFSM(Flying Spaghetti Monsterism:空飛ぶスパゲティモンスター教)。
なんか10年くらい前にネットの一部で盛り上がった新宗教です。
人類の誕生は進化論だけではなく、神とも呼べる存在による創造も考慮すべきだという、インテリジェント・デザイン論を風刺する意味で作られたもの。
「だったら、謎の空飛ぶスパゲティモンスターが人類を作ったとしてもいいんだな」ってことです。
日本でも流行るかと思ったのですが、ダメか。

[毎日新聞] 大分ザビエル像 制作者が違和感「イメージ違う」作り直し

本当に何が変わったのか分からない。
でも費用を負担してまで作り直した芸術家魂に感心します。
あとザビエルってカッパ頭じゃなかったらしいね。

[朝日新聞] ミラーボール、都内唯一の技 6畳間で製造続ける

ミラーボール職人の朝は早い。
そういえば実物ってあまり見た覚えがありません。
サタデー・ナイト・フィーバー。



12月15日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
なかなかスムーズに事が運べず、気が付けばもう12月です。
今年は結局「スパイダー・ウェブ」の一冊だけ刊行させていただきました。
もう少しテンポよく進めていきたいところです。

奈良の中部、飛鳥にほど近い高取町では、毎年三月になると「町家のひなめぐり」というイベントが開催されています。
道の両側に並ぶ町家が、それぞれの家で大切にされてきた雛壇と雛人形を飾り、道行く人を家に招き入れて披露するというものです。
町屋だけでなく沿道も草花で飾られます。
メイン会場には十数段、数百体の巨大雛壇も展示されていました。

普段は閑静であろう古い町並みが一斉に飾り付けられる様は、まさにお祭りの雰囲気があって楽しいものです。
特に地域の皆さんが手作りで頑張っているのが良くて、企業主催で宣伝主体のお金を掛けたイベントにはない味と風情を感じました。

こんな時期にそんなことを思い出した理由は、近ごろ世間ではクリスマスのイルミネーションを飾り付ける家々が目立つように思えてきたからです。
昔から家の中でクリスマスツリーを置いたりキラキラを付けたりすることはありましたが、最近はそれを外へ向けて、ベランダや庭を派手に輝かせる家庭も増えているようです。
アメリカではこの時期、郊外の大きな家では競うように目一杯に光らせて、音楽まで鳴らすようなところもありますが、その習慣が徐々に日本でも流行りつつあるようです。

もちろん、家を飾るのは古い家屋ではなく、若い家族が住んでいるであろう新世帯向けの住宅が多いです。
都市部とは違い地方では、郊外の山林を開いてニュータウンが開発されることも多く、夜は暗くて静かな通りの両側に画一的な家々が並ぶ風景もよく見られます。
それらの家庭が一斉に、手作りのイルミネーションを飾り付ける習慣などが生まれたら、これは都会にはできないイベントとなり、新たなライフスタイルが生まれそうです。
今後はそんな街も増えてくるのではないでしょうか。

[一日三報]
[産経新聞] 乗用車をスマホで乗っ取り 国内初、ネットつなぎ実証

サイバー化の弊害。
昔あったアメリカのドラマ「ナイトライダー」では、人工知能を搭載した自動車が登場し、腕時計型のデバイスで呼びかければ車庫から自動運転で持ち主の下へとやって来ました。
あれも今やれば、悪者にハッキングされて暴走するシーンが一、二話作られそうです。
何でも繋げりゃいいってもんでもないかと。
少なくとも現在の交通事情では。

[AFP] 全米で今年、銃乱射ないのは5州

とうとう「銃乱射のあった州」ではなく、「銃乱射のなかった州」でカウントするようになりました。
そして、「なぜ事件が起きなかったのか」と専門家が理由を調べている状況です。
さすが「太っているのは俺のせいじゃない、太らせた社会が悪い」のアメリカです。
日本が安全な国だとは思いませんが、少なくとも銃に関しては徹底的に厳しい、厳しくできたというのは素晴らしい成果だと思います。

[ITmedia] 「信長の野望」3Dマップ技術、大河ドラマ「真田丸」に活用

NHKといえば無駄に凝ったCGに定評がありますが。
まあ今はゲームのマップデータも凄いわけで、こういう協力も面白いです。
いっそストーリーも映像もすべて「信長の野望」に頼ってもいいんじゃないでしょうか。
ネットのゲーム実況みたいにプレイ動画風にして、そっちのほうが面白そうです。



12月8日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
奈良県のとある地方には「砂かけ婆」という妖怪の話があります。
同県出身の医学博士、澤田四郎作(さわだしろさく:1899~1971)の書、「大和昔譚」(昭和6年)にその妖怪が紹介されています。
いわく「おばけのうちにスナカケババというものあり、人淋しき森の影、社の影通れば、砂をバラバラふりかけておどろかすといふも、その姿を見たる人なし。」
妖怪にも色々と種類があるようで、人を食べる鬼もいれば、呪いをなす怨霊もいます。
またこのように、ただ驚かせるだけの迷惑な奴も多いです。

そんなマイナーな妖怪「砂かけ婆」の名を全国に広めたのが、漫画「ゲゲゲの鬼太郎」です。
特に過去五作も放映されているアニメ版では、鬼太郎とともに主人公チームの一員として、時に戦い、時にはご意見番として活躍しました。
もし妖怪の地位が「人に知られること」で上がるとすれば、砂を撒いて驚かすだけの妖怪にしては異例の出世です。
もとい、人に危害を加える負の面がなかったからこそ、正義の妖怪として受け入れられたのかもしれません。
ちなみにアニメでは「砂かけ婆」の相方ともなっていた「子泣き爺」にいたっては、妖怪として存在していなかったそうです。
でも現代では妖怪として成立しているとして、京極夏彦が発祥地の徳島県に石碑を建てました。

