the shadow of silver
SOS日記本メルマガ掲示板プロフィール

archive


8月31日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
電車に乗らなくなってからもう随分と経っている。
通勤や通学など、乗る時期には毎日のように乗るものだが、乗らないとなると全く必要がなくなってしまう。
住まいが田舎なのでどこでも自動車で行くことが多く、さらにコロナ禍で都会へ行くことも避け、会議や打ち合わせなどで人と会うこともなくなると、これほど電車に乗ることもないものかと知った。
一体いつから乗っていないのだろう、と振り返ってみると、数日前に乗ったことを思い出した。
もしかすると忘れているだけかもしれない。

先日のニュースによると、週刊雑誌の週刊文春が中づり広告を終了すると発表したらしい。
中づり広告とは電車内の天井からブラブラと吊り下がっている広告のことだ。
近頃は社内ジャックと称して一両まるまる同じ広告を掲載する展開もある。
一昔前に吉本ばななや阿刀田高などによる「中吊り小説」という作品もあった。

週刊文春の中づり広告といえば、赤青白の展開で大きな見出しとモノクロの写真で雑誌の宣伝をしているのをよく目にしていた。
大体右側に政治家や皇室のスキャンダルを出し、左側に芸能関係のスキャンダルを出している。
印象的なデザインなのでどこかの大学も似たようなフォーマットで宣伝していたのを覚えている。
広告の掲載を終了した理由は売り上げた落ちたのか、昨今の社会情勢にそぐわないと判断したのかは分からない。
電車に乗ってもみんなスマホで最新情報を得ている世の中になると、吊革の上で周回遅れのスキャンダルを報じても見上げてもらえないのだろう。
情報雑誌には厳しい時代だ。

個人的には雑誌の内容には興味がなく、また広告の展開もあまり品があるとは思っていなかったので、なくなったところで寂しさは感じていない。
それよりも、みんなスマホを見ているのに電子書籍の小説があまり売れていないほうが気になっている。
スマホゲームやスマホ漫画はコロナ禍もあって読者と売り上げを伸ばしているのに、スマホ小説はどうもパッとしない。
私が心配しても仕方ないことだが、何でだろう、何とかならないのかなと思っている。

[一日三報]
[ITmedia] 塩つぶサイズのチップを注射で埋め込み 超音波で電力供給と無線通信実現

今このタイミングでニュースを伝える悪意。
コロナワクチンで5Gに繋がるようになるのはデマのようだが、そのデマで賢い人が何かブレークスルーな発想を得るかもしれなわけで。
体内のナノマシンが健康状態をチェックして、スマホにフィードバックしてくれるとか、あったら便利だと思う。

[AFP] Tモバイル、4000万人の情報流出か ダークウェブで取引

今日も今日とて、情報漏洩。
もうそろそろ結構な割合で、みんなの情報がダークウェブとやらに拡散されているのではないかと。
それでいながら、致命的な大事件が起きていないところを見ると、実は知られたところで大して困らなかったのかもしれない。
結局、個人のリテラシーというか、気をつけて生きていくしかないのだろう。

[CNN] ホットドッグ1個、健康寿命が36分「縮小」 米研究

時間に対して「縮小」という言葉は珍しい。
つまりホットドッグを食べ続けている限り寿命は縮小を続け、やがて人は縮小し続ける無限の時間を得てブラックホールと化すことだろう。
それはともかく、みんな食べ過ぎということで決着のつく話でもある。
メシを食うって結構ダメージあるよ。



8月23日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍といえば、チームプレイで攻めて守れる名選手か、唄って踊ってドラマにも出演するアイドルか、コロナ対策からオリンピック開催まで無事にこなす、架空の名宰相を表現する際に使われる言葉だ。
八つの顔と六つの臂、臂は肘の意味だがこの場合は肩から指先までの腕全体を示している。
しかし八面に対して六臂では腕の数が足りないので、いささか頭でっかち、多頭政治、実務部隊の不足にも思える。
いやいや八面とは八方向に顔が利くという意味なので、気配りも出来て手かずも多いという意味ではないか。
しかしそれでは頭が一つでは思考が滞るのではないか、いや、それができるからこそ大活躍なのか。
と、どうでも良いことばかり気になってしまう言葉だ。

