the shadow of silver
SOS日記本メルマガ掲示板プロフィール

archive

2月27日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
モンゴルの有名人といえばチンギス・ハンが真っ先に思い浮かぶ。国内の遊牧民を統一し、中国からアジア・中東・東ヨーロッパなどを次々に征服し、当時の世界人口の半数以上を統べるモンゴル帝国の礎を築いた人物だ。あまりの大事業を成し遂げたので、英雄なのか破壊者なのか評価は難しい。以前に話したモンゴル人の通訳ガイドは「傑物です」と答えていた。適切な日本語を教わった気持ちになった。

そんな有名人のチンギス・ハンだが、実は未だに陵墓の存在が分かっていない。遠征中に死去したチンギスは故郷のモンゴル高原へと帰ったとされているが、埋葬地についてはどこにも記録が残されていないそうだ。死に乗じた敵国の侵略を恐れたとも言われている。武田信玄も同様の理由で、自身の死は3年間隠して、遺骸を諏訪湖に沈めよと遺言を残したとされている(甲陽軍艦)。なお実際には湖に沈めず墓に埋葬された。

昨年11月19日にアメリカのカルト指導者チャールズ・マンソンが83歳で死亡した。60年代のヒッピー時代に終末思想を謳って信者を集め、連続殺人を教唆した悪名高い犯罪者だ。サブカルチャーやアメリカン・ポップ・カルチャーの汚点としてよく知られており、実際の事件やモデルとしたフィクション作品も多く描かれている有名人だ。

そんなチャールズ・マンソンの遺体を巡って、今当地では遺体の引き取りを求めて揉めているらしい。「マンソンの孫」を名乗る者もいれば「文通友達」を自称する者もおり、皆自分に引き取る権利があると訴えているそうだ。カルト指導者の遺体を欲しがる理由は、神格化という理由よりも、見世物にして金を稼ごうという俗物的な理由が大きいようだ。悪名は無名にまさるというか、死してなお世を騒がせるというか。有名人はおちおち死んでもいられないようだ。

私などは死んでもその辺の空き地に埋めるか海にでも流してさっさと忘れてもらいたい。でも今はそういう処理にも面倒な手続きがいるようだ。墓も遺体も残さなかった傑物チンギス・ハンのなんと潔いことか。

[一日三報]
[AFP] IS死刑囚のインタビューをテレビで毎週全国放送 イラク

人権の問題もあるが、日本のメディアは頑なに死刑囚や犯罪者の存在を隠そうとする。
その癖、被害者ばかりをクローズアップするので、結果、被害者を晒し者にしつつ、加害者を正体不明の異常者にも仕立て上げている風に思える。
どうして事件が起きたのか、加害者がどういう「普通の人間」であったのかも伝える必要もあるのではないだろうか。
それとも、やっぱりこれは単なる私の好奇心だろうか。

[AFP] ビル・ゲイツ氏、大富豪は「もっと税金支払うべき」 納税額は1兆円超

[GIGAZINE] ビル・ゲイツが日用品の価格を当てるクイズに挑戦、世界第1位の富豪の驚きの金銭感覚を披露

もうすっかり篤志家、あしながおじさんになっちゃったゲイツさん。
でも大金持ちならではの責任を果たそうとしていると思う。
発言も含めて、日本ではあまり生まれにくい立場の人だろう。
うっかり8億円ほどくれないかな。

[毎日新聞] 読書時間 大学生の5割超がゼロ 実態調査で初

ゲームのプレイ時間も漫画の読書時間もテレビの視聴時間も映画や音楽の鑑賞時間も、さほど話題にならないのに、読書時間だけは妙に危機感を煽ってくる感じ。あと運動の時間も。
読書と言っても学術書もあれば小説もあるわけで、結局ゲームやスマホや映画に置き換えられるエンタメ小説を読まなくなっただけじゃないかと思う。
大学生ならしっかりと、古臭い文豪の作品や殺人ミステリや異世界ラノベを読みなさいと強要するのもおかしな話で。
逆に見ると5割近くも読書したことがあるというのは、趣味としては凄いことだろう。
釣りもゴルフもそんなにあるまい。
でも学術書も会社の資料も文章オンリーなので、やっぱり多少は読書もしておいたほうがいいかと。
そのためにも小説からお気軽に習慣づけておくのもいいかと。
何を読めばいいか。
←こっちにたくさんあるじゃないかと。



2月20日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
マレーシアでこれまで存在が知られていなかった言語が発見されたらしい。昔ながらの木製家屋に住み、狩猟採集生活を送っている先住民族のたちの間で「ジェデク」と呼ばれる言語を使っていることが明らかになったそうだ。なお彼ら自身が新たに発見された部族ではなく、これまでは別の知られた言語でも会話ができていたので気が付かなかったようだ。

