the shadow of silver
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3月26日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
先日21日にメジャーリーガーのイチロー選手がついに引退した。昨年初めからいよいよと言われ続けて、昨年末には公式戦が日本で行われると報じられると世間もおおよそ見当が付いていたことだろう。あいにく最後の試合でも快音が響くことはなかったが、それこそ選手の最後としてはふさわしい結果というもの。お疲れさまでしたという気持ちになった。

野球を知らない私だが、4つ年上のイチロー選手はいつも世間を賑わせるヒーローとして長く耳にする存在だった。オリックス・ブルーウェーブに所属していた頃から、野球選手らしからぬ薄味の顔と細身の体格を持ち、力まないフォームでパカパカとヒットを打つ姿に、新しい野球選手の姿を感じていた。なおイチロー選手は19年前にメジャーリーグへ移籍しているので、今20代前半の人はオリックス時代のイチロー選手をリアルタイムで観ていない人が多いだろう。そんな人が今年引退したのだから、本当に訳の分からない超人だと思う。

メジャーリーグへ行くと私はさらに目にする機会は少なくなったが、それでもパカパカとヒットを打つので記録が更新される度にニュースで大々的に報じられていた。マリナーズを出てからはジワジワと衰えを見せ始めてきたが、それでも6年くらいフルで活躍していたのは大したものだ。実際のことは知らないがユンケルの売り上げにも大きく貢献したことだろう。タモリも。

イチロー選手の存在が革命的だったのは、野球のスターでありながらホームランバッターではなく、安打製造機と呼ばれるアベレージ・ヒッターだったことだろう。健康に気を遣い、地道な努力を重ね続けて、安定した好成績を残すという活躍が、野球以外のスポーツ選手から、世間のサラリーマンに至るまで、多くの人が目標としたい姿に映ったのだと思う。野球選手じゃないけど、こうありたいと思わせる希有な人物だった。

これからどうするのかは知らないが、また折に触れて世間の注目を浴びる人になるような気がする。でも監督には向いてなさそうだし、解説者というのも違う気がする。焼肉店を始めるとも思えないし、アメリカで投資家と慈善活動家にでもなるのだろうか。マリナーズを買収してオーナーになれば面白そうだが、さて。

[一日三報]
[AFP] 専用機なしでゲームをストリーミング Googleが新サービス発表

[ITmedia] Appleが“ゲーム天国”「Apple Arcade」を2019年秋にスタート

自称『やらないゲーマー』の私も注目。
据え置きゲームの牙城を崩すかどうか。
でもこういう会社って、儲からないって思うとすぐに撤退するから、業界を育てようともせずにかき乱して終わりとなる可能性も。
Googleは元からそうだけど、近頃はAppleもそんな風に見える。

[CNN] 窃盗団が盗んだ時価4億の名画、警察が仕掛けた偽物だった イタリア

してやったりだけど、本物と偽物を入れ替えていた一か月の間に見に行った普通の人たちはバカみたいだなとも思ったり。
ていうか、誰も気づかなかったなら、もうその偽物をずっと飾っておけば良いのでは。

[CNN] 昨年観測の「火球」、広島型原爆10倍のエネルギーと判明 NASA

リアル『君の名は』
結局こんな風に、私らだっていつ死んでも不思議じゃないし、地球だっていきなり明日滅ぶ可能性もあるわけで。


3月19日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
先日20年ぶりに学生時代の友人と再会した。とある機会で奈良に立ち寄ったとの連絡を受けたので、それなら会おうと話が決まって夜に数時間だけ旧交を温めあった。20年ぶり、とはいえ最初に出会ったのがハタチ過ぎでもあるので、四十になってもさほど大きな変化はない。仕事のことや家庭のことを話したが、私はぼんやりと人生を送っているので友人も話しがいがなかったかもしれない。私のほうは人の話を聞くのが好きなのでとても楽しかった。

ニュースによると先日3月12日はWorld Wide Web(WWW)が誕生して30周年の記念日だったらしい。30年前の1989年3月12日にイギリスの科学者ティム・バーナーズ・リー氏が欧州原子核研究機構(CERN)にWebの基本構想をまとめた『Information Management:A Proposal』を提出した日だそうだ。この日からいわゆる私たちが使っているインターネット(狭義)が始まったとも言える。このメルマガも、大統領の放言も、バイトテロ(狭義)もこれがなければ生まれなかったことだろう。

