the shadow of silver
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8月29日(火)
[今日の独言(ひとこと)] 【低コミュ時代のセルフ給油】
この頃は毎週、あるいは毎日のようにガソリンの価格が上がっている。
近所にある高めのガソリンスタンドではレギュラーガソリンも180円台に到達しており、そろそろ200円台の影もちらつくようになってきた。
ガソリンスタンドの価格は毎日変わる上に道路沿いで掲げられているのでよく目に付く。
タクシーやトラックなどの業務で日常的に給油を欠かせない人は大変だろうと思っている。

ガソリンスタンドと言えば、軽自動車は軽とあるので軽油を給油しなければならない、というジョークがある。
私が車を乗り始めた20年以上前から言われており、初心者ドライバーをからかう際に使うような話だった。
ところが現代でもこの嘘は有効らしく、実はガソリンスタンドにおけるトラブルの上位にもなっているらしい。
某漫才師よろしく「そんな奴おらんやろぉ」と言いたくなるケースだが、日常的に発生しているようだ。

ガソリン車に軽油を入れるトラブルは、自分で給油を行うセルフ式のガソリンスタンドが増えたのも理由かもしれない。
ただ、セルフ式のガソリンスタンドは実はカメラによって店員に監視されており、モニター側で承認ボタンを押さないと給油できない仕組みとなっている。
給油ノズルのレバーを引いたのち少し間が空いてから給油が始まるのもそういう理由だ。
またどのガソリンスタンドでも車を停めた斜め上方辺りには監視カメラが付いている。
とはいえ、店員が車種とガソリンの種類を逐一見極めている訳ではないだろう。

ひとつ思うのは、自動車教習所での指導が不足しているのではないだろうか。
振り返ってみると教習所で自動車の運転を教わった覚えはあるが、ガソリンスタンドでの給油方法を教わった覚えはない。
よく分からないICカードをかざしてボタンを押して、ケルヒャーみたいな物を挿し込んで給油するなんて、誰も教えてくれなかった。
さらにいえば自動車店でもその車がガソリン車なのかディーゼル車なのか、それにより給油の種類が変わるかどうか教えてはくれない。
その結果、セルフ式では何をどうすればいいのかさっぱり分からず、とりあえず安めの軽油を入れてしまう人たちもいるのではないかと思った。

あまり昔の話はしたくないが、私が初心者だった頃は周りに車が好きな者や年長者が多かったので、給油や高速道路の運転や道路標識にはないお約束を色々と教わっていたと思う。
しかし今の人たちは対人関係が希薄でコミュニケーションが不足していて、特に女性は周囲に車が好きな者も少なく困ることが多いような気がした。
Googleで「ガソリンスタンド セルフ」で検索すると「入れ方」や「怖い」といった不可解なキーワードが続いている。
分からなければ調べろよ、今なら給油方法すら動画で紹介されているのに、というものだが、結局分からない人は調べようともしないものだ。
今のご時世、なんでも基礎的な部分から教える必要もあるのではないかと感じている。

ということで、軽自動車は軽と付いているので軽油を入れましょう。

[一日三報]
[CNN] スコットランドの「ネッシー」、50年ぶりの大捜索作戦実施へ

カメラやセンサーの技術が発達したら今日なら、くまなく探すこともできるかも。
しかしこの記事でも例の「偽ネッシー画像」が掲載しているのは趣深い。
生物学的にはさほど重要ではなく、観光資源としては真実を追究する必要はない。
ロマンはそのままにしておくのも良いのではないか。

[ITmedia] 後ろからスマホをのぞかれた時だけ“画面がぼやける”システム 米研究者らが開発

果たしてそううまく作れるものか。
結局、持ち主にとっても見づらい、使いにくい画面になりそうな気もしたり。
ちょっと古い液晶モニタだと、視野角が狭くて横からだと全然見えない画面もあった。
不便だったけど、セキュリティ上では有効だったのかも。

[読売新聞] 女性宅の暗証番号ボタンに透明塗料、特殊な光あて4桁を特定…36歳が侵入

現代版『屋根裏の散歩者』。
透明塗料とか特殊な光と書いてあるけど、単にブラックライトとそれに反応する塗料かと。
工夫すれば100均でも手に入るような道具だ。
スパイ物、犯罪物のドラマでよく使われる手法で、暗がりで光る様が怪しげなのでウケが良い。
現実では、そうまでして追いかけたいかと思うけど、もはや手段と目的が入れ替わっていたのかもしれない。




8月22日(火)
[今日の独言(ひとこと)] 【スポーツは国家を映す鏡となるか】
今夏は女子サッカーでワールドカップが開催され、20日にはスペインとイングランドの決勝戦が行われた。
この文章は18日に書いているので私は結果をまだ知らない。
勝敗は君たちの目で確かめてくれ。(追記:スペインが優勝しました)

「なでしこジャパン」とかいうイマイチなネーミングの日本チームは惜しくもベスト8で敗退となった。
立派な戦績だと思うがやはり優勝できなかったのは悔しいだろう。
次のビッグイベントは来年開催されるパリオリンピックらしい。
なにより来年にまたオリンピックが開催されることに驚いた。

スポーツのジェンダーというか男女格差がよく話題になっているが、サッカーでも男女を比較するとなかなか興味深かった。
FIFA 世界ランキング(7月)で女子のランキングに男子を(○)を並べてみると、1位はアメリカ(男子11位)、2位はドイツ(男子15位)、3位はスウェーデン(男子23位)以下、4位イングランド(男子4位)、5位フランス(男子2位)、6位スペイン(男子10位)となる。
南米のブラジルは8位(男子3位)アルゼンチンは28位(男子1位)ウルグアイは64位(男子16位)。
日本は女子が11位で男子は20位だった。
イングランドが男女ともに4位というのは男女平等の面目躍如か。
基本的に男子競技が盛んな国は女子競技も盛んで実力にも表れているように見える。
面白いのは中国で女子が14位に対して男子は80位と大きな差があった。
詳しくは知らないが環境や文化的背景を探ると分かることがあるのかもしれない。

たとえばアフリカの大平原にサッカーの天才少女がいたとしても、学校にも行けず同じ趣味の友達もおらず、毎日遠くの川まで水くみにいかなければならず、地域も親も女子は早く結婚して家に尽くすのが理想という人たちに囲まれて生きているかもしれない。
もちろんそれは女子に限らず、100メートルを9秒台で走れる男子がいたとしても、生まれによってはそんなことより魚を捕って稼げと言われているのかもしれない。
結局スポーツというのは先進国における余暇の娯楽であり、地域差や男女差を分かりやすく示せるものかもしれないと思った。

[一日三報]
[AFP] インド予備校都市で自殺相次ぐ、当局が対策指示

受験と将来への厳しさに苦しむ若者たちと、その対策として扇風機を改造する大人たち。
急速に発展するインドの現状を如実に感じられる事件だと思った。
もうカレー食べて電車にハコ乗りしている時代じゃないのね。