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6月5日発売 予約受付中! [今日の独言(ひとこと)] 「ジュウシチネンゼミ」
カメムシ目、セミ科。特定の種類ではなくアメリカ東部に生息する三種類のセミの総称。いずれも他のセミと同じく、樹木に産み付けられた卵から孵化し、幼虫は地中に潜って根から樹液を吸って成長し、終齢に達すると土から這い出て羽化する。 特徴としては、名前の通り十六年もの長い年月を地下で幼虫のまま過ごし、十七年目の五月頃に大量発生する生態を持っていることがあげられる。そのため生息地域では、『当たり年』の夏になると騒音とも言えるほどの大合唱が起こり、木々は大量の抜け殻にデコレーションされ、道路は死骸で埋め尽くされる。一度の発生数は数十億匹とも言われており、あまりの多さゆえに近隣住民は油で揚げて食卓に並べることもある。なお、学名にはその発生周期の正確さから『魔法セミ属』(Magicicada)と名付けられている。 このように大量発生する理由は、天敵が捕食しきれない数に増えることで絶滅を免れるためと考えられている。これは他の昆虫類や魚類などでもよく見られる生態であり、また日本のセミも周期と規模を小さくしただけで同じことが言える。貧弱な生物が生き残るために身に付けた術の一つである。 ちなみに、ジュウシチネンゼミは十七年に一度しか目撃できない訳ではなく、周期をずらしたグループが複数存在している。また近い生態を持ったジュウサンネンゼミや、より短い周期を持ったセミも多数生息しているので、結局夏場になると大体どこかで大量発生している。 (「昆虫部」椙本孝思・著 幻冬舎・刊) -------------------- 弊著「昆虫部」でも紹介したアメリカの周期ゼミ。 どうやら今年はその「当たり年」らしく、バージニア州アーリントンで大量発生しているそうだ。 上記でも紹介している通り、ジュウシチネンゼミは十七年周期で羽化するセミの総称だが、その中でも複数のグループ(ブルードと呼ぶ)に別れているので十七年を待たずに数年ごとに地域を騒がせている。 今年はその中でも「ブルードX」という最大の集団が地上に出て来たようだ。 かつて新天地アメリカ大陸に入植したヨーロッパ人はこの光景を目にして、旧約聖書に書かれている災いのひとつ「イナゴ」と信じて恐れたとか。 幸いにもセミはイナゴと違って草木を食い尽くすことなく死んでいくので、特に問題視されずに風物詩となっているようだ。 セミは樹液を餌としているが、羽化した後は交尾と産卵を唯一の目的となるので食害も環境破壊も引き起こさない。 むしろ鳥や野生動物に食われ、死骸は虫に食われ、あるいは分解されて土壌の栄養分となるので、自然界にとっては数年に一度のごちそうフィーバーとなっていることだろう。 むしろ自然界は変わらないが人間界は変わっているので、今時は現地の人たちがジュウシチネンゼミの動画を投稿したり調理して食べたりしているのかもしれない。 ちなみにセミが美味なのは昆虫食の常識。 成虫よりも幼虫のほうがクリーミーで味も濃厚なのでお薦めだそうだ。 私は薦められても食べないが。 [一日三報]
[財経新聞] 昆虫が死んだふりをするメカニズムは? 北大が詳説の専門書出版
今日の昆虫。 あいつらの死んだふりは人間と違って本当に仮死状態になる。 ちなみに「天敵の前で死んだふりしても、そのまま食べられるんじゃないの?」という質問をたびたび見かけるが、あれは葉の上などで死んだふりをすることによって地面に落下し、土や枯れ草などに紛れて見つかりにくくする戦法でもあるのだ。 [Gigazine] なんと「宿主の寿命を伸ばす寄生虫」が存在する、その異様な寄生とは?
