the shadow of silver
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10月18日(火)



[本日の独言(ひとこと)]
ベランダのプランターで香草のパクチーを栽培しています。パクチーはタイの呼び名で、英名はコリアンダー、中国ではシャンツァイ(香草)、中南米ではクラントロと呼ばれています。和名ではカメムシソウと呼ばれており、その名の通りカメムシの悪臭に似ています。成分もそれに近いものだそうです。ちなみにカメムシの臭いは周囲に危険を知らせる警報臭なので、臭いがすると他のカメムシは一斉に逃げ出します。

近ごろはなぜか日本で定期的に起きるエスニックブームの影響もあって「パクチスト」なる愛好者も増えているとか。スーパーなどの店頭でもたまに見かけるようになりましたが、好みを選ぶことに加えて、生食は傷みが早いとあってかなり高価に扱われています。私が家で育て始めたのもそれが理由です。ただ、割と簡単に育つと紹介されていますが、うちはあまり生育が良くありません。たくさん生えても困るのでいいですが。

そんなパクチーですが、葉物野菜の常として害虫の被害をよく受けます。特にアブラムシが多く、油断していると歯の裏にびっしりと取り付きます。体長1ミリ以下の小さな球状で、ほとんど動かずに葉の水分を吸い続けます。そしてアリの好物である甘露という甘い蜜を排出します。アリは甘露を求めて集まりますがアブラムシは襲いません。そして周囲の天敵からアブラムシを守ります。これを昆虫界では共利共生と呼びます。

アリとアブラムシの関係はともかく、このままではパクチーが弱ってしまいます。ということでインターネットで検索して有効な駆除方法を探って試し続けました。家庭菜園なので農薬は使わないつもりでした。水で薄めた牛乳を霧吹きで浴びせるとタンパク質が固まってアブラムシが窒息すると知りました。試してみましたが効果はなく、ただパクチーが牛乳臭くなりました。唐辛子を水で薄めて同じく浴びせると弱ると知りました。こちらもあまり効果があったように見えませんでした。結局、指やハケで直接落とすという方法が一番効果的でした。しかし一時的に取り除いてもまたすぐに増えていきます。

そんな中で劇的な成果が得られたのがテントウムシでした。テントウムシは肉食で幼虫も成虫もアブラムシが好物です。よく草むらにいるのはアブラムシを取っているからです。またアリがアブラムシを守る中で一番の敵もそれです。ということで近所から集めてきたテントウムシをプランターの中に放ち周囲をラップで囲んで逃げられないようにしました。効果は覿面でした。薄緑色のアブラムシの粒がテントウムシによって次々と食べられていくさまは、まるでパックマンのゲーム画面を見ているようでした。

余計な小細工などせず自然に頼るほうがいいと感じた出来事でした。農業界でも近ごろはテントウムシの有効利用が検討されており、中には品種改良によって羽を退化させて放つ方法もあるそうです。なお、うちで放ったテントウムシはラップの蓋を開けており、アブラムシを食べ尽くしたらどこかへ行くだろうと思っていたのですが、今もプランター内を動き回っています。気に入って住み付いたのかもしれません。

[一日三報]
【CNN】 違法データを見つけ出せ、米警察の「ポルノ探知犬」

エッチなデータにはエッチな臭いがするものだ。
そうではなくて、隠したUSBメモリなどを発見できるワンちゃん。
それはそれで凄いけど。
USBメモリまでは分からないけど、コンピュータールームとかって独特の臭いがするよね。

[産経新聞] 巨大地震を「月の満ち欠け」で予測できる可能性 東大研究チームが発表

今日の帝都物語。
満月を地球に近づけることで東京に大震災を引き起こす。
そこまでの力ではなさそうです。

[AFP] 退屈な映像で眠りへ、スペインの動画サイト「Napflix」

ノルウェーでは延々とたき火の映像を流すチャンネルがあるそうですが。
そもそも部屋の一番いい場所を占有しているテレビモニタにはもっと有効利用できるはず。
やかましいだけの番組をダラダラ流すよりはいいかもしれません。
スポンサーは付かないだろうけど。



10月18日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
アメリカの各地で不気味なピエロが出没したとの目撃情報が相次ぎ市民に恐怖が広がっています。この騒動を受けて政府も対応に当たることを発表、ファストフード大手のマクドナルドもマスコット「ドナルド」の使用を一部自粛することを明らかにしました。

ピエロが最初に目撃されたのは8月。サウスカロライナ州でピエロの格好をした男たちが子どもを森の中に誘おうとしていたとの通報がありました。その後、同様の目撃情報が十数の州で報告され、学校や会社の外にピエロがいる、武器を持って車を乗り回している、近所をうろついているなどの通報が相次ぎました。一方で誤報やいたずら目的の通報も多いらしく、ハロウィンを間近に控えていることもあってソーシャルメディアなどでデマが飛び交う状況にあるようです。

面白おかしい道化師のピエロが恐いという「ピエロ恐怖症」は古くから知られている症状です。有名どころでは俳優のジョニー・デップもこの症状を患っていると告白しています(不気味な映画によく出演しているのに)。スティー
ヴン・キングのホラー小説「IT」(1986)でもピエロの出で立ちをした悪魔ペニーワイズが子どもたちを狙った連続殺人事件を起こして恐怖感を印象付けました。またこの「IT」にはかつて実在した連続殺人鬼ジョン・ゲイシーがモデルとなっており、1972年から1978年の間に33名を殺害した彼はボランティア活動などでピエロ役として登場し子どもたちの人気者でした。(ピエロ姿で襲った訳ではない)

ピエロというのは元々サーカスに登場して子どもたちを喜ばせる人気のキャラクターです。派手な化粧と格好で、ずんぐりとした体形とコミカルな動きで子どもたちをサーカスという夢の舞台へと誘います。それだけに地域に根ざしていない流浪の職業という立場もあって、何者か分からない、正体を隠した存在、子どもを連れ去って行くという恐怖のギャップは常に孕んでいたかと思います。それが今回は情報社会の発展により、ひとつの事件をきっかけに大きな話題となり急速に広まったものと思われます。私たちは昔の人よりも噂話とデマに弱い。この事態は現実の状況よりも社会の弱点として大きな意味があるように感じています。

なおこの事態を受けてアメリカのサーカス団体は「人を笑わせ、笑顔にしたいと願うわれわれのピエロを苦しめ、由々しき問題だ」との見解を発表しています。また先のスティーブン・キングツイッターにて「みんな、ピエロヒステリーからそろそろ覚めていいんじゃないか。ピエロの多くは善人で、子どもたちを元気づけ、人を笑わせる存在だ」とメッセージを投稿しています。

まあ今どき、ピエロほど怪しい人物はかえって安心できるというものです。スーツ姿で明るい笑顔を見せる好印象な人のほうが、ある意味何を考えているか分かったものではありません。

[一日三報]
【CNN】 「グレートバリアリーフ死去」、雑誌の死亡記事で物議

インパクト重視か、誤解を招くか。
乱暴に言うと、無知な人の関心を引くためのキャッチコピーは本当に難しいものです。
近ごろは「ヤバイ」→「マジで!」→「騙されるなよ」→「騙したな!」みたいな流れが多い気がします。
真贋を見極められず、ただ後出しのほうを鵜呑みにしてしまう風潮。
それはともかく、グレートバリアリーフは本気で死にかけているのよ。

[ITmedia] なぜ地図で「浅草寺」を真ん中にしてはいけないのか

分かりやすい地図の作りかた。
なんにでもノウハウはあるものです。

[ロイター] 継承者不在に悩む中国のカンフー達人

中国のオジイはみんなカンフーの達人説。
日本の伝統芸能よろしく、マイナーな流派には廃れゆく不安があるようです。
今こそすべての拳法を身に付けた拳王の登場が望まれます。
北斗剛掌波。



10月11日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
昔、音楽のヒットナンバーだけを寄せ集めて車中で聴いている友人がいました。どうしているのかと聞くと雑誌やショップのランキングで上位の楽曲のみを買って聴いている、そのほうが選ぶ手間が省けるし、人気の曲はやはり良い曲なので損はしないと言っていました。マイナー指向で好き嫌いの多い私には信じられない行動ですが、とりあえず何か聴きたいという人にとっては間違いない方法かもしれません。なおその友人は不動産業界で活躍しています。

ネットショップのAmazonにおいて驚くべき手法で電子書籍を売り荒稼ぎをしていたプログラマが話題となっています。カナダのヴァレリー・シェルシェノフという人物は複数のゴーストライターが書いた書籍をエマ・ムーアという同一の名義でKindle電子書籍として出版。不当な方法でランキングを操作することで2年間で2億円以上の収入を得ていたとのことです。

方法としては、まずゴーストライターに書籍を執筆させます。内容は特にこだわらず、何かの受け売り、どこかのコピペの作品もあるようです。ただしランキングを操作しやすくするためにニッチなジャンルをテーマにします。そうやって見かけ上、1453作品も仕上げました。

次にそれらの書籍を期間限定で無料配信し、管理している複数のアカウントで一斉に購入します。無料なのでお金はかかりません。ただし購入の実績は付くのでランキングはグングン上がっていきます。同時に書評レビューを大量に付けて人気の高さを窺わせました。

そしてトップ100位圏内に入ると無料期間を終えて有料に変更し、自らの購入はストップします。すると多くの一般人は人気作品と勘違いして、中身を吟味することなく購入するようになりそれが売り上げに繋がりました。まさに売れている本は良いに違いないというランキングの心理を逆手に取った手法です。

この手法が見破られなかった理由には、発案者が優れたプログラマであったことがあります。彼は特殊なツールを使って200個のプロキシサーバーを経由させて、8万3899個の偽Amazonアカウントで自動作業を行っていました。結果、1453作品から2年間で244万ドル(約2億5000万円)を手に入れました。

購入した人は大迷惑ですが、悪いというよりも凄いと感心させられる事件です。そんなことができるんだと思うと同時に、そんな理由でも売れるんだと思いました。売れ筋買いにもご注意を。ただしこれはネットショップならではの詐欺であり、世間にある賞やランキングにはちゃんと人の目が入っているのでまだ安心できるかと思います。

[一日三報]
【GIGAZINE】 ハチは互いに「教師」「生徒」となり技術を教えあうことができる

今日の昆虫。
人間同士だとなかなかこうはいかないことも。
ハチ社会のほうがよほど洗練されている気もしたり。

[CNN] 「逮捕されたい」、102歳女性が人生の願いかなえる 米

いつか体験できると思っていても、なかなかその機会はないものです。
警察に取り押さえられて留置場にブチ込まれて、裁判を受けて刑務所に入れられるとか、凄く興味ありますが機会に恵まれません。
まあサラッと何度も体験している人もいますけど。

[産経新聞] 「世界最大の空気清浄機」北京に到着 最悪の大気汚染もこれでスッキリ?

どこまで効果的かは分かりませんが、こういう強引な手段のほうが今の時代には合っているのかも。
昔のSFで見た透明なドーム型の都市って、なんか中国あたりがやり始めるような気がします。



10月4日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
先月27日、米航空宇宙局(NASA)は、木星の衛星エウロパの地表から水蒸気が噴き出していることをハッブル宇宙望遠鏡で観測したと発表しました。エウロパは月と同じくらいの大きさで、その表面は厚い氷に覆われています。そこに開いた穴から、高さ200キロにもなる水蒸気と思われる物質が噴き出し地表に降り注いでいるということです。

毎度お馴染みNASAの発表、宇宙に関する発見を定期的に発信しては、人類にささやかな希望と肩透かしの気分を与えてくれます。エウロパの地下に広大な海(のようなもの)が存在することは以前から知られていましたが、今回の発見はそれをさらに正確にするものと思われます。なお太陽から遠く離れたエウロパの海が凍らないのは、巨大な木星による潮汐力で攪拌されて摩擦熱が生じているからです。今後はこの水蒸気の成分を詳しく調べることで、あるいは地球外生命体の痕跡が発見されるかもしれません。

エウロパと地球外生命体といえば、アーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」が思い出されます。正しくはその続編となる「2010年宇宙の旅」(邦題「2010年」)で、エウロパは舞台のひとつとして登場します。謎の黒い石版モノリスが木星を覆い尽くして第二の太陽ルシファーが誕生、地球人に対してエウロパへ着陸してはならないとメッセージを残します。それから1万8千年後となる西暦20001年、エウロパには生命の進化を経たエウロパ人が社会を築いているという内容でした。

エウロパに地球外生命体が存在するかどうかはまだ分かりませんが、たとえ存在しているとしても、地球の微生物やウィルス程度に過ぎないように思います。そんな生命体を目撃した時、私たち地球人は一体どのような行動をとるのでしょうか。触れるべきではない、と言いたいところですが、結局は地球の野生動物と同じように捕まえて調べて駆逐して、絶滅保護を訴えて管理下に置くようになる気がします。発見の前に、私たちは発見する準備と心構えはできているのかと問う必要もありそうです。

[一日三報]
【WIRED】 Google Glassの悲劇再び? Snapchat、メガネ型デヴァイスを今秋発売

本日のなんちゃらグラス。
目で見たものがそのまま記録できるのは楽しそうですが、やっぱり色々と無理があるのかなと。
盗撮用のスパイメガネと思われないためか、パーティグッズ感が強いけど、それにしては高い。

[ナショジオ] ナチスのタイムカプセルを発掘、開封

本日のタイムカプセル。
ナチス・ドイツ統治下に埋められた、とのことですが期待したほどのものではなかったようです。
タイムカプセルも後世に何を残すか、何を埋めるべきかと吟味する必要があるのかも。

[読売新聞] 「鳥獣戯画」順番入れ替わり…はけの跡で判明

入れ替えられた鳥獣戯画、その意図は何だったのか。
単なる間違いっぽい気もします。
順番の違いで絵の意味が変わっているとかなら興味深いのですが。