the shadow of silver
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10月31日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
昨年、ひとつ自動車で交通違反を犯した。
とある駅のロータリーに車で入ったところ、近くにいたパトカーに停められてしまった。なぜ停められたのかと聞くと、このロータリーは一般車両の進入禁止だと言われた。しかしタクシーは停まっているじゃないかと言うと、バスとタクシーは許可とのことだった。見れば確かに標識も看板もしっかりと立っていた。

駅前まで車で来るのがなぜいけないのか。バスやタクシーなら停めてもいいが、一般車は侵入すら許さないとはどういう判断なのか。君たちは私が侵入するまで呼び止めもせず待っていただろ。など不満もあったが、ルールなので仕方がない。そんな時に限って警察官も「すみませぇん」と刑事コロンボばりに下手に出てくる。これが私の小説に登場する犬神博士や彩音先生なら、口八丁で煙に巻くだろうが、ノンフィクションだとそうもいかない。大人しく青切符を切られて罰金を払う羽目になった。

世間では近頃、自動車の危険運転が流行になっている。流行と書いたのは、ニュースの取捨選択で大きく取り上げられるようになっているからだ。煽り運転だのトラブルだの、アクセルとブレーキを踏み間違えだのとさかんに報じている。車を運転していると煽り運転などしょっちゅう出くわすし、酔っているか寝ぼけているかのような運転をしている車も多く見かける。それでも過去と比べると自動車事故の数は減少しており、昨年の交通事故死者数は3904人と、67年ぶりに4千人を切ったと話題になった。私が子供の頃は1万何千人も死んでいたのだから快挙だろう。

それでも自動車事故が起きるリスクはなくならない。私はこの国と自動車との関わりには大きな問題を抱えていると考えている。過去、官民ともに自動車産業を発展の基礎としたために、どこもかしこも自動車中心の街作りになってしまった。小学校の隣を何トンもの物体が、何十キロもの速度で通過する環境で、交通ルールを守りましょうもないと思っている。都会では自動車に乗らなくても生活できる交通網が整備されているが、田舎だとどうしても不便を強いられてしまう。これもまた車社会に偏りすぎた街作りの結果と地域格差だろう。

別に自動車なんて乗りたくないが、乗らなければならないので仕方がない。だから私は車を運転する際、周囲の車も人も全く信用しないことにしている。歩行者は私の車の前に飛び出そうと狙っている。対向車は私の車を目がけて突っ込もうとたくらんでいる。もし、ではなく、必ずと思い込むようにしている。お陰で十数年間無事故無違反でゴールド免許ユーザーだ。もとい、昨年違反したので次はブルー免許になる。車を運転する人は、まず世の中の理不尽さを受け入れなければならないのだ。

[一日三報]
[産経新聞] 「サクラにだまされた」出会い系サイトに5千万円、被害の60代男性が怒りの提訴

なかなか読み応えのある記事。
出会い系サイト詐欺とオレオレ詐欺は、本当に人の心理を突いた巧妙なシステムだと思います。
「バカなの? なんで引っかかるの?」と思った人は、いつか自分が被害者なるかもしれません。

[ロイター] 米ギネス記録王、カボチャつぶしなど新たに2つの記録達成

資格取得が趣味の人もいますが、ギネスを趣味にするのも結構面白いかも。
そうねぇ、だいたい週末はギネスに挑戦してるねぇ、みたいな。

[AFP] 「おはよう」がFBの誤訳で「攻撃せよ」に…パレスチナ男性、一時逮捕

第二次世界大戦が勃発した理由はあまり知りませんが、第三次世界大戦が起きるとしたら、案外こんな誤解がきっかけになるかもしれません。
まあ戦争なんていつもアホみたいな出来事で起きるものです。



10月24日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
青色の光には殺虫効果がある、という研究が近頃話題になっている。
2014年に東北大学大学院農学研究科の堀雅敏准教授の研究グループが発表したもので、キイロショウジョウバエに短波長可視(青色)光を照射すると卵、幼虫、蛹、および成虫が死ぬことが分かったそうだ。種により異なる波長の光が昆虫の内部組織に吸収され、活性酸素が生じて細胞や組織が傷害を受け死亡するらしい。生物における紫外線のダメージはよく知られているが、青色の光で死亡にまで至るというのは大きな発見だろう。

その後、今年8月に開催された全国高校総合文化祭の自然科学部門のポスター発表部門で、山梨県の韮崎高校生物研究部がさらに発展させた研究を発表して文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞した。それによると、ショウジョウバエに青い光を当て続けると、体内の活性酸素が細胞を傷つける「酸化ストレス」が強まり、細胞が自ら死ぬ「アポトーシス」を促すことが分かったそうだ。

