the shadow of silver
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9月24日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
作家仕事がなかなか思うように捗らなくてどうしたものかと思っている。目指すところは見えているのにどうにもうまく進めないというか、想像していたより難しくて困ったぞいという感覚だ。たとえるならば山登りに近いかもしれない。頂上は見えているのに登り始めると思ったよりも遠くて険しい。それでも一歩一歩、登り続けていれば必ず頂上に辿り着けるのだと人は言うが、私はどう頑張ってもエベレストには登れないと思っている。

「ドラえもん」のひみつ道具に「時門」というものがある。水門のように門形の枠の上にハンドルの付いた装置であり、ハンドルを回して門を下ろすと時間の流れがゆっくりになるというものだ。藤子・F・不二雄先生の発想力は感心を通り抜けて狂気とすら感じられる。私はこっそり藤子・ファナティック・不二雄と呼んでいる。ちなみにもう一方は藤子不二雄アナーキーと呼んでいる。

それはともかく、私は「時門」があればいいのになと思うことが多い。私は人より何かと遅いので、もっとゆっくりじっくり考えたりする時間がほしくなるのだ。でも他の人の時間もゆっくりになると同じことなので、私だけの「時門」であってほしい。それでちょうどいいくらいになる思っている。大人になってからほしいと思うひみつ道具は、「タケコプター」でも「どこでもドア」でもなく「時門」だった。あと「グルメテーブルかけ」もほしい。これはもうとにかく、ネーミングが絶妙で大好きだ。

[一日三報]
[ナショジオ] また太陽系の外から?急接近する奇妙な彗星を発見

今日の宇宙。
オウムアムアは何だったのか。
これは宇宙の状況が変わったというよりは、観測の方法が進化したと見るべきかもしれない。
太陽系外天体は割と頻繁に飛来しているような気がしてきた。

[産経新聞] 「紙の本なくならない」ページめくる動作にカギ

気持ちは分かるがそれはない、というか、これは単に個人の思いではないかなと。
紙の本が好きだと言えば良いだけなのに、なぜ電子書籍と比較して優れていると言わなければならないのか。
多分、それくらい紙の本が激減しているからだと思う。

[ロイター] 「スパイダーマンの糸」で容疑者を安全に拘束、米警察が試験導入

アメリカの警察はこういう新兵器をすぐに取り入れるから良い。
ともあれ、スパイダーマンに限らず、フィクションに登場する特殊な道具は、未来への発想に繋がることも多いと思う。
でもこの武器って、使い方によっては効率良く人の首を絞めつけられそうだ。


9月17日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
先日発表されたAppleのiPhone11シリーズは機能の強化もさることながら、やはりトリプルカメラの搭載が目を引くところだろう。望遠カメラ、広角カメラ、超広角カメラは、これまでの一眼デジタルカメラの限界を超えてさらに魅力的な写真が撮影できるようになるだろうが、本質的にはスマートフォンによる写真撮影が思いのほかユーザーに重視されているという現実を受け入れざるを得ないものとなり、結果的にはこれまでのフラットな背面に凹凸を付けてしまうこととなった。それがスティーブ・ジョブズとジョナサン・アイブを失ったAppleの方向性と見ると、分かりやすいことかもしれないと感じている。

一方、iPhone11はAppleの新製品発表だけに留まらず、同時にサードパーティ製品の競争を始める合図にもなった。ショッピングサイトでは早速新製品に対応したアイテムが軒を連ねており、定番の保護フィルムも続々と販売されて購入者のレビューも付き始めているようだ。それにしてもこのレビューというのは興味深い。購入者が特に義務でもないのに商品の評価を付けてくれるとはどういう心理によるものなのか。それが小説や映画の感想ならまだしも、スマートフォンの液晶保護フィルム程度の物でも長々と感想を書きたくなるのは、あるいは人間の群れるという本能に従った教えたがりの心理なのかもしれないと考えてしまう次第だ。

などと思ったところで、よく考えてみればiPhone11がまだ発売されていないことに気づいた。iPhone11は日本では9月20日発売予定らしい。まだ発売されていない製品の保護フィルムにレビューを付けられるはずがない。ということは、これは大それた人間心理などではなく、フェイクレビュー、つまりサクラのレビューに違いない。出品者が商品に注目してもらうために自ら高評価を付けているようだ。

