the shadow of silver
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7月26日(火)
[今日の独言(ひとこと)] 家に届いた謎の小包
先日、自宅にアマゾンから小包が届いた。
販売者は聞き覚えのないメーカー、配送元はアマゾンジャパン合同会社、配送者はヤマト便、品名はトイレタリーグッズとあった。

私はアマゾンのヘビーユーザーなので月に何度か購入した荷物が届く。
ただこの品物は注文した覚えがない。
しかし宛先に記載されている氏名も住所も電話番号も私に間違いなかった。

すぐに考えたのは第三者によるアカウントの不正利用だ。
何者かが私のアマゾンでのアカウントを取得して、勝手に品物を購入したのかもしれない。
代金引換でもなかったので、登録されているカードを使われた可能性もあった。
しかし調べてみたところ、そのような購入履歴はなく、アカウントやカードを不正に使用された形跡もない。
しかし現実的にアマゾンから私宛にトイレタリーグッズが届いている。
一体何が起きたのか、さっぱり分からなかった。

それでアマゾンに問い合わせて確認を取ったところ、以下のような状況が判明した。
まず第一に、この商品はアマゾンで購入された物ではく、よって購入履歴やカードの使用はなかった。
ではなぜアマゾンから送られてきたかというと、ショップから配達の指示を受けて、倉庫から出して配送されていた。
アマゾンは自社の販売サイトだけではなく、倉庫業の運営も行っている。
他のサイトから購入された商品でも、アマゾンの倉庫から出して配達されることは普通にあるそうだ。

しかし私宛に届いた荷物の明細には、どこのショップで購入されたかは書かれていない。
アマゾンにその旨を問い合わせたが、それはこちらでも分からないとのことだった。
また販売者も名前は書かれているが、住所も電話番号もなく、ネットで検索しても店のサイトは存在しない。
辛うじて中国の店であることは分かった。
もちろん、アマゾンから配送を請け負っただけのヤマト便にも情報はないだろう。

このように、どこで購入されたかも全く分からないトイレタリーグッズが、私に断りなく、私が支払うわけでもなく、私の元に届いた。
やったね、得したね、と喜ぶはずもなく、やっぱり気持ち悪いのでアマゾンに着払いで返品することにした。
調べたところ、こういったケースは時々起きているらしい。
単なる間違いの場合もあるが、ショップやメーカーによる在庫処分の可能性もある。
廃棄物として処理するよりは、どこかに送りつけたほうが良いという判断だろうか。
あるいは勝手に購入したことにして「販売実績」とするやり口もある。
人は取引ゼロのショップよりも、今まで何千、何万と販売しているショップのほうを信頼する。
どこに何を送ったかまで調べる人もいないだろう。
ただで配っても困らず、受け取った人も返品されにくい安価な商品であることからもそんな気がした。

と、何やら腑に落ちない事件だった。
送られてきた荷物の差出人を全く追跡できないシステムは巧妙というか、ちょっと問題だと思う。
いや、恐らく追跡できるだろうが、受取人が問い合わせても開示されないのは問題だろう。

そして一番の問題は、見知らぬどこかの誰かに私の名前も住所も電話番号も知られていることだ。
個人情報の漏洩などもはや常態化しており、企業のセキュリティポリシーなど大して信用もしていないが、それでも怪しげな業者にリストアップされているのは不気味だ。

皆さんも荷物を受け取ったら、正しく自分が注文したものか、了承済みのところから送られてきた品物か、開ける前にチェックしよう。
得体の知れない何かが自宅に届くのは、ホラーやサスペンス小説の定番だから。

[一日三報]
[産経新聞] 光を反射する物体が何でも“盗聴” 驚きの「光学スパイ技術」の中身

思いつきと技術の高さに驚く。
そうまでして盗聴したいシーンは思いつかないが、何か盗聴とは別の道具や玩具に転用されることを期待したい。
戦争ごと以外で。

[AFP] キリストの「聖血?」納めた箱 美術界の「インディ・ジョーンズ」回収

思ったよりも雑な扱い。
素手で触ってもいいのか、インディ・ジョーンズだからいいのか。
これが本物か贋物かは知らないが、これで聖櫃の価値がさらに高まったのかもしれない。
全部「偽インディ・ジョーンズ」の自作自演だったりして。