「アポトーシス」というのは「プログラムされた細胞死」と通称される現象で、個体の健全化のために細胞が自死を促されることだ。簡単にいうとオタマジャクシがカエルになると尻尾がなくなるのは、尻尾の細胞が自死するからだ。あるいは人間の体内でも日常的に癌化した細胞(腫瘍)はアポトーシスによって取り除かれている。それが機能しなくなって初めて癌という病気が発生するのだ。

青色の光というと、街路の電灯にも青色の光を使う自治体もある。青色防犯灯と呼ばれるもので、2005年にイギリスのグラスゴー市で青色の街灯を設置したところ犯罪が減少したという事例が紹介された。それを受けて奈良県警察が珍しく他に先駆けて設置に取り組み全国に増えているそうだ。

ただし根拠については曖昧で、実は確かなデータは存在しない。青色の光で照らし続けると不良が死んだという研究も当然ない。青色の光は気持ちを落ち着かせると言うが、それで犯罪を止めるような奴は初めから何もしないだろう。むしろ「青色防犯灯で犯罪抑制!」とメディアが報じたことによって、不良が近寄らなくなった程度だと私は思っている。

それはそれとして、特定の光が生物の身体活動に影響を及ぼし死に至ることもあるというのは興味深い。可視光線ではないが放射線もそれに近いものだろう。ミステリのトリックには使いにくいが、アメコミヒーローの超能力なら、もうあったりして。

[一日三報]
[産経新聞] 「竜の血」に治癒効果 コモドドラゴンの血液成分から強い抗菌作用発見 新薬開発へ期待

普通は「コモドオオトカゲ」と表記している癖に、こういう時は英名で書くのか。
血清というかハブ酒というか、やっぱり毒効果を持つモンスターには特殊な性質があるようです。
ポイズンドラゴン、終盤の長いダンジョンに現れるウザイ奴っぽいです。

[AFP] マラウイ吸血鬼騒動 自警団のリンチで2人死亡、124人逮捕

みんな魔法や魔術のある世界に憧れますが、現実はこんなものです。
デマだのフェイクニュースだの言論統制だのというレベルではありません。
私もそこにいれば、きっと変人扱いでリンチされることでしょう。

[読売新聞] 月に全長50キロの地下空洞か「基地に使える」

今日の宇宙ワクワク。
実際に調査すると、実は「人工的に作られた物」と分かって大騒ぎになったりして。
でも調査隊が誰も帰ってこなくて、中にはなぜか「割れた巨大な卵の殻」が落ちていたりして。



10月17日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
奇しくも前回のメールマガジンは「13日の金曜日」に執筆した。元々はキリストの最後の晩餐には13人の使徒がいて、その13番目の使徒ユダの裏切りによって金曜日に磔刑に処せられたからという謂われがある。ただしこれには諸説があり、キリスト教圏でも不吉とは思われない国も多い。むしろ例の映画がヒットしたために不吉なイメージが固定化されたと見るほうが正しいだろう。

来月3日にはアップルの新しいスマートフォン「iPhone X」が発売される。Xはエックスではなくテンと読むそうだ。本来なら10の前に9が存在するはずだが、iPhone登場10周年記念の意味もあって、8(Plus)後に9を飛ばして「X」としたようだ。

どうもアメリカ人はXや10が好きらしい。iPnoneに先んじてWindowsも、8の後に9を飛ばして10を付けて発売した。Windows8の評判が悪かったので心機一転を図ったとも言われるが真偽のほどは定かではない。ただ10には「次の世代」という印象もあり、新製品にはいいイメージを持たせられるようだ。

またWindowsのマイクロソフトはゲーム機に「Xbox」という名を付けている。Xは数学からの発展で、特定しない数字、可能性の数字、あるいは何かしらの答えという印象があるのだろう。iPhoneにXにもそのような意図はあったはずだ。アップルは遡ること16年前にも新しいOSに「Mac OS X」と名付けていた。

逆の視点から、なぜ9が避けられるのかはよく分からない。日本だと「苦」に繋がる数字として忌避されることもあるが、これは日本独特のもので、同じ漢字圏の中国では「久」に繋がるいい数字だと言われている。もちろん英語圏ではそのような謂われはない。「ナインは無いん」というダジャレも通じない。ただ十進法のアラビア数字では心機一転の10に対して最後の数字という印象はあるだろう。

そう、最後の数字として思い出されるものに数秘術がある。数秘術というのは西洋の易学のようなもので、生年月日や姓名を計算式に当てはめて判じる占いだ。特徴的なのは最終的に1から9まで一桁の数字に変換して占うことにある(11,22,33もある)。そこにおいて「9」は「最後の数」であり「全てを内包する数」であり「完結する数」という意味があるのだ。