調べてみると、八面六臂というのは三面六臂(さんめんろっぴ)から発展した言葉で、三面六臂とは、ご存じみんな大好き奈良の興福寺にある阿修羅像の姿を示す言葉だ。
三つの顔と六つの腕、奈良時代の傑作と称されるこの像には専用の言葉まで付けられ讃えられている。
八面六臂はこの三面六臂に加えて、四方八方や八方美人の影響もあるのだろう。
八方とは古来から全方向の意味があるからだ。
阿修羅をも超える活躍という気持ちも込められているのかもしれない。
ということで、三面六臂から八面六臂に置き換えられたので、顔と手の数が一致しなくなってしまったようだ。

しかし興味深いことに、阿修羅像をよく見ると、ただの三面、顔が三つあるだけではない。
漫画『キン肉マン』のアシュラマンは明らかに三面だが、実は阿修羅像には頭が三つあって後頭部で繋がっているのだ。
これを人間に当てはめて脳の状況を想像すると、後頭葉と小脳の辺りで合わさっている可能性が窺える。
後頭葉は主に視覚を担い、小脳は平衡感覚を担っているので、阿修羅像は六つの目からの視覚を合わせた独特な見え方をしているのかもしれない。
平衡感覚については、阿修羅像の体は一つなので問題ないだろう。
そして前頭葉と側頭葉の大半はそれぞれが持っているので、感情や思考は三つに分かれていることになる。
だから三面それぞれに個性があり、三つの顔も違った表情を見せられる。
つまり阿修羅像は三面六臂というよりも三頭六臂、まさしく三つの頭が一つになった理想的な姿を成しているのだ。
ちなみに『十一面観音像』も完全に『十一頭観音像』になっている。

何が言いたいかというと、何が言いたいのだろう。
要するに阿修羅像は素晴らしいということか。
そして『八面六臂』は『一頭・八面六臂』だとすれば、『凄い人』という意味で使うのは何も間違いではないということだ。
以上。

[一日三報]
[AFP] 仏教界もデジタル化 高僧祈念のNFTお守り登場 タイ

今日の仏。
信仰とは形のないものに価値を持たせるものなので、ある意味一番NFTに向いているとも言える。
同じおふだ、同じお守り、ただし一方は高僧が祈祷している。
その証拠となるのがNFTというわけだ。
信仰心もなければ、スマホゲームのレアカードガチャにも興味のない私には向いていないかもしれない。

[CNN] 丸太に挟まれ自分の脚をかみちぎった犬、救助され手術受ける 米ミシガン州

悲惨だが賢明な判断であり、興味深い行動でもある。
つまりこの犬は、生き延びるためには自分の足を噛みちぎる必要性を理解し、自ら体を痛めつけることを覚悟したということか。
未来の報酬を得るために、死ぬ可能性すらある一か八かの行動をとったとしたら、想像以上の知性が感じられる。
あるいは、暴れ回って切れてしまったのか、ちょっとおかしくなっていたのか。
私なら足も切れずに餓死しそうだ。

[NHK] 自動販売機横の回収ボックス 下から入れる形に ごみ捨て防止で

良いアイデアだが、残念ながら真に悪質なゴミ捨てマンは、何も気にせず箱の隣に捨て去っていく。



8月17日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
以前、地方のスーパーマーケットか何かのチラシを見ていた際『スーパー○○ ジェームス山北店』という店名があった。
それを当然のように『○○ジェームス 山北店』と呼んだところ、兵庫県出身の方から『それはジェームス山 北店だ』と面白がられた。
神戸にはジェームス山という地名がある。
イギリス人貿易商、アーネスト・ウイリアムス・ジェームスがイギリス人のために住宅地を開発したので、一帯はそう呼ばれるようになった。

『地名というのは土地の歴史だから、安易に変えてはいけない』と言ったのはタレントのタモリだったか。
日本全国津々浦々、とかく地名とは無数にある上に、読み方も独特のものが多いのでクイズでも定番のネタになっている。
大多数の人は読むことすら難しいのに、地元の人は皆読めるというのも面白さのひとつだろう。

また先のジェームス山に限らず、地名には人名に由来するものも多く、調べたら、あれって人の名前だったの? と驚くこともある。
東京の半蔵門は徳川お抱えの忍者・武士の服部半蔵に由来し、大阪の道頓堀は、付近の治水に私財を投じた安井道頓(やすいどうとん)に由来している。
福井の東尋坊は、ここから身を投げた僧侶・東尋坊に由来し、広島という名も毛利氏の祖・大江広元と普請奉行の福島元長から一字を取って広島城を築城したのが由来となっている。(諸説あり)
愛知県の豊田市は、言わずと知れた自動車メーカートヨタのお膝元で、変わったところでは東京の八重洲はオランダ人貿易商ヤン・ヨーステンに由来している。
地名というのは調べれば調べるほど、それで小説の一作でも書けそうなほどのドラマを持っているようだ。

