the shadow of silver
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6月26日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
小学生のころは、毎日ひたすらにファミコンで遊んでいた。誰もが知っている名作ゲームから、ほとんど知られていないマイナーゲームまで、自宅や友だちの家でずっとピコピコやっていた。ウィキペディアによるとファミコンでは全1053タイトルのソフトが発売されたそうだが、恐らくその九割は遊んだことがあると思う。小学生がよく言う「オレ、全部知ってるもん」を地で行く自信がある。ちなみにディスクシステムやスーパーファミコンを含めると本数はさらに増えることだろう。

先日18日、世界保健機関(WHO)は、国際疾病分類(ICD)の最新改定版を公開し、ビデオゲーム中毒を新たに精神衛生疾患に分類したと発表した。デジタル・ビデオゲームへの依存を、生活における他の関心より優先される「持続的で繰り返すゲーム行動」と定義。睡眠や食事、仕事や学校その他日常の行動をすべて排除してしまう中毒症状に発展することもあると述べた。

私としては、何を今更という思いもあるが、ビデオゲーム業界としては残念な発表だろう。ビデオゲームは危険と決められてしまうと、子供を持つ親はもとより社会や学校教育現場などでも忌避される恐れがあるからだ。あのWHOに指定されるほど危険な存在だと言われると、ぐうの音も出なくなる。業界は長年このイメージの払拭に努めてきたが、またもや困難な立場に置かれることになった。

とはいえ、昨今のオンラインゲームなどを見ていると中毒を懸念されるのも分かる気がする。あまりにも手軽で魅力的なコンテンツが多いので、現実を忘れて没頭してしまうことだろう。あるいはスマホの課金ゲームなどはゲーム性よりもギャンブル性の強い物が多く、射幸心を煽り延々と続けられるよう仕組まれている。それがパチンコよりも身近な手元で年中無休の店を開いているのだから、いよいよ止められるわけがないだろう。

しかしそれこそがゲームの存在意義であり、醍醐味でもあるから、なかなか難しい問題だ。結局はプレイヤーの自制心に委ねるしかないが、その自制心を失わせるから危険なのだと警告されては、取り付く島がない。ただゲーム中毒など、アルコールや薬物やギャンブルへの依存症と比べると、余程に軽く大人しいものだと私は思う。比べるものでもないかもしれないが、他の怪しげなものに填るくらいならゲームに夢中であるほうがいいだろう。いや、そもそも依存症とは何か。これを上手にコントロールできれば、人生に凄い成果をもたらすのではないか。そういえば昔、親から「ファミコンばかりしていないで勉強もしなさい」と叱られた。うん、無理だな。

[一日三報]
[ITmedia] 音声合成は「落語」で人を笑わせられるのか?

言われてみると、確かにAIや音声合成で笑わせられたことがない。
siriのすっとんきょうな回答や、いわゆる「ゆっくりボイス」で笑うことはあっても、それは機械が笑わせようとしたものではないだろう。
人の笑いを理解して、人を楽しませる、あるいは一緒に盛り上がれる機械が生まれたら、また世界は変わるだろう。
そのためには、まず「楽しいとは何か?」を人が理解する必要があるかも。

[CNN] ネット接続一斉遮断でカンニング防止、アルジェリア全土で

試験会場ではなく、まさかの国全土。
日本では起こりえないことだが、それはそれでちょっと楽しいかも。
しかしこういう国のネットって、どういう仕組みで接続されているのだろう。
大統領執務室にオンオフスイッチがあるのかしら。

[AFP] 水滴の「ぽちゃん」という音、発生の仕組みついに解明

実際にどう解明されたのかは記事にないので分からないが。
とにかく、研究者が気になって気になって、夜通しで考え続けていたのは分かる。



6月19日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
『君が何度死んでも』で、人生とは何にでも置き換えられると書いたが、仕事もまた人生に置き換えられるものではないかと思っている。人生における行動とは、市場を調査し、頭の中で企画を立てて、会議を通して、開発し、世間に出して利益を得ることだ。この場合の市場とは家族の場合であったり、教室の場合でもある。利益は金銭の場合もあれば好評価、あるいは悪評価の場合もある。子供お小遣いをねだる際にも、好きなあの人と付き合おうとする際にも、畢竟、脳内株式会社が仕事をしているだろう。株式会社というのも重要だ。

そして当然、現実に働いている仕事も脳内株式会社の影響を受けている。あなたにとって靴作りとは? 人生ですね。あなたにとって米作りとは? 人生ですね。あなたにとってプラモデルとは? 人生ですね。人は脳内の会社に勤務し、現実の仕事に従事する。表裏一体、一事が万事。これをフラクタルというのかどうかは知らないが、人生も社会もクローズアップで見れば情緒的だが、ロングショットで見ればビジネスライクに機能しているのだ。