[タイランド・ハイパーリンクス] 微笑みの国タイが「微笑みランキング」最下位

このサイトはタイのニュースサイトとしては読みやすいが、割と偏りとゴシップが多い気がする。
ニュースって難しいね。
それはともかく「微笑みの国」や「世界一幸せな国」を標榜する国は逆にあんまり信用できない。
現地に行けばそんなに笑っていないので、ギャップにガッカリすることも。
ていうか、国民全員がずっと微笑んでいたら、物凄い独裁臭がして怖いかも。



7月19日(火)
[今日の独言(ひとこと)] 大人のスパイは犯罪者
子供の頃、スパイに憧れたことはあるだろうか。
潜入捜査官か、少年探偵団か、007か、ウルトラ警備隊か、あるいは名もなきエージェントか。
俺は正体を隠して、任務を受けて、さまざまな武器や道具を駆使して、組織や悪者と孤独な戦いを続けている。
そんなロンリーウルフに憧れたことはあるだろうか。
私は特にない。
だからこういう煽った書き出しにはあまり惹かれない。
話を打ち切って申し訳ないが、それもまた事実だ。

スパイに憧れたことはないが、スパイグッズに興味を惹かれたことは多い。
追跡に使う発信器や、武器となる傘や、相手の情報が分かる眼鏡など。
だから映画の「キングスマン」も面白く視聴できた。
英国おなじみの下ネタはともかく、触れてみたい道具はたくさんあった。

先日のニュースによると、アメリカではAirTagを使ってストーキングをして殺人にまで発展した事件が起きたらしい。
AirTagというのはAppleが販売している小さなコイン状のデバイスで、iPhoneを使って位置を見つけることができる発信器のことだ。
財布に入れておけば盗まれても見つけることができる。
あるいは子供に持たせて行動を見守る。
車に付けておけば盗難されても追跡できるという代物だ。

事件はボーイフレンドの浮気を疑った女性が、相手の車にAirTagを隠しておき、目的通りの浮気現場に突入した挙げ句、ボーイフレンドを車で撥ねて死亡させた。
まさしくAirTagをスパイグッズのように使ったようだ。
アメリカでは殺人にはいたらなくても同じような事例がたびたび発生している。
Apple側も対策を取っているので、気になる人はチェックしてほしい。

ペン型のカメラや電話やメールが使えて地図を表示できるウォッチや、窓ガラスも割れて人の手も貫けるボールペン(タクティカルペン)など、近頃は一昔前のスパイグッズが安価で気軽に買えるようになっている。
私が気になっている、情報を表示できる眼鏡「スマートグラス」も開発が進んでおり、さらには「スマートコンタクトレンズ」の話もあるようだ。
便利グッズ、あるいは防犯グッズとして注目を集める(旧)スパイグッズだが、お陰でグッズを使ったストーカーや盗撮など犯罪も増えている。
「悪者がこれを手にしたら悪用されるぞ」の懸念が現実となっているようだ。

銃火器は言うに及ばず、手に入りにくいというのも一つの防犯であったように感じている。
スマートウォッチなど「何に使うつもりだ」と聞かれたら答えられないのでなかなか腕には付けられない。

[一日三報]
[Gigazine] ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡で撮影した写真を比較するとこんな感じ

比較画像のカーソル移動が楽しかったので。
比べてみるとずいぶん進化しています。
「そんな遠くの星を見てどうするんだ?」「宇宙の謎なんて解いてどうするんだ?」という質問には、ただ「楽しいから」と答えるのが適切だと思う。
莫大な費用と時間と知識を使って好奇心を満たそうとするのは、最も人間らしい贅沢な活動だろう。

[毎日新聞] 呪術のためではない…? 奈良時代の桃の種の穴、ネズミの仕業か

なかなか興味深い話。
よく分からない古代の遺物も、実はこんな風に予想外の理由で成立しているケースも多いのかもしれない。
あるいは、ネズミごと呪術に使っていたとしたら、なお面白いが。