今日の昆虫。 こういう話がリアルであるから、キモ恐くて面白い。 俺が働かないのも寿命を延ばす寄生虫のせいだろう。 [産経新聞] 「セブンスターの男」摘発で注目 神奈川県警が窃盗犯につけた「あだ名」傑作選
今日の昭和。 前に紹介した、犯行現場に煙草を捨てていく男の続報。 警察も小説と違ってそうそう意欲をかき立てられる事件がある訳でもなく、そうでもしないとモチベーションも高まらないのだろう。 なお記事では「セブンスターの男」と書いておきながら、一方では「某シューズメーカー」とぼやかしている。 5文字の有名シューズメーカーとなると、アデ○○○か、アシ○○○か。 ジョンロブとかサントーニだったりして。革靴かよ。 ←新刊「フィニッシュライン 警視庁「五輪」特警本部・足利義松の疾走」
6月5日発売 予約受付中! [今日の独言(ひとこと)] 結界という言葉がある。
元は仏教用語で、特定の領域、界(さかい)を設定することを言う。 それがやがては仏や神や霊など目に見えないエネルギーが存在する場所、それを収めておくために設定された場所という意味が加わった。 神道やキリスト教における神域や聖域も同じ効果を示している。 『ここからは神域です』と言われると、人は結界内であることを理解するだろう。 興味深いのは仏教でも神道でもキリスト教でも、結界の内外を仕切る壁のような物は存在しないことだ。 鳥居なのか門なのか、扉なのかはともかくとして、誰でも入って出ることができる。 イスラム教では、最大の聖地メッカに入るにはイスラム教への入信が必要となる。 ただしこれは政治的、軍事的側面も大きいだろう。 アニメなゲームのように見えない謎のバリアや感電装置は存在しない。 お陰で悪人も野生動物も細菌もウィルスも出入りできる。 にもかかわらず、人は結界内を重要な領域と信じて、ともすれば空気が変わったと思い込むことも多い。 視覚と作法による精神的な価値観を意識するからだろう。 一方、先日アメリカのニューヨーク市立大学で動物の行動を研究しているチームによると、猫は床に描かれた四角形を見ると、そこに入って座ったり、リラックスを得る傾向があるという研究結果を発表した。 猫が段ボール箱や袋を見るとそこへ入ることが多いのはよく知られている。 狭いところなど体の周りが壁に囲まれていると安心する習性があるからだ。 それと同様に、壁ではなく四角く区切っているだけでも、そこにいたほうが安全であると錯覚するようだ。 壁もないのに特別な領域と認識できる。 この話などまさに猫の結界と呼べるものではないだろうか。 結界という発想が生まれたのは文化的な理由が大きいように思っていたが、意外とその根本は、「何となく落ち着く」という原始的な本能に起因していたのかもしれない。 ただ、この「何となく」こそが神聖であり、それに理由付けをしたのが宗教の始まりとも言える。 猫の行動を見ていれば、多くの宗教家が求める無垢と神聖さが理解できるのではないだろうか。 人間は煩悩に囚われすぎているのだろう。 [一日三報]
[産経新聞] ワクチン接種で「1億円」当たるくじ 米オハイオ州が奨励策として実施へ
[AFP] 無料でビール、ドーナツ、野球観戦…あの手この手でワクチン奨励 米 [CNN] 「ドラキュラの居城」、勇気ある訪問者にワクチン無償提供 ルーマニア いや本当に、日本の人ってみんな凄く真面目だと思う。 ワクチンを求めて殺到したり、世界に比べて相当感染率が低いのに悲観したり。 その真面目さが美徳でもあるけど、悲観主義なところで自らの首を絞めている気もしたり。 もっと楽観的に、ワクチン打って欲しけりゃ持って来いよ! くらいの気持ちでも良いんじゃないかしら。 [CNN] 首から下がまひの男性、「心」使いリアルタイムに文章作成 分速90文字
分速90文字って結構な速さだ。 ゆくゆくは健常者にも普及して、スマホで入力する手間がなくなるかも。 作家も腕を組んでぬうぅぅんで執筆できるようになるかも。 誤字・脱字・失言・妄想垂れ流しが増えそうだけど。 [GIZMODO] 宇宙人はやっぱりいない…? 銀河中心の6000万個の星を探索した結果が判明
[朝日新聞] 宇宙人、そろそろ見つかる? 世界で高精度探査が本格化 [日刊SPA] 「天文学者の99%は地球外生命の存在を確信している」国立天文台教授が断言する理由 [コロコロ] 「宇宙人は100%いる」地球外生命体やUFOについて天文学者に質問したら驚愕の回答連発!! とりあえず先生同士で意見がまとまったら、また教えてください。 [今日の独言(ひとこと)]
2月の後半あたりから、ツイッターで #春から○○大 というハッシュタグをよく見かけるようになっていました。