調査によるとジェデク語は西洋社会よりも男女間が平等で、暴力が少なく、競争しないことを良しとする生活様式を反映した言語になっているらしい。ただしこの言語は使える者はわずか280人しかおらず、消滅が危惧される状況にあるようだ。

ユネスコによると世界には約6000の言語があるとされており、その内で約2500の言語が消滅の危機にあるとされている。日本でもアイヌ語や八重山語などの8言語がそれに該当するそうだ。なおユネスコの基準によると、これらは方言ではなく、独立した言語として扱われている。八丈町教育委員会教育課の者は「復活難しいが記録残したい」と話しており、まさに仰る通りと私も思った。

言語というのは、人が人に行動や思いを伝えるために用いられる道具であり、逆に言うと必要としない行動や思いには存在しないものだ。悪口を言うと口が尖るという話もあるが、言語によって考え方や行動が変化している可能性もあるだろう。日本の欧米化も流通や食文化だけでなく、言語そのものにも影響を与えているのかもしれない。それが悪いこととは思わないが、言語がこれだけ無数に分かれたのも、単に地域が離れていたからという理由だけではないような気がした。

もし江戸時代や平安時代の人に会ったとしたら、いくら昔言葉が通じても、思考そのものが全く違うと気付くことだろう。死生観や時間の感じ方などは特にそう感じられそうだ。

[一日三報]
[AFP] 傷ついた仲間を手当てして回復させるアリ、独研究

今日の昆虫。
集団で生活し、それぞれ役割を担って生きる、社会性昆虫の生態にはたびたび驚かされる。
でもこれは愛情というよりは、単なる生体反応というものだろうなと思う。
社会性昆虫というのは個々の性格や思考によって動くものではなく、まとめて一つの人体を構成しているような感覚だろう。
だから「アリですらみんな仲が良いのに」という主張は間違っている。

[CNN] 目の中で動く寄生虫、牛から人へ初の感染確認 米CDC

今日の寄生虫。
単に牧場で生まれ育っただけというのが恐い。
かなり特殊なケースだと思いたい。

(写真注意) [ナショジオ] ゴキブリをゾンビ化する寄生バチの毒を特定

一応、写真があるので閲覧はご注意。
今日の毒虫。
みんなのヒーロー、エメラルド・G・バチの話題。
ジガバチの毒はどれも特定の昆虫に都合よく作用することが多くて、実に感心させられる。



2月13日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
ゲーム内での争いで無関係な男性が警察に射殺されるという、一見すると意味が分からない事件がアメリカで発生した。

昨年12月28日、カンザス州ウィチタに住むアンドルー・フィンチさん(28)は、自宅前で地区の警察官によっていきなり射殺された。容疑は殺人と監禁。警察は「父の頭を撃った。父は呼吸していない」「母と兄弟を人質にしている」「自殺して、家に火をつけたい」という男の通報を受けて出動していた。ところが家の中を捜索しても死体や人質はおらず、家族も平然と生活していた。フィンチさんに妄想癖はなく、そもそも本人は通報すらしていなかった。

その後の捜査により、カンザス州から遠く離れた、カリフォルニア州ロサンゼルスに住むタイラー・バリス容疑者(25)が過失致死の罪で逮捕された。彼はゲーム内での口論を見て、無関係な男性の自宅に嘘の通報をしていたのだ。

海外でヒットしているオンライン・シューティングゲーム「コールオブデューティWWII」(Call of Duty: WWII)は、第二次世界大戦を舞台に複数人でチームを組んで戦争を行うゲームだ。その日、ゲーム内ではオハイオ州のゲーマー「Baperize」とウィチタに住むゲーマー「SG」がゲーム内のトラブルを巡ってネット上で口論をしていた。「Baperize」が「嘘の通報で警察を呼んでやる」と脅すと、「SG」がやってみろとばかりに、なぜか自宅ではなくフィンチさんの住所を投稿した。それを見たバリス容疑者が本当に警察に通報して今回の事件が発生したようだ。

つまりバリス容疑者とフィンチさんは一切関係ないどころか、その発端となった口論にも容疑者すら関わっていないという状況だった。なおバリス容疑者は過去にも同様の悪戯を繰り返しており、2015年には爆弾絡みの脅迫で警察を出動させて、有罪判決を受けていた。

緊急通報用の電話番号を悪用して、虚偽の通報で警察や救急を派遣させる悪戯をアメリカでは「スワッティング」(Swatting)と呼ばれている。他人の住所をネットに晒したゲーマーも卑劣だが、それで嘘の通報を行った容疑者もおかしい。そしてよく調べもせずにあっさりと射殺する警察官も異常だ。こんな状況でどうしろというのか。被害者にとっては天災よりも防ぎようのない事件だろう。

ちなみに「スワッティング」はアメリカの有名な警察特殊部隊SWATに由来している。日本語だと「スワットる」「スワッてやる」といった感じになるだろう。なるほどネーミングセンスからして安直で幼稚だ。

[一日三報]
[GIGAZINE] チープな「手作りのドローン」がなぜ各国の軍隊の脅威となっているのか?