[AFP] 聖母像担いで行進 スペイン・マラガ

日本でも神輿を担いだり、仏像を担いだり、川に落としたりする祭がある。
まあ、「担ぎ練り歩く」は「崇め奉る」という点では最も直接的な行為かもしれない。
なお世の中には変わった風習の祭りは多くあるが、「奇祭」と呼ぶことには抵抗感がある。
宗教行事に正も奇もない。
お堂に集まって仏像にお経を唱えるのも、教会に集まって賛美歌を唄うのも、見ようによっては奇祭だろう。
でも主催者が自ら「奇祭」と呼んで客を集めることもあるので、なんとも言えない。



7月12日(火)
[今日の独言(ひとこと)] フェイク・デッドマンはすぐそばに
日本神話に登場するイザナギは、妻イザナミの死後、死者の住む黄泉の国へと行ったが、見るなと言われたイザナミの腐った姿を見たために、イザナミと黄泉の兵士に追われて現世へと逃げ帰った。

ギリシャ神話のオルペウスは妻エウリュディケーの死後、死者の住む冥府へと行ったが、冥府の王ハデスから冥府から出るまで振り返って妻を見てはならないと言われたが振り返ってしまったため、エウリュディケーは再び冥府へと連れ戻されてしまった。

両神話に共通しているのは、見るなと言われると見たくなってしまう、人間の業の深さ。
そして、死者は決して生き返られないという自然の摂理だろう。

なお某宗教では磔にされ処刑された聖人が三日後に復活を遂げたが、これも自然の摂理に反したので「奇跡」とされているのだ。

先日アメリカで開催されたAI関連のイベント「re:MARS 2022」で、アマゾンの音声アシスタントAlexaが故人の声を真似する機能実験を発表した。
1分に満たない録音からその人の合成音声を作り出すという取り組みで、例として、亡くなった祖母の声で『オズの魔法使い』を少年に読み聞かせるデモが披露された。
再生された音声は、英会話のできない私には判断つきかねるが、極めて自然な口調に聞こえた。(デモ用のサンプルかもしれない)

背景としてはコロナ禍により日本よりも多くの身近な人が亡くなられたこともあるのかもしれない。
特徴的なのはAIを使って音声を自動生成していることだろう。
故人の映像や音声を生前に録画・録音して死後に公開する取り組みはこれまでも可能だったが、生前に見せたことのない姿や音声を、短い元データから自然な風に作り出せるようにしたのは新しい技術だ。
映像も生前に画像とモーションキャプチャーを残しておけば、現代の技術で新たな映像を作ることができる。
それはもはや死者の復活と変わらない。
いわば「フェイク・デッドマン」になるだろう。

故人を扱うデバイスの常として、「不気味だ」とか「恐ろしい」という意見も多く議論されている。
しかし時代が進めばそれも当たり前の世の中になるような気もしている。
この世に生きる者が、あの世にいる家族と会話し、励まされて、慰められて、アドバイスを受ける。
それがAIによる合成データと分かっていても、果たして拒否することができるだろうか。

私はただ、何か面白いお話に使えないかなと思うだけだが。

[一日三報]
[CNN] 俳優ブラッド・ピットさん、人の顔が覚えられない症状を告白

大スターでありながら、どこか陰キャっぽいムーブでも人気なブラッドピットさん。
前回の日記で私が語ったことと同じ事を述べています。
でも精神や脳の障害とされると怖いわけで。
50人に1人の症状なら、それはもう個性というものだと思う。

[神戸新聞] 筋トレ用の棒差し込み、自販機壊す 中から3万7900円盗む 容疑で男逮捕 加古川

筋トレ用の棒というパワーワード。
なんかブルブル振ってトレーニングする奴だろうか。
自販機荒らしと言えばバールのようなものが定番だが、なかなかバールのようなものを持ち歩くわけにはいかない。
そんな時、あ、筋トレ用の棒あるじゃないか、となったのだろうか。

[GIGAZINE] Wikipediaに「架空のロシアの歴史」を10年にわたり1人の女性が書き込み続けていたことが判明、「小説家になるべき」との声も

今日の野生の文豪。
はた迷惑な話でもあるが、ネット情報はこれくらい曖昧なほうが楽しい気もしたり。
Wikipediaを信用し過ぎることへの警鐘ともいえよう。
実は登録されている記事の全てが架空の物語だったら面白いかも。