○○には上智や慶応や東大や京大などの大学名が入り、つまり来年度から各大学に入学しますという嬉しさあまりの報告だ。 何とまぁ、危ないことをしているな思っていたら、やはりそれを目当てにした詐欺の勧誘や事件も起きているようです。 ハッシュタグとは先頭に#を付けることで機能する検索用の文字列のことで、ツイッターやインスタグラム上ではタップするだけで同じ言葉を付けたユーザーだけをリストアップできます。 なので例えば #春から上智大 だと今春から上智大学へ入学した人が簡単に見つけられて、早くから仲間作りや情報交換に役立てられるようです。 ということは、このハッシュタグを付けている人は、せっかく顔も名前も所在も隠しているのに、来年度から大学へ入る大体20歳前の人間であることを自ら告白し、さらにこれまでのツイートを見れば女性か男性かもすぐに分かるということです。 私は人類史上最高の善人なので特に興味はありませんが、もし悪人がそれを知ったら1万円の布団を10万円で売りつけたり、信奉するスパゲッティ・モンスター教への入信を薦めたり、お気に入りフォルダに入っている秘蔵のナメクジ交尾映像を送りつけたりするかもしれません。 ハタチ前後の世間知らずをたぶらかすなどチョロいものでしょう。 最近の若い人たちは生まれた時からITに触れていますが、あまりに身近すぎて危機管理が疎かになっているような気もしています。 容易にプライバシーを投稿できるようになったので、悪い人が本気を出せば、過去に投稿した街や店の画像からターゲットの活動範囲を特定することもできるだろうなと思います。 仲間内で見せ合って遊ぶだけの理由で、毎日ランチの画像や旅先で撮影した画像を投稿していたら、いつしか自分よりも自分に詳しい見知らぬ中年男性が挨拶にやって来るかもしれません。 自分の顔や姿の画像は一切投稿していなかったとしても、周辺情報だけで割と容易に見つけられるものです。 そして何より、そんな悪い人たちのせいで便利で楽しいコミュニティツールが失われていくこともあるのは、もったいないなぁとも思っています。 でもネット界隈は大体いつもそんなことを繰り返しています。 [一日三報]
[東京新聞] 高齢の飼い主が急死…ネコ21匹が取り残され、24日後にようやく保護も2匹死亡 都が遺族の意向確認に手間取り
そこには白骨化した遺体と、丸々太った猫たちが……というのはホラーの話。 難しい問題だけど、これが21人の子供たちなら当然ほうっておかれないわけで。 犬猫も法律ではモノ扱いですが、もう少し融通を利かせて欲しいなと。 あと杉本彩って今こんな活動してるのね。 [INTERNET Watch] タイトルの書式が除外検索に……公式サイトが検索でヒットしない今期アニメが話題に
これは割と盲点。 -○○○-でサブタイトルを付けることが多いので、これからは気をつけたほうがいいかも。 ちなみに私の小説に付けられるサブタイトルの大半は、出版社側の意向だったりします。 長ったらしいのはあまり好きじゃないのですが。 [AFP] 「神はわれわれにやさしい」感染急増でもモスクに人殺到 パキスタン
例えば細菌もウィルスも発見されていない時代において、人々に衛生観念を与えるにはどうすればいいか。 よく分からないが綺麗にしたら病気になりにくいらしい、と言ったところで理解して守ってくれる人は少ないだろう。 しかし、神に会うために身を清めよ、手を洗え、悪い物を口にするなと教えたら、なるほどと思って皆は従うようになる。 古い宗教って大体そんなものだと思う。 [今日の独言(ひとこと)]
もしも今、私が犯罪を冒すとしたら、どんな手段を選ぶだろう。
ミステリ作家は結局のところ、毎日そんなことを考えるお仕事です。 窃盗か、強盗か、殺人か、テロか、あるいは思いもよらない事件か。 少なくとも、丹念に状況を精査して、入念に行動を吟味して、確実な方法を選ぶことには違いない。 今まで作品中で何十人も殺してきました。 イメージトレーニングは十分こなしてきたつもりです。 絶対に警察でも証拠が掴めない完全犯罪を目指します。 先日21日、神奈川県警は住居侵入と窃盗の疑いで43歳のトラック運転手の男を区検に追送致しました。 60歳代女性宅に忍び込み、現金5300円と貴金属類3点(時価計約15万2000円相当)を盗んだ疑いがもたれています。 また男は2015年5月頃から県内の留守宅や空き家に侵入し、現金や遺品などの盗みを繰り返していたと言い、これまでの捜査で窃盗未遂を含めて計188件を確認したとしています。 なお警察が男を見つけた決め手は、大半の現場に「同じ銘柄のたばこの吸い殻」が落ちていたことだそうです。 調べに対し男は「緊張するので、たばこを吸いながらやっていた」と供述しているそうです。 犯罪者の立場で語るのどうかと思いますが、何ともお粗末というか、初歩的なミスというか。 こんな作品を書こうものなら、担当者からも読者からもそっぽを剥かれるでしょう。 しかし現実の犯罪はこんなものです。 大半の犯罪者はミステリ小説など読まないでしょうし、もしかすると刑事ドラマも観ないのかもしれません。 教養がないので短絡的な思考に陥り、犯罪に手を染めてしまうものなのでしょう。 ちなみに、ミステリ作家はいつも凶悪事件のことを考えていますが、実際にそれを使って犯罪を冒すことはまずありません。 なぜなら、どれだけ丹念に作り上げていた計画にも、必ずどこかに「穴」を空けなければ気が済まないからです。 誰にも推理できない完全犯罪を目論むなど、つまらない二流の仕事なのです。 [一日三報]
[共同通信] 中国、食べ残し禁止法を可決
中国といえば食べ残すのが礼儀、完食するのは失礼の文化ですが。 地球環境問題というよりは、処理施設の限界と局所的な食糧難が起きているのかもしれません。 人口も多ければ多いなりに大変。 国家を適切に運営するのに最適な人口ってどれくらいかしらね。 |
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