「つまようじボウガン」よろしく、チープで身近な凶器たりえる玩具。
発展途上国や反社会団体の新たなテロ兵器にも使われそうだ。
でも一番恐いのは、お金持ちの国が作ったドローン空軍のほうじゃないかと。
平昌オリンピックの開会式で話題になったドローンによる空中ショーは、インテルのチームが仕掛けたものだとか。

[ロイター] 1万年前の英国人は浅黒い肌に青い目、DNA解析で明らかに

ハイブリッド感のある見た目。
肌や目の色で差別することの馬鹿馬鹿しさが分かる。
そして皮肉にも、どことなく浜田雅功にも似ている。

[日経新聞] 小説や音楽の著作権、作者の死後70年に 20年延長方針

もっと早くに成立するかと思っていたが。
今のご時世、それで一体何を保護してくれるのだろうかとも思ったり。



2月6日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
家にある古いパソコンをたまに起動させている。富士通製のノートパソコン、FMV-BIBLO NB12AC。カタログによると2002年5月発売のモデルなので、はや16年ほど前の骨董品だ。スペックを詳細に書く気はないが、フロッピーディスクドライブが搭載されているといえばその古さも実感できるだろう。お陰で重量は3.3キロもある。現在売られているMacBook Airは1.08キロだそうだ。

誰も住まなくなった家は途端に荒廃するという。自動車も数年動かさないでいるとエンジンがかかりにくくなるそうだ。そう思って古いパソコンも折を見て動かしているが、不思議と年単位で動作が鈍くなっている。特にインターネットブラウザなど、通信関係の速度低下は顕著だ。これは気のせいではなく、古いパソコンは新しい処理についていけなくなるからだ。加えてハードディスクなど実可動パーツも劣化していくようだ。CPUの半導体などはそう簡単には劣化しないと思う、多分。

昨年あたりからAppleのiPhoneで、旧モデルをアップデートすると動作速度が低下するという問題が起きている。今までも噂レベルで囁かれていたが、実際に速度を低下させるソフトウェアが仕組まれていることが明らかになった。Appleの説明によるとバッテリーが劣化した旧モデルが「突然死」しないように、動作速度を低下させて安定化をはかるソフトウェアによる所作らしい。理屈は分かるがアップデートのたびに全体の速度が低下させて、新モデルの購入を促していると思われても仕方ないだろう。Appleは一連の対応を謝罪し、今後の対策を検討している。逆に見れば、ここで開き直ったり知らんぷりをしたりしないのが、他のメーカーとは違うところかもしれない。

日本の家電製品は丈夫で安全で長持ちするから、新しい製品が売れずに失敗してしまう、という皮肉もある。しかし最新技術も興味深いが、このまま使い続けたいという需要もきっと少なくはないだろう。私の古いパソコンも中身を入れ替えればワープロ専用機として充分活躍できるかもしれない。と思っていたら、いつの間にかキーボードの「→」キーが動かなくなっていた。「→」は割と使うので動かないと困る。いや交換すればいいのだが、どうしようかなあ。

[一日三報]
[GIGAZINE] 「将来的に昆虫が急速に減少する」という可能性が示唆される

今日の昆虫。
カブトムシとかチョウとか、そういう分かりやすい昆虫はいい。
しかしゴミムシダマシとか、他の名もなき小さな虫みたいな、もう見た目も中身もピンと来ない昆虫は、どんどん危険に晒されていると思う。(ゴミムシダマシは絶滅しないが)
WWF(世界自然保護基金)のマークがパンダなのも、ある意味皮肉かと。
パンダの絶滅だけは避けねばならない、だって可愛いもん。

[CNN] くしゃみ我慢したら喉に穴、英34歳男性の症例

くしゃみをしたら肋骨にヒビが入ったという老人の話は聞くが。
口を塞いでくしゃみをしたら、喉で爆弾が破裂したみたいにグボンってなるよね。
マスクをしよう。

[AFP] 英国で消費されるサンドイッチのCO2排出量、車860万台分に相当

イギリスはこういう皮肉めいた研究結果が好きなのか。
前も紅茶を淹れるために沸かすお湯は、必ず飲む量より少し多くて無駄だみたいな記事があったような。
これが行き過ぎると、人間が呼吸をすると地球温暖化に繋がるって話になります。
僕らは生きているだけで罪深いのです、合掌。