7月5日(火)
[今日の独言(ひとこと)] コミュニケーションは訓練が必要な技能
私は人の顔を覚えるのが本当に苦手で、初対面の場合は互いに知らないので問題ないが、二度目となると本当に誰がどの顔だったのか分からなくなる。
待ち合わせなどをしていても、自分から相手を見つけることができず、相手から見つけてもらえるまで待っていることがよくあるのだ。
いや、全く何も分からないわけではないが、記憶している顔と目の前にある顔とを一致させることができない。
だから声をかける自信がない。
凄いヒゲとか、変な髪型とか、奇抜なファッションとか、キャラを立たせてくれていたらまだ分かるが、なかなかそんな人ばかりとは限らない。
とくに女性は髪型や服装をよく変えてしまうので、誰が誰だか全く分からなくなってしまうのだ。

私のこの性質は物覚えが悪いとか人間に興味がないとか思っていたが、この頃になってどうやら「人の顔を見るのが苦手」ということではないかと分かりはじめてきた。
何が怖いのかと聞かれても困るが、どうも人の顔をまとも見られない。
それは同時に「人に顔を見られるのも苦手」に繋がっている気もしている。
陰キャの特性なのか、何かコンプレックスを抱えているのか。
そのせいで人の顔が覚えられず、そのせいでさらに不利な状況を作っている。
関係ないが、ユーチューバーが苦手な理由もそこにある気がする。
顔芸でガンガンこられるとしんどいのよ。

自然科学研究機構・生理学研究所の研究によると、旅館の女将は人の顔から心理を読み取る能力に優れており、できる女将は常人の何倍ものスピードで客の不満を見つけて気を遣うことができるそうだ。
これは当然、女将に限らず優れた接客業の人や営業マンにも当てはまることだろう。
天性のものなのか、努力と訓練の賜物なのか、多分両方だろう。
私にはとてもできないことだ。

人間は社会性のある生き物なので、結局のところコミュニケーション力が一番大切な能力だと思う。
しかしなぜか学校でも社会でも、コミュケーション力は人それぞれの個性のような扱いを受けて、まともに教育されていない。
さらにはお世辞や愛想笑いは悪いことのように見なす風潮もあるので、私のような人間はどうにも生きづらい気がするのだ。
私はもうどうでもいい、というか、苦手なりにも生きることができているので構わないが、子供たちにはそういう教育もあっていい。
割と命に関わる能力だと思うのだが、どうか。

[一日三報]
[47NEWS] 成績トップだった中国人留学生は、母国の“依頼”を断れずスパイ活動の「末端」に転落した 夢を持つ若者を引き込む中国軍の情報活動

なかなか恐ろしくもあり、悲しくもある現実。
そして軽く映画の一つでもできそうな事案。
日本のように弱腰で日和見な政府もどうかと思うが、中国やロシアのように権力が強すぎる政府もきつい。
しかしこの事件、企業が中国人留学生を雇用する上でのリスク問題にも発展しそうね。

[産経新聞] 「マヨ多い」と怒り銃撃 米南部、店員2人死傷

今日の自由の国。
だからすぐにパンパン撃つんじゃないよと思うが、やはり人は武器を持ったら使ってしまう動物なのだろう。
僕らは銃を持っていないので、殴ったり刃物で刺したりするしかないわけで。
手元に銃があるなら撃っていた、撃たれていたってシーンも多いんじゃないかと。
そう考えると、やっぱり彼の国も銃は規制するしかないんじゃないかと思ったり。

[ITmedia] 入力中の個人情報が“送信ボタンを押す前に”収集されている問題 約10万のWebサイトを調査

応答速度の向上を目的に、あらかじめ入力したデータを処理したほうが便利という判断だろうか。
企業やサイトが設置している「お問い合わせフォーム」も、割と裏で何をやっているのか分からない感もあるわけで。
やはりセキュリティの基本は何でもすぐに信用するなってことかと。