インターネットの普及以降、世の中はますます広告社会になっているようで、特にユーザーが興味を持って検索するプル型広告よりも、強引に入り込んでくるプッシュ型広告が盛んになっている。新製品には高評価のレビューが付いて当然、つまり新装開店の店には行列ができて当然というもので、それらのなされていない物に対しては、真面目というよりは企業努力が足りないという評価が下されてしまうようだ。もうちょっと、こう、真摯にはできないものかとも思うが、自分も結局商品レビューを見て購入を決めることが多いだけに、もやもやとした気持ちになっているのが現状だ。

ちなみにこの高評価宣伝は小説の世界でもあるようで、自分で自分の作品に高評価を付ける人もよくいるらしい。私もそうあるべきかもしれないが、根が堅物なのでどうも手が動かず、読者の方のご尽力を期待したいところだ。何もお礼はできませんが、どうぞご遠慮なく、高評価をお付けください。お願いします(精一杯の企業努力)。

[一日三報]
[Gigazine] Google Earthが22年前の失踪事件を解決したと話題に

今日の視覚トリック。
上からだとこんなに目立っているのに、近くにいると死角になって全く気がつかなかったというのは面白い。
失踪事件でなくても、視点を変えると見えているものというのは割とあるのかもしれない。
ナスカの地上絵とかもそうですね。

[AFP] 古代ローマの「恋人たち」 実は男性同士 手をつなぎ埋葬

ゲイという話ではなく、二人一緒に埋葬されているからといって夫婦や男女と思い込むのは現代人の誤解か。
ずっと一緒に暮らしてきた兄弟かもしれないし、仕事や戦争を共にしてきたしてきた仲間かも。
埋葬に関しては現代よりもよほど自由であったのかもしれない。

[ITmedia] ローソン、「深夜に店員ゼロ」を実験へ QRコードで入店、セルフレジで決済 遠隔監視で万引き防止

誰もいないコンビニなんて格好のたまり場になると思うのだが。
別に万引きしないし器物損壊もしないけど、床に座って酒盛りをしてもいいのだろうか。
性善説に基づいているのか、というよりは、人通りの激しい都会だけに限られたシステムなのかもしれない。
田舎でやったらみんなの秘密基地になるよね。


9月10日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
禁書というものがある。とあるライトノベルで有名な単語だが、政治家や宗教家など権力のある者によって出版や販売が禁止された書物のことだ。秦の始皇帝が行った焚書では、政府を批判する書物をことごとく焼き払ったことで知られている。大日本帝国でも風俗壊乱を理由に、政治を批判した書籍ばかりか江戸川乱歩の『黒蜥蜴』といった娯楽小説まで発売禁止処分を受けた。その他の国でも似たような活動は多く行われている。言論の自由と対になるものだ。

一方、魔書というものもある。これはフランス語でいうグリモワール。魔術的な内容を書いた書物のことだ。悪魔や天使や精霊などを召喚して願い事を叶えたり、相手を貶めたりする方法や、悪魔や呪術の知識が記されたものだ。聖書に対する魔書という位置づけで判別の基準は曖昧だが、いわゆる魔法使いが持っていそうな書物がそれにあたるだろう。有名なところでは『ソロモンの鍵』や『レメゲトン』や『ゴエティア』などがある。内容はネットで検索すればある程度は分かるだろう。オカルティックな話が好きな人は調べてみるのもいいだろう。

テネシー州ナッシュビルにある聖エドワード・カトリック・スクールでは、このたび小説『ハリー・ポッター』を図書館から撤去したと報じられた。同校はローマカトリック系小中一貫校で、『同作の中で使われているまじないや呪文は、本物のまじないや呪文だ。人間が読み上げた場合、悪霊を呼び出し、その文言を読み上げる人の心に入り込む恐れがある』というのが理由だそうだ。つまり魔書という理由で禁書の扱いを受けたようだ。

これは同校のみが特殊というわけではなく、米英ではたびたび問題点が指摘されて図書館に置くべきかどうかが議論されているらしい。日本の読者からはファンタジックな物語として読まれているが、魔法の内容や善悪の扱いなどには宗教的な色合いが含まれていないとも言えない。というか、魔法という概念そのものが宗教から生まれているものなので仕方がないとも言えるだろう。特にテネシー州のようにキリスト教に保守的な地域では忌避されることもあるようだ。

しかし全世界でシリーズ累計五億部を突破し、映画シリーズの興行収入も世界歴代三位を記録する小説作品というのも、ある意味では悪魔の所業と言えなくもなく、この本自体に魔法がかけられていると思えなくもないだろう。世界に与えた影響力を考えると、聖書を信奉する者が危機感を抱くのも分かる話だろう。