作家業というのも瞬間的に見れば引き籠もりの作文執筆だが、長く見ると会社の仕事によく似ている。市場を調査して、脳内で企画を立てて、脳内で会議を通して、作品を開発して、世間に出して利益を得ている。その途中で出版社が入ってくるが、昨今は別に入れなくても生産体制は整えられるだろう。超絶天才作家なら何も考えずにガーンときてバーンとやればいいのだろうが、私はそうじゃないのでそんな風に考えてしまう。というか文章は絵や音楽と違って理屈っぽいので、大体どんな作家さんも順序立てて進行させていると思う。

何の話をしたいかというと、ちょっと今は色々と立て込んでいて、私の脳内株式会社があたふたしているという話。順調に事が運べば七月に新刊が出ます。その時はまた、株主様よろしくお願いいたします。

[一日三報]
[ロイター] W杯でドイツから金星のメキシコ、歓喜の地元で「人為的」地震発生

そういえば今夜にはいよいよ日本代表チームが試合をするとか。
私はあまり興味ありませんが、頑張ってもらいたいと思います。
それにしても、ちょっと落ち目になったらメディアと世間の引きっぷりが凄いなと感じたり。
メディアもそこまで露骨に商売しなくてもいいのに。
そして視聴者もそこまでメディアに踊らされなくてもいいのに。
結局みんなが好きなのはサッカーじゃなくて流行物ってことなのかしら。

[WIRED] 目には見えない「秘密のメッセージ」を送る新手法、謎を解く鍵は文章のフォントにあり

フォント暗号。これは簡単に作れて便利かも。
でもミステリのトリックに使うのは、ちょっとズルいというか、やっぱり味気ないかも。

[朝日新聞] 電子錠・壁にセンサー 「塀のない刑務所」が逃走防止策

対策を講じるのは良いとしても、ちょっとズレているような気もしたり。
「塀のない刑務所」と言いたいがために、物理的な塀を建てないことにこだわり過ぎているのでは。
どこに家にだって塀はあるのに。
どこかのトランプさんもそうだが、やはり「塀」というのは遮蔽と排除の象徴なのか。
ザ・ウォール。



6月12日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
正方形にモザイク模様でお馴染みのQRコード。そういえば何の略称だろうと思って調べたら"Quick Response"の頭文字だと分かった。直訳すると「迅速対応」か。ひねりのない真面目な言葉なのは、作ったのが日本企業のデンソーの開発部門(現デンソーウェーブ)だからだろう。

QRコードは製造や物流の現場で迅速な商品管理を行う目的で開発されたらしい。それが今では名刺や広告にも利用されて世界中に普及するようになった。ちなみにQRコードは左上の一箇所か右下を除く三箇所に、四角に点の記号が付けられたものだ。それ以外のものは厳密には異なるので二次元コードと総称されている。ただ多くの人は大体をQRコードと呼んでいる。ステープラかホッチキスか、セロハンテープかセロテープかのようなものだろう。なおQRコードについてはデンソーウェーブがしっかりとした宣伝サイトを公開しているので参照されたい。

サイト:QRコードドットコム|株式会社デンソーウェーブ

二次元コードは研究分野でも活用されている。ある研究グループでは昆虫のマルハナバチの背中に二次元コードを貼り付けて、個体ごとの行動観察に役立てているそうだ。これなどは当初QRコードの目的であった物流の管理に近いものだろう。マルハナバチをはじめミツバチやアリなどは巣を作って集団生活を営んでいる。しかし彼らの中に命令を下す指導的な役割りの者は存在せず、それぞれ誰からの指示も受けずに行動し、コロニーの維持に努めているようだ。二次元コードで個体ごとに管理することでこの説明がつかない仕組みを解明しようということだ。

マルハナバチの社会システムの解明は、近年騒がれている蜂群崩壊症候群(CCD)の解明にも繋がるかもしれない。いつの間にかハチが巣からいなくなってしまうこの現象は、どうやらネオニコチノイド系農薬の一部が原因とされつつあるようだ。ハチにとっては致死量にも満たない微量でも、神経系に作用して帰巣本能を失わせてしまうらしい。薬がハチの個体と社会にどのような影響を及ぼすのか。サンプルには可哀想だが、実験によって大きな発見があるかもしれない。

ちなみにQRコードは任意のマス数におけるドットの集合体なので、黒ペンと方眼紙を使って手書きで作ることもできる。正確に描けばちゃんとカメラアプリで読み取れるので挑戦するのも楽しいだろう。必要あるかどうかはともかく。