ちなみに世界の地名で一番多く使われている個人名は「ヴィクトリア」(ビクトリア)らしい。
カナダの州都ヴィクトリア、オーストラリアのヴィクトリア州、香港のヴィクトリア・ハーバー、アフリカ東部の湖ヴィクトリア湖、ジンバブエ共和国とザンビアの国境にあるヴィクトリアの滝、南極大陸にあるヴィクトリアランド、イギリス各地にあるヴィクトリア公園などなど。
土地を見ればお分かりの通り、大英帝国時代の女王ヴィクトリアの名に由来している。
敬意を表して、というよりは、探険者や開拓者がお世辞と出資金目当てに名付けたのではないだろうか。
現代で言うネーミング・ライツ、いつの時代もお金持ちは偉いのだ。

[一日三報]
[Gigazine] 効率的なミサイル迎撃用のAIを開発する研究者が「トンボの脳」をコピーする意味とは?

今日の昆虫。
トンボは昆虫界でも最強の種族のひとつ。
あまりによく目にするのでそう思われにくいが、よく目にするのは繁栄している証拠でもある。
調べれば調べるほど、よくも機能的で無駄のない生態になったものだと感心する。
人間は余計なことができすぎるのが良くないのかも。

[ロイター] ANA、分身ロボで「瞬間移動」サービス今秋開始 来年に海外展開

苦境に立たされる航空会社の一手。
どこでもドアはないが、疑似体験はできるかも。
将来的には旅行だけでなく、もう誰も外へ出なくてもいい社会がやってくるかも。
時短要請どころか誰もいない街になる。

[読売新聞] 女性の頭に紙袋かぶせて財布奪う、男「手品のようだが…強盗ではない」

なかなか潔い犯人。
窓を割って家に入ってタンスから財布を盗んだが、強盗ではないと言い切る感じ。
続報が気になるところだが、こういう事件はあまり深く報道されない。



8月10日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
脳卒中により発話能力が失われた男性が、脳に特殊な電極を埋め込むことでスクリーンを通じての会話に成功したらしい。

ニュース記事なので詳細までは分からないが、脳から発生する電気信号を単語に翻訳することで、男性が何と言おうとしていることが分かるそうだ。
重要なのは想像の言語化ではなく、発話能力の再現にあることだ。
頭の中で「あ」「い」「う」と想像したことを読み取るのはまだ難しいだろうが、「口と喉を使ってあ、い、うと発言する」ことは運動領域の活動であり、こちらは解析が進んでいる。
そこまで分かれば会話もできるというものだ。

もちろん、これは対象の男性に発話以外の能力が全く失われていないことが条件になる。
被験者の男性は20歳の時に脳卒中を起こして以来、極めて限定的にしか体が動かせなくなってしまった。
しかし20歳までは健常者として過ごしていたので、体が動かなくなっただけで脳が発話に関する運動伝達方法を充分に備えていたのだろう。
実験はスクリーン上で行われたが、発話の装置を口内に埋め込めば実際に会話も行える。
それは現代でも十分可能なはずだ。

この技術が発展すれば、いよいよ考えるだけで小説が書ける思考手記小説が生まれるかもしれない。
作家の志茂田景樹は口述書記を行っていたらしいので、それも口を使わずに執筆することも可能だろう。
ただ氏は妻との共同作業らしいので、そこは無理に思考書記にすべきでもない。
あとやっぱり、口を手を使うことは生きる上で大切だと、私もこの年になって気づきつつあるので、まあ健常者はそれでいいと思う。
あまり考えていることを勝手に喋られるのも良くないわけで、発話までのワンステップは割と重要だ。

[一日三報]
[共同通信] スポーツ報道の表現に指針 IOCジェンダー平等促進

今日のオリンピック。
なぜ終わったあとに発表するのか分からないわけで。
しかし話題作りのためにやたらとバラエティ演出に走る番組も多いので、これは必要なことかも。
おふざけはSNSにでも任せておけと言いたいところだが、このごろはみんな『自分警察』で叩き合っているので、それも控えたほうが良いのかもしれない。

[産経新聞] 自動運転の責任は誰か 法整備進まず導入足踏み

毎度おなじみの牛歩展開。
単純に運転者と機械との関わりから過失の割合を算出すれば良いと思うが、何だかそうもいかない模様。
そして法整備が一段落付くと、今度は道路問題が出てくるわけで。
そうこうしているうちに、どこかの新興企業にシェアを奪われていくのかなと。