私が『子供の夢』に懐疑的なのは、まさにそういう時代を過ごしてきた結果だと思う。この世界は私が10歳の頃に想像していた未来とは大きく変化して、新しい仕事も遊びも数多く登場して、あるいは消えていった。WWWがなければコンピューターもインターネットもここまで世界に普及することはなく、それによって私も様々な、子供の頃は存在しなかった仕事を体験することもなかっただろう。小説ですら原稿用紙に鉛筆で文字を埋めていたのはデビュー前の落書きくらいで、今は完全にパソコンでローマ字入力している。パソコンがなくても文章を書いていたかもしれないが、原稿用紙500枚、20万字を書き連ねる根気も体力もなかったと思う。今のミュージシャンの方々にもそういう人は多いだろう。楽器も弾けず譜面が読めなくても家で一人で音楽を作って売り出せる時代なのだから。

WWWは30年前の子供たちの未来を大きく左右させた。それは私より上の世代が、アポロの月面着陸を見て宇宙飛行士になろうと思ったことよりも大きいに違いない。まさに目の前の暮らしが変化したのだ。そんな時代だから、今の子供たちが描く将来の夢なんて昔よりもずっとあてにならないと思う。もちろん将来設計や人生のモチベーションを高める学習としてはいいことだろうが。ちなみに私は子供の頃、漫画家になりたかったが、絵を描くのが面倒なので止めてしまった。パソコンで小説を書くのは、根気のない人間がそれでも止められない想像力を発露させる最後の手段なのだと思う。

[一日三報]
[朝日新聞] 211キロの新弟子があらわれた! 白鵬「やせなさい」

最強横綱のマジレス。
白鵬を見ていると、力士も重いほうが強いというわけではないとよく分かります。
あと記事の見出しから見て、編集者がドラクエ好きでネット好きな中年なのが窺えます。

[AFP] その火を飛び越してこい! 福建省莆田市で幸福祈願の伝統行事

記事はともかく、見出しから見て、編集者(翻訳者)は中国人ではなく日本の老年なのが窺えます。

[共同通信] 堺筋を「サカイマッスル」と誤訳

まさかのマイクロソフト、とばっちり。
静岡をサイレント・ヒルと呼ぶ的なアレ。
民営化でこういった『お役所仕事』はなくなると思いましたが。


3月12日(月)
[今日の独言(ひとこと)]

お待たせしました。新作の発表です。

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『ミルキ→ウェイ☆ホイッパ→ズ 一日警察署長と木星王国の野望』

著者 椙本孝思
出版 潮出版社
価格 815円+税
発売日 2019年4月5日

(あらすじ)
ミルキ→ウェイ☆ホイッパ→ズは、「ひより」「芹乃」「ムギ」の女子高生3人によるネットアイドル。一日警察署長に採用されたものの、パレード沿道で爆発テロ事件が発生。続けて謎のテロ集団「木星王国」からの犯行声明
が届けられた。アイドル大好き警官の穀堂忍とともに事件解決に立ち上がった4人の運命は──!

紹介ページ

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表紙の絵を見ればお分かりいただけるように、可愛くて楽しいライトなドタバタミステリです。いつも弊著をご購読いただいている方々はちょっとためらうようなテイストですが、中身はいつものノリなのでご安心ください。

発売まではちょこちょことツイッターなどでも紹介していくつもりなのでチェックしていただけると嬉しいです。

たまにはこんなのもいいよねと思いまして。
何卒よろしくお願いいたします。

[一日三報]
[ITmedia] 「ブラクラ」補導、不当か妥当か ネットリテラシーと大衆化のジレンマ

たぶん多くの方が思っただろうが、今の世ではこれがブラクラと呼ばれるそうです。
たちの悪いいたずらだとは思いますが、こんなのは以前からもたくさん出回っていたものであり、しかもこの手法はその中でもかなり単純な部類に入ると思います。
でも今はこれも犯罪、というか、犯罪かどうかの議論が起きる世の中です。
私がネットにワクワクしなくなったのは、単に年齢のせいだけじゃないなと分かりました。

[AFP] ディンゴは犬ではなく独自の種、豪研究者らが保全策の見直し求める

昔、獣の肉を食べることを禁じていたお寺の人が、野山で獲れたウサギの肉を食べるために、名前に「鵜(ウ)」と「鷺(サギ)」が入っているだの、数え方は一羽二羽だのと言い出したという説を思い出しました。
どう見ても犬だけど、犬じゃないから動物愛護とか関係なく駆除しようとか。
でもオーストラリアにおけるディンゴの被害も著しいとか。
だけどディンゴだって元々は海の向こうから運ばれて来たのにね。
難しい話ですが、とりあえずクジラもイルカも「魚」ってことにすればいいのでは。