ちなみに先日のニュースによると、アメリカではダーウィンの『進化論』を真実と思う人が、ついに半数を超えたらしい。それまでは神による『創造論』を真実と思う人のほうが多かったようだ。どちらがどうと決めつける気はないが、人の常識と価値観はそれほどまでに違っているのだ。

[一日三報]
[Gigazine] 言語による情報伝達速度はどの言語でも約40bps

なかなか興味深い研究。
しかも意外にも、それは脳の処理能力の限界でもあるらしい。
頭の中で話を考えて発声する速度がその程度とのこと。
つまり早口な人は極めて賢い人か、何も考えずに口を滑らせている人なのだろう。

[読売新聞] ユーチューブ、子供の個人情報を違法収集

知ってた速報。
つまり少なくとも14歳以上の個人情報はガンガン吸い取って管理していることだろう。

[CNN] アンドロイド観音が登場

今日のエクス・マキナ。
開発中かと思ったら、それが完成形なのかと。
仏教の教えがどうであるかは知らないが、メカメカしいのはきっと住職の煩悩。


9月3日(火)
[今日の独言(ひとこと)]
以前『タイムカプセル』という小説を書いた。十五年前の小学生時代に埋めたタイムカプセルを掘り返した後、関係者が次々と殺害されていくという話だ。子供の頃にこうだと思い込んでいた出来事が、大人になってから思い返すと、実は違っていたのではないかという時間差の錯覚から思いついた話だった。あの友達は本当に転校したのか、あの先生はどうして急に辞めたのか、いつも見かけたあのおじさんは本当に学校の関係者だったのか、そういう出来事を検証すると興味深い事実が見えてくるのではないかと思ったのだ。

アメリカのニューハンプシャー州デリーで、1969年からある「タイムカプセル」の金庫を開けたところ、中身が空っぽだったと判明する出来事があった。金庫は図書館の棚にずっと置かれていた物で、このたび50年を記念して館長や歴史家や町の人々が立ち会いのなか開封された。ところが中には全く何も入っていなかったそうだ。

どうして何も入っていなかったのかは、それが分かれば保存しているはずもないわけで、結局理由は分からないらしい。ある人はデリー出身の宇宙飛行士にちなんだ物が入っていたと言い、ある者は当時の町の様子や人々の話を集めたテープが入っていたと言い、ある者は以前は建て替え前の市庁舎に保存されていたと言い、ある者は公園に埋められていたものを掘り出して保管していたと言っている。ちなみに金庫の暗証番号は金庫自体の裏に貼り付けられていたそうだ。

タイムカプセルの中身から事件が起きるということは考えたが、タイムカプセルそのものが事件を起こすという発想はなかった。どうして中身が空だったのか、その前にこの金庫はどこから来たものだったのか。大いなるミステリを感じなくもないが、たぶんはっきりとしたことは分からないままだろう。そこからさらに大事件に発展するのが推理小説の定番だが、どうものんびりした地域のようなのでその心配もなさそうだ。

[一日三報]
[女性自身] ムクドリが大量死!次世代通信規格5Gはベルギーでは導入中止に

[ITmedia] 「5Gでムクドリ大量死」デマ拡散 2018年にFacebookで流行したフェイクニュース

今日のデマゴーグ。
なんて酷いデマを流すんだと世間から叱られそうな話ですが、そもそも掲載しているのがデマも上等を売りにしてきたゴシップ雑誌の記事なのだから、そこを指摘するのも筋違いではないかと。
ネットのお陰でこれまで見向きもしなかった『低俗な』雑誌や個人の感想文までニュース記事として扱われるようになったので、うまく見分けられる目を養わないとおかしなことになりそうです。
まあ、だからといって従来の『まともな』報道機関を信用すべきかというと、そうとも言えないご時世なわけで。

[INTERNET Watch] 酒に酔っての非道徳的行為は「当人の本性が現れただけ」……海外の調査で明らかに

知ってた速報。
『ごめんねー、こいつ酔ってるからさー』という言い訳が通じるなら、私も飲むから殴らせろって思いますね。
逆に本音を引き出すために飲ませる大人も多いわけで、私はこの合法麻薬がどうしてこんなに市民権を得ているのが不思議でなりません。
でも近頃は飲まなくても許される環境が整いつつあるので、それはいいと思います。

[CNN] 世界一安全な都市は東京、大阪は3位 19年版ランキング

なんだかんだ言っても、まだまだ安全で健全な都市だと思います。
でも、東京は危ない、大阪は怖いという意識は持っておくべきであり、それがまた治安の維持に繋がるものだと思います。