「ゲゲゲの鬼太郎」といえば、そんな妖怪ものの大家とされる漫画家の水木しげる氏が先月30日に93歳で亡くなられました。
世間では悲しみの声とともに「まだ生きていたのか」や「死なないと思っていた」「半分妖怪みたいなもの」というコメントもよく見られました。
大変に失礼な言葉ですが、そこにまったく悪気が感じられないのも水木しげるならではだと思います。
古くは鳥山石燕、あるいは柳田國男以降、廃れゆく運命にもあった日本の妖怪や民話を語り継ぎ、メディアを通じて全国に広めた功績は偉大であったと感じます。

天才か鬼才か、奇人か変人か。
一生、目には見えないものを描き続けた水木しげる氏は「好きな物事だけに没頭する変人の力」を信じて大成した人でもありました。
氏の有名な言葉に「怠け者になりなさい」があります。
所詮この世はあの世までの通過点、気張らず生きなさい、という印象もありますが、私が作品から知る氏の印象はもっとシニカルなリアリストです。
要は好きな物事に没頭してお金持ちになれば怠け者になれるよって話だと思います。
93歳まで活躍した氏が怠け者だとはとても思えないもので。
私たちが適当にサボればいいんだと勘違いしてはいけないと思います。

[一日三報]
[WIRED] 使用済みの紙を「新しい紙」に変える、世界初の新製品

ひょっとすると、これは凄い製品なのかも。
実際に導入した際の稼働効率やランニングコストも気になりますが、オフィスで再生紙が作れるというのは面白い。
機密文書のシュレッダー代わりにもなりそうです。
もっと小型化になって、家庭用も欲しい。
いらないチラシが再生紙になればいいなと思います。

[CNN] 「絶対に耳から落ちない」イヤホン、ジェル内蔵の新技術で実現

よく分からないけど凄い技術。
ジョギング中に音楽を聴く人にはいいかも。
でもあまりピッタリ入りすぎると、長時間使うと痛くもなりそうだ。

[ナショジオ] 「孔雀グモ」、派手な求愛は命がけの進化の産物

これを可愛いと見るか、気持ち悪いと見るか、意見が分かれそうですが。
しかしまあ本当に、どうしてこんな風になったのか不思議です。
あと簡単に共食いするなよ。



12月1日(火)
[本日の独言(ひとこと)]

イギリスのオックスフォード辞典が毎年行っている「今年の英単語」において、2015年は「嬉し泣きの絵文字」が選ばれました。
文字は黄色く丸い笑顔に大粒の涙を描いたアイコン。
意味は"Face with Tears of Joy"となります。

いやいや、文字じゃないだろ、という指摘は織り込み済みのことでしょう。
しかし今や携帯電話やスマートフォンなどのモバイル機器でメッセージを送ることは当たり前となり、その文末に顔文字や絵文字のアイコンを添えることも日常的となりました。(私はあまりやりませんが)
その中でも、海外では今年「嬉し泣きの絵文字」が急増しており、有名人の多くも使用したことを理由に挙げています。

ちなみに「絵文字」という言葉は海外でも"emoji(s)"と呼ばれています。
絵文字は1998年に日本のNTT DoCoMoが、i-mode向けに初めて開発し、その後世界中のモバイルユーザーに使われるようになりました。
英文でも emoji- e(絵:'picture')+moji(文字:'letter') と紹介されています。
また別の名称として使われている'emoticon'(エモーティコン)は'emotion'(感情)+'icon'(アイコン)の合成語であり、'emoji'と呼び名が似ているのはまったくの偶然である解説しています。

ともあれ、ついに絵文字が文字として認められたことになります。
辞書というのは小説にせよ新聞記事にせよ、文章作成の基礎となるものであり、「辞書に載っている漢字・言葉」というのは重要な基準になります。
その辞書が絵文字を認めたということは、今後は小説でも新聞でも絵文字が多用されることになるかもしれません。
エジプトのヒエログリフ、中国の甲骨文字より進化した私たちの文字文化が、再び絵文字に戻るというのは感慨深いものがあります。
絵文字こそ世界共通言語とも言えそうです。

[参考URL] Oxford Dictionaries Word of the Year 2015 is…(英文)

[一日三報]
[読売新聞] スマホや家電・自動車も…ピンクにときめく男子

男子が「ピンクもの」にときめくのは当然だろう、というオッサン発想はともかく。
意外もなにも、そもそも男にピンクはないと誰が言い出したのか。
外見的にピンクは似合いにくいので衣服や装飾品には使い辛く、結果なんでも男は黒やら青やらシルバーやらと冷たい色しか選ばなかっただけではないかとかと思います。
逆もまたしかり、ピンク嫌いで青黒好きの女子も多いわけで。
とはいえピンク色の家電は安っぽい、嘘っぽい印象もあるわけで。

[CNN] アマゾンCEOの宇宙ベンチャー、ロケットの「着陸」に成功

アマゾンなのか宇宙なのか。
使い捨てではなく、着陸させて再利用できるロケットという発想は面白い。
宇宙とかロボットとか、こういうお金のかかる分野は、お金を持っている企業が頑張ってくれるといい。
そのうち品物も海外から自宅まで直接届くようになるかも。

[AFP] フリーメイソン190年分の名簿をネット公開

今日の秘密結社。
別にそんな怪しい団体じゃないよってアピールの目的もあるのかと。
チャーチルやオスカー・ワイルドがいる時点で充分怪しいわけですが。
でも実際には日本にある「ライオンズクラブ」とか「ロータリークラブ」みたいなもののようです。
まあ私はそれらも秘密結社だと思っていますが。