[ロイター] 本物そっくりの「しっぽ」を英企業が開発、アプリで自在に操作

どこかの博士が似たようなコンセプトでネコ耳を作っていたような気も。
あれは脳波だったかな。
あまり感情を表に出しにくい人にとっては、こういうツールがあってもいいかも。
ただ怒っていても可愛く見えてしまう気もしたり。


3月4日(月)
[今日の独言(ひとこと)]
いよいよ新元号が発表される一か月前とあって、いわかに世間もざわつき出している。今回もこれまでと同じ様に、政府から正式に発表されるまでは漏洩を防ぐための徹底的な取り締まりが行われていることだろう。

新元号に関しては、万が一、前もって漏洩した際には、それ以外の候補から改めて制定されるという取り決めがなされているらしい。だから安心、というのは間違いで、恐らく今さら再検討もできない発表の数時間前からデマも含めて漏洩合戦が始まるだろうと思っている。

新元号に限らず、新作・新製品の発表については企業が最も漏洩を避けたい出来事のひとつだ。何年もかかって開発を続けて完成にこぎつけ、発表の日を目指して壮大なプロモーションを計画していたのに、つまらない漏洩のせいで興ざめさせてしまうことも多い。近年はスマホとネットのお陰でさらに気軽に大きく広められてしまうので、どこも戦々恐々としているだろう。iPhoneの新製品情報が事前に漏れてしまうのは、もはや定番どころかネタ化してしまっている感もある。昨年の末には、とあるビッグタイトルのゲームが、なんと発売前に本編まるまる漏洩してしまったらしい。今やゲームもダウンロードで手入れる時代だけにこういうことも起きてしまうようだ。

お陰で大企業の開発室に入る際には、スマホや私物の使用禁止は当然ながら、化学工場のクリーンルームなみの身体洗浄と監視が行われている。情報の漏洩はまさにバイオハザードと同じというわけだ。新元号が発表された後も真贋含めてきっと物凄い量の情報が飛び交いお祭り騒ぎになるだろう。どうでもいいと思いながらも気になるもので、きっと凄い感染力になると思う。

そんなタイミングで、どんなタイミングでもないが、私のほうも新作が発表できる状況となった。ただし出版社から3月5日より発表してくださいと言われているので、4日の今日はまだ明かせない状況だ。というわけで、明日にでもSNS上で発表すると思うので、↑の投稿などからぜひ確認していただきたい。とはいえ小説界の情報漏洩はかなり緩いので、既にあちこちで書影とともに公開されていたりもする。だからもう、別に書いてもいいと思うが、一応著者としては明日までは内緒という体をとっておきたいと思う。

今回の作品も、また色々な意味で皆様を驚かせるものになったと思う。
ぜひご期待ください。


[一日三報]
[Cnet] マイクロソフト、避けている人と出会わないで済む技術を特許出願--回避ルートをナビ

これは便利と思いつつも、それでいいのかなあとも思いつつ。
好き嫌いって会う度に入れ替わっていくこともあるわけで、一度嫌うと二度と会わなくなるというのは、お互いに損するところもあるんじゃないかと。
でも、しつこいセールスマンを避けるのはいいかも。
学校の虐めが減ったり、あるいは増えたりするような気もしたり。
そんな個人の心境や付き合いの程度を、マイクロソフトに監視されるのも気に入らなかったり。

[ITmedia] 2019年は49歳以下のスマホ比率が9割超え ドコモ「モバイル社会研究所」のスマホ所有比率レポート

9割超えもなにも、お前らが無理矢理持たせているだけじゃんって気持ちはある。
あと『機械としてのスマホ』と、『使用スタイルにおけるスマホ』とは、かなり隔たりがある気もする。
スマホは便利だけど、本当に万人に必要かなと思うとちょっと。
特に年寄りには不便で面倒で危なっかしい面も多いよね。

[ロイター] 3Dプリンターで作る菜食者用ビーフステーキ、スペインで公開

子供がママゴトするお菓子玩具みたい。
ビーガンさんの主義はあまり理解できないけど、3Dプリンターが万能調理器になればいいなと思う。