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12月11日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
妖怪漫画家の水木しげるは、かつて『妖怪千体説』を唱えていた。それによると、世界中に妖怪や妖精は無数にあるが、それぞれ共通したところも多く、およそ千種類に集約されるという説だった。

私は妖怪には詳しくないが、似たような点では土着信仰の神様にも言えるだろう。日本神話の天照大神、エジプト神話のラー、ギリシャ神話のアポロン、北欧神話のソール、仏教の大日如来、全て太陽の神様や仏様だ。同じように海の神、空の神、山の神、あるいは蛇の神、鳥の神、木の神なども共通点が見られる。つまり神様は目に見える自然現象を理解しようとして生まれた存在であり、妖怪は目に見えない自然現象を理解しようとして生まれた存在ともいえる。人間の好奇心による産物だから、どこの国でも似通ってくるのだろう。

ニュージーランドにはキーウィという有名な鳥がいる。灰色で足が太く、翼が無くて嘴が長い姿の愛らしい鳥だ。この鳥にはある伝説がある。昔々、空の神様が森の神様に頼まれて、木の根に付く虫を退治することになった。神様は鳥たちを集めて、誰かにこの役目を任したいと聞いて回った。ところがエリマキミツスイは地面は暗いから嫌だと言う。セイケイは地面が濡れているから嫌だと言う。カッコウは巣作りが忙しいから嫌だと言う。困った神様は最後にキーウィにお願いすると、キーウィは引き受けましょうと答えた。

キーウィのお陰で木々は健康になり森は大きくなった。そして神様は言う。エリマキミツスイよ、お前は臆病だから首に羽をまといなさい、セイケイよ、濡れるのが嫌なら一生沼で過ごしなさい。カッコウよ、巣作りが忙しいなら他の鳥の巣を横取りしなさい。そしてキーウィよ、お前は地面で落ちたせいで美しい翼を失った。その代わりに一番有名で誰からも愛される鳥になるだろうと。

遠く離れた島の伝説だが、妙に日本の昔話のような趣がある。例えばスズメとツバメの昔話。昔々、あるところに姉のツバメと妹のスズメがいた。ある日海からトビウオが現れて、遠く離れた二人の両親が危篤にあると伝えてきた。妹のスズメは慌てて、着の身着のままの姿で両親の元へと向かった。一方ツバメは綺麗な服を仕立て、頬紅を付けてのんびりと向かった。お陰でスズメは両親の死に目に会えたが、ツバメが来た時にはもうお墓が建っていた。

それを空から見ていた神様は、スズメの親孝行を称えて、汚れた身なりでも人間の作る米や穀物を食べることを許した。一方でツバメの親不孝を叱り、綺麗な服を着ていても虫しか食べることを許さなかったという。

ニュージーランドの伝説も日本の昔話も、やはり神様や妖怪と同じく身の回りの不思議を理解しようとして生まれた逸話だろう。これが人間の発想力や創造性の原点と限界と考えると、なかなか興味深くて面白い。

[一日三報]
[AFP] 世界のネット利用者は39億人、史上初めて総人口の半数超えへ

逆に言うと、世界の半分の人はインターネットなどに頼らない暮らしを歩んでいる。
インターネットのお陰で世界の情報インフラは活性化されて、その結果、科学や医療も進歩して人類の生物的目標である生存率の向上に繋がっていることは否定できない。
とはいえ、万人等しく情報端末を持つ必要があるかとなると、やや疑問を抱いたりもするわけで。
果たして我々は幸福になれたのだろうかと、ネットの片隅でつぶやいてみる。

[Forbes] AI技術で「IQが低い生命」を選別、米企業が開発

[ロイター] 北京が初の「市民ポイント制」導入、信用度に応じて付与

今日のディストピア。
一体未来はどうなるのか? という思いもあるが、考えてみれば今までも「IQのようなもの」で選別したり、人に「ポイントのようなもの」を付与して社会を成り立たせてきたわけで。
それがネットやら何やらのお陰で顕在化できるようになっただけとも言えるだろう。
問題はそれを恣意的な差別とみるか公平な区別とみるかの違いではないだろうか。
もうコンピュータに全部任せようぜ。