[一日三報]
[GIGAZINE] ミツバチは「ゼロ」の概念を理解できると判明

[ナショジオ] 中世のインクと刺さないハチの意外な関係

[ロイター] パリで蜂の「葬儀」、養蜂家が農薬使用に抗議

週刊少年ハチニュース。
ハチニュース、虫ニュースも割とメディアに出回っていることを知っていただきたい。

[WIRED] 生物の記憶は、RNAを移植すれば「移し替え」できる──アメフラシを用いた実験で明らかに

脳を移し替えたり、記憶をコピーさせて悪者が復活するネタは、以前は多かったが近年はなまじ現実感が伴いはじめて、かえって安っぽくなり少なくなった印象。
何を、どうして、どういう方法で、と読者も追及するようになったのかもしれない。
RNAだけ移し替えても、あまり得はないかも。
ちなみにアメフラシは神経が太いので実験によく用いられる生物だ。

[INTERNET Watch] 「PUBG」の1時間プレイを強要するランサムウェアを4月に確認

「違うよ、僕はゲームをやっているんじゃなくて、パソコンがウィルスに感染しているだけだよ」みたいな言い訳に。
ウィルスはダメだけど、宣伝としてはアリなのかも。
実際のゲームをすぐにちょっとだけ遊べる広告というのもいいかもしれない。
もうありそうだけど。



6月5日(火)
[本日の独言(ひとこと)]
PCサプライ関係のちょっとしたアイテムに、ウェブカメラ用のカバーがある。スライド式のレンズカバーのような形状で、ノートパソコンやタブレットやスマートフォンのカメラレンズに蓋を後付けできる物だ。

カメラレンズにカバーを付ける理由は、レンズの保護ではなく、プライバシーの保護にある。一時期、ノートパソコンに侵入してカメラを起動させて盗撮するマルウェアが現れて話題になった。それ自体はさほど広まらなかったが、ウェブカメラ搭載パソコンが普及していたこともあり、ユーザーに強いインパクトを与えてレンズカバーの必要性が意識されるようになった。ちなみにカバーを付けたければレンズの上に厚紙をセロテープで貼るだけでも代用できる。

最近のニュースによると、アメリカでAmazonが提供しているスマートスピーカー「アレクサ」が、夫婦の会話を勝手に録音して勤務先の従業員に送り付ける事件があった。会話中に出た「アレクサ」という言葉で機械が起動し、続く「メッセージを送る」という言葉を要求と理解し、さらに連絡先にある人物の名前に反応して送信したそうだ、推理小説としても無理のある冗談みたいな出来事が重なったようだ。Amazonは謝罪の上、改善策を検討するとコメントしている。賢いAI音声アシスタントも会話の雰囲気を察したり、空気を読んだりすることはまだまだ苦手のようだ。

日頃からプライバシーの保護や侵害を強く意識していながら、自宅にはネットワークに繋がっているカメラやマイクを置きっ放しにしている。映画の「トゥルーマン・ショー」を体験したいのか、人間とはなかなか複雑で厄介な性質だ。私はあまり器用な性格ではないので、あれこれ繋がっているよりも意識的にスイッチ・オンして行動したい。SNSもなかなか日常的な流れ作業には落とし込めず、いまいち苦手だ。アレクサもまだしばらくはいらないかな。

[一日三報]
[GIGAZINE] 眼鏡をかけていることと頭脳明晰であることには遺伝子レベルで一定の相関があることが大規模調査により判明

「キン肉マンII世」で「メガネは叡智の象徴」と言っていたが、あながち間違いではなかったのかも。
どう見ても視覚障害者向けの矯正器具なのに、近視程度では義手や義足とは違い「苦労されている」「ハンデを負われている」という印象は一切抱かれない不思議な存在だ。
もちろん購入時に補助金も支給されない。お陰で昨今は低価格でお洒落なメガネも増えている訳だが。
ちなみに視力が悪くメガネをかけている人が知的な可能性はあるが、知的な人は視力が悪くメガネをかけているということは全くない。
視力なんて一日中スマホでガチャゲーをやっていても悪くなるものだ。

[ロイター] ナスカ近くで新たに25超える地上絵、ドローンで全容把握

今日のお絵描き。
有名なナスカの地上絵よりも数百年前の作品、丘の斜面に書かれており地上からでも見ることができる、この2点は重要な発見ではないかと思ったり。
やっぱりいきなりあんなでかい絵を描いたのではなく、段々と大きくしていった結果、自分たちでも見えなくなってしまったのだろう。
叶うなら、当時の人たちに空撮写真を見せて満足させてやりたい。

[AFP] ウガンダ、SNS利用に1日5円課税へ ゴシップ対策と説明

やり方は決して正しくないけど、日本でやってみたらどういう結果になるのかは見てみたい。
みんなもっと言葉を大切に扱うようになるのかも。
多分、一瞬で廃れるだろうけど。