数秘術の「9」はおおむね吉数であり、力強く、偉大なイメージがある。ただし完了、完結、集大成のイメージも強く、先へ続けたい新製品のナンバーとしては相応しくない可能性もあるだろう。もしかするとそんな理由で「9」は避けられているのかもしれない。実はIT企業各社は恐るべき数秘術によって支配されているのだ。オカルトチックで楽しい話になってきた。

[一日三報]
[読売新聞] 重力波、中性子星で観測…重い元素の誕生解明

よく分からないけど天文学的には凄いニュース。
記事を読んでも分からないということは、恐らく執筆者もうまく説明できるほど理解していないと見るべきだろう。
だから私たちも、ふうんという程度に知っておけばいいと思う。
それにしてもこの現象を予測したというアインシュタインはどうなっているのか。

[WIRED] まるで鳥…これが現時点での2足歩行ロボットの到達点

今日のロボット。
このぎこちない動作を見るにつけ、かえって自然の驚異を感じさせられます。

『「2足歩行」に意味はあるか? ~大金を費やして生み出したロボットをポンコツにするのに、これほど優れた方法はないといっていい。』

どこかの国のメーカーはかつて、なぜか躍起になってそれにこだわっていました。
お陰で置いてけぼりになりました。

[西日本] AKBのCD585枚投棄 容疑の男を書類送検 「処分困り」山に

この選挙権商法の是非はともかくとして、製造者は何かリサイクルできる仕組みを作らないとダメなんじゃないかと思ったり。
どの企業、どのメーカーも産廃の取り扱いはには苦心しています。
産廃って言うな。



10月10日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
去年辺りから燻製作りにはまっている。塩漬けにした肉や魚やチーズやゆで卵などを、サクラやヒッコリーなどの煙でいぶして、乾燥させて食べる食品だ。専用のスモーカーを使って作るが、なければ蒸し器や鍋の底に台を据えても原理は同じだ。できあがった燻製食品は酒や料理のつまみに良く合う。あまり飲めないがウィスキーやワインとの相性は絶妙だと思う。

ただし燻製作りはとても手間がかかる。たとえばスーパーで買ってきた牛肉を燻製にしようと思ったら、まず大量の塩やハーブ類を混ぜたソミュール液に一週間漬け込む。次に流水に二時間ほどさらして塩抜きを行った後、風通しの良い屋内にて二日三日かけて乾燥させる。そしていよいよスモーカーにセットして、七〇度くらいの熱くなりすぎない煙で二時間ほどスモークする。さらに冷蔵庫で一週間ほど乾燥させれば、やっとおいしく食べられる寸法だ。ちなみに牛肉は脂肪が少なくて固そうな、いわゆる安物を使ったほうが出来上がりは良くなった。

そもそも塩漬けや燻製というのは食品を長期保存させるために考案されたもので、食料が乏しかった時代を生き延びるための知恵だった。食品が傷む要因は微生物と菌であり、いずれも数を増やすには水分を必要とする。塩漬けにより微生物を追い払い、燻製により殺菌して、乾燥により水分を飛ばせば何週間も日持ちするのだ。

水分がないと軽くなって携行もしやすくなるので、燻製肉は航海や戦争時にも干し肉として重宝された。また人間のミイラ作りも、基本的には長期保存が目的なので似たような方法で作られている。何よりも水分が天敵だ。エジプトやアンデス山脈に何千年前のミイラが現存しているのは、あの地域がとても乾燥しているからだ。湿気の多い日本でミイラ作りは難しい。だから代わりに動植物の生育にはとても適している。生と死の対称性。燻製中は暇なのでそんなことを考えては、全く良くできていると感心するのだ。

ちなみに燻製はおいしいが、どれも塩に漬けたり木の煙やヤニを付けたりするので、多分今時の健康志向とは正反対の食品になると思う。ほどほどにしたい。

[一日三報]
[東京新聞] 演奏中に「地震!」 避難訓練コンサート

音楽が止まると席に座る「イス取りゲーム」を思い出しました。
避難経路の確認はよくアナウンスされていますが、実際に使ったこともないので、有事の際には果たして活用できるだろうかと気になっていました。
昨今はむしろ「テロだ!」の訓練のほうが必要な気もしたり。
海外でたびたび発生しているコンサート会場でのテロ、あれ本当にマズイことだと思います。

[毎日新聞] ブラジル 500mトンネル掘って銀行狙う 窃盗団逮捕

ブラジルってよくよく穴を掘っている印象があります。
「トンネル掘って銀行強盗」って、男のロマン的なものがありますね。
もちろんその後は「トンネル掘って大脱走」もセットです。