[日経新聞] DeNAが「0円タクシー」広告主が運賃支払い

とてもお得で素敵なアイデアだと思うが、この国の街がいつまでも下品なチンドン屋から抜け出せない理由のような気もしたり。
そのうち、普通の車にも広告を付けまくって、代わりに安く売り出すようになるかもね。
あるいはシェアカーにして、走れば走るほど広告の露出機会が増えるから料金が割引になるとか。


12月4日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
浅田真央選手など多くの優秀な選手を育成してきたフィギュアスケートの名コーチ、ロシアのタチアナ・タラソワさんの髪の毛が逆立ったそうだ。

もう少し詳しく解説すると、ロシアの女子フィギュア界で『女王』と称されているエフゲニア・メドベージェワ選手が今年、11年間師事してきたコーチと決別して、カナダへ拠点を移すことを発表。有名な師弟関係の解消と、ライバル国への移籍にロシア国内を始め世界中で大ニュースとなった。

その後11月の大会で4位という、彼女としては不甲斐ない成績に終わったことで、ロシアのマスコミやSNSなどで『コーチや祖国を裏切った』といった誹謗中傷が相次ぎ、それを知った先のタチアナ・タラソワさんは『髪の毛が逆立った』とコメント、『どうして分かれたのか、どうして国を去ったか、何がわかるって言うの』とメドベージェワ選手を擁護した。

私はフィギュアスケートに詳しくないので、上記のニュースも後々から知ったに過ぎない。ただロシア人が『髪の毛が逆立った』とコメントしたことに強く興味を持った。読んだニュース記事は日本語版だったので分かりやすく翻訳したのかと疑ったが、ロシア語の元記事でも『髪の毛が立った』と確かにコメントしていた。ロシア人も怒ると髪の毛が逆立つとは知らなかった。

怒りで髪の毛が逆立つというのは日本でもよく使われる表現だ。元は『怒髪天を衝く』という言葉に由来しており、これは中国の歴史書『史記』に書かれた逸話が元になっている。かつて趙国は秦国の昭王から和氏の璧(かしのたま)という有名な玉と十王の城とを交換しようと持ちかけられた。趙国の家臣・蘭相如は秦国におもむき玉を差し出したが、昭王は城を渡す気がないこと分かった。それで蘭相如は逆立った髪の毛が冠を突き上げるほど怒り、その玉には傷があるぞと嘘をついて玉を取り返した。このことから『怒髪冠を衝く』という言葉が生まれて、その後『怒髪天を衝く』とさらに誇張されて使われるようになった。ちなみに傷があるぞと言って無傷の玉を無事に持ち帰った逸話は『完璧』の由来になった。

猫科の野生動物やスーパーサイヤ人が感情の高ぶりにより毛を逆立てるのは有名だが、ただの人間の毛が怒りで逆立つということはない。にもかかわらず、日本人も中国人もロシア人も『髪の毛が逆立つ』=『怒っている』と認めているのは不思議な話だ。言葉の由来に字体や発音から共通点を見い出す研究は多いが、非現実的な表現から繋がりを探してみるのも面白そうだ。

なおタチアナ・タラソワさんが単に中国や日本びいきだったという可能性もある。

[一日三報]
[AFP] 「軌道上サービス」 宇宙ごみ問題の解決策となるか

今日のプラネテス。
SFの仕事もそろそろ現実的なものになりつつあります。
通称『掃除屋』、しがない宇宙デブリの掃除人としてオンボロ宇宙船で薄給を稼ぐ、やさぐれた若い男。
しかしその正体は、みたいな展開を希望。

[読売新聞] 子供の虫歯なりやすさ「西高東低」…原因は不明

しつけや学校での指導の差もあるかもしれませんが。
なんとなく、西は砂糖を使った甘い物、東は塩を使った塩辛い物が多いような気もします。
でも日照条件や寒暖の差が影響を及ぼしているとしたら興味深い。
もしくは、西の人は切歯扼腕することが多いのかも。

[毎日新聞] カラス撃退にタカ 「情報は浸透する」?

犬猫は分かりませんが、カラスは確実に会話をしているシーンをよく見かけます。
明確な言語化は難しいかもしれませんが、田舎のおじいちゃんくらいの話はできるのではないでしょうか。
お前、あそこの、ほれ、向こうのあれで、あいつが呼んどったぞ、くらいは。