そろそろ高速道路くらいは、勝手に走って勝手に着いてほしい。

[朝日新聞] 超能力者は「優位」、赤ちゃんが認識 阪大院などが実験

それはそうだろうと思ってよく読んでみると、つまり凄い人は凄いと思うようだということ。
百まで続く三つ子スピリッツ。
手品も推理小説もピュアな気持ちで体験したほうが楽しいわけで。
詐欺師やインチキ宗教家のテクニックもそういうところにあるのかなと。




8月3日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
東京オリンピックでは連日熱戦が繰り広げられており、テレビやネットでは競技の結果が速報となってリアルタイムで流されている。
別に興味ないからと思っていても、このご時世では目を背けることはできず、確固たる信念でもなければ見ないわけにもいかないだろう。

ただ、その報道についてはちょっと気になるところがある。
それは中国人選手の記載についてだ。

分かりやすいところで紹介すると、先日行われた卓球混合ダブルスの決勝戦。
日本の水谷隼、伊藤美誠ペアが初の金メダルを獲得して大きな話題となった。
その対戦相手が中国の許●、劉詩●ペアであり、ニュース記事の末には(最初の●は日の右に斤、2番目の●は雨の下に文)などと表記されていた。

なぜ、こんな分かり難い表現にしかできないのだろうか。
それは許●選手の●、劉詩●選手の●が日本の漢字には存在しないからだ。
読み方はそれぞれ「きょきん」「りゅうしぶん」としてテレビなどで紹介されているが、WEBブラウザでは振り仮名の付け方に難があって非常に使いにくい。
多分メールでも文字化けを起こすので使用できない。
お陰で漢字も分かり難ければ読み方も分からない記事になっていた。

私はこの問題を、某アイドルにちなんで『草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字の下に刀剛問題』と呼んでいる。
しかし先の場合はそれより根深いものがあり、許●も劉詩●も本国では簡体字が正式表記のため漢字が異なっている。
さらにそれぞれ本国では「きょきん」「りゅうしぶん」とは読まれず、カタカナで表すと「シュ・シン」「リウ・シーウェン」あたりになるだろう。
お陰で日本人にも中国人にも読めない無意味な表記となっているのだ。

一体、誰に配慮した、誰のための報道なのだろうか。
なお新聞やテレビなどのメディアでは都合に合わせて文字を作成できるので、少なくとも漢字表記については問題なく伝えられる。
インターネットによる報道が増えたことで新たに起きた問題だろう。
アメリカ名でもフランス名でもインド名でも強引にカタカナ変換する癖に、中国名だけ漢字にこだわるせいでおかしなことになっている。
また韓国名においては本国で漢字の廃止が進んでいるので、そもそも漢字表記の存在しない人も増えている。
文在寅大統領も文在寅と表記しながらムン・ジェインと読ませるというちぐはぐなことが起きている始末だ。

かねてより気になっていた問題だが、オリンピックのお陰でさらに顕在化したように感じている。
むしろこれを機に、外国読みの人名は全て片仮名で表記すると取り決めても良かったと思うのだが、多分、そんなことを議論している暇もなかったのだろう。

ただ、『草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字の下に刀剛さん』の表記については、完全に漢字設定時の落ち度だろう。

[一日三報]
[ロイター] インドの重量挙げ銀メダリストに生涯無料のピザと映画チケット

今日のオリンピック。
活躍を讃えるのは良いとして、完全にアスリート生命を潰しにかかっている感が面白い。
数年後には太った映画評論家になっていたりして。

[CNN] なぜ五輪選手はメダルをかじるのか? 大会公式は「食べられません」と注意喚起

今日のオリンピック。
本当に気持ちの悪い慣例だと思うが、マスコミが絵になると思っている限りはなかなか変わらないかも。
金メダリストたちが公然と拒否するようになればピタリと収まるだろうが、その時にはマスコミ自らが『なぜかアスリートたちの間で流行した、古臭い下品なパフォーマンス』とか言っているだろうなと。
ていうか、感染症対策は良いのかしら。

[TBS] PayPay詐欺 払ってないのに決済音だけ聞かせ・・・店側の盲点

ポイントだのキャンペーンだのレジ袋だのと、よく分からない作業が増えて店員も忙しくなっているのも原因かも。
なんとなく、お札をカラーコピーして偽札を作る犯罪に似ている気もしたり。
『一度は人に笑われるようなアイデアでないとオリジナリティがあるとは言えない』、みたいなことをビル・ゲイツさんも言っていたけど、詐欺のトリックもそういうものかもしれない。
捕まってるけど。