[AFP] 男性襲った巨大ニシキヘビ、住民たちに食べられる インドネシア

仕返し程度のものだろうと思ったら、規格外のサイズにびっくり。
ドラクエだとレベル23はないと苦戦しそうなモンスターです。
食うか食われるか、たぶんそんなにおいしくないと思います。



10月3日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
印刷所や紙器工場には「断裁機」という機械がある。
その名の通り、大量の紙を一度に切り落とす大型の機械だ。本もポスターもコピー用紙もそれで定型のサイズに切り分けられる。なお「断裁機」と「裁断機」の違いは、紙を切る場合は断裁といい、その他の布や皮や金属などを切る場合は裁断というらしい。どうしてそうなったのかは知らないが、ともかく断って裁つ機械だ。

断裁は大判のポスターや何百万枚という大量生産の場合は全自動で作られるが、特殊サイズの小さなポスターや数千枚程度の小数の場合は手動の機械を用いられる。立って向かう広いテーブルの上に紙束を乗せて、上から数トンもの圧力で刃を下ろして断裁するのだ。

その際、作業者は両手をテーブルの両端近くにあるスイッチを同時に押して作動させる。両手を使わないと押せないのは誤動作による事故防止のためだ。もしも片腕や指の一本でも刃の下に入っていれば、あっと言う間に切断される。想像力が無駄に豊かな私などは、断裁の作業を見るのも恐ろしかった。

パソコンのウィンドウズを使っている人なら"Control-Alt-Delete"というコマンドを知っているだろう。キーボードの"Ctrl"と"Alt"を押しながら"Delete"を押すと画面にロックがかかりセキュリティオプション画面が表示される。ウィンドウズNT以前のOSでは実行中のプロセスが一覧で表示されて、再度同じ操作を行うとコンピューターの再起動が実行された。以前のウィンドウズはとにかくフリーズが多かったので、何かあればこの操作を行うのが常識でもあった

先日公開されたビル・ゲイツのインタビューによると、このコマンドを開発したのはIBMのキーボードを設計したデービッド・ブラッドリーであり、誤操作によりコンピューターが再起動するのを防ぐためにも、わざと押しにくいキー配列を選んだそうだ。まさに断裁機のように、"Control-Alt-Delete"は両手を使わないと押せない場所に設けられている。ブラッドリーが断裁機からヒント得たかどうかは知らないが、発想とした同様のものだろう。

一方、ビル・ゲイツはこの操作を面倒で失敗だったと語っており、当時に戻れるなら1キーで操作できるようにするとまで言っている。ただしこれは以前から発言しており、ほとんど氏の持ちネタになっているようだ。

ちなみにアップル社製のMac OSでは"Control-Alt-Delete"の代わりに"Command-Opt-Esc"や"Command-Control-Power"で似たような操作ができる。こちらは片手でも操作できるが、まあ同じような目的で設定されたのだろう。やはり昔はフリーズ(爆弾マーク)が頻発したのでよく押していた。再起動時の「ジャーン」という音が懐かしい人も多いことだろう。

[一日三報]
[ロイター] 焦点:ノーベル平和賞の受賞者、世界の「失望」招く理由

ノーベル賞月間の話題ということで。
平和賞と文学賞はノーベル賞に相応しくないという意見もあります。
でも、脳の神経を切って精神疾患を抑制させるロボトミー手術を考案したエガス・モニスも生理学・医学賞を受賞し、原爆にも原発事故にも繋がった放射能の研究をしたキュリー夫妻も物理学賞を受賞している訳で。
結局のところ、ノーベル賞は道徳賞ではなく、善し悪しはともかく人類に新たな進歩をもたらした人が受賞するものだと思います。
それこそ、まさに、ダイナマイトで莫大な富を築いたアルフレッド・ノーベルの名にふさわしい功罪かと。

[ITmedia] 「2ちゃんねる」が運営譲渡で「5ちゃんねる」に名称変更

割と大きな話題だと思いますが、ネットでもそれほど盛り上がっていないのは、2ちゃんねるの現状を表しているのかも。
ネット文化の黎明期を支えた一大サイトでしたが、もういい加減に時代遅れになっているかもしれません。
ていうか、むしろ今はもう、ネット全体が2ちゃんねる化しちゃったよね。

[INTERNET Watch] ガンダムの“ハロ”が会話できるAIロボットに、バンダイナムコがCEATEC JAPANにてデモを披露

ハロといえば主人公のアムロ・レイが自作したロボットとして有名です。
あれで「機械オタク感」を出して、そこから「初めてでもガンダムを操縦できる奴」という説得力を与えています。
でも考えてみれば、若干15歳のアムロがAIや会話機能や自立走行機能を自力で開発したとも思えない。
きっとなんか、元からそんなパーツが出回っていて、それを組み合わせて作っただけなんでしょうね。
それでも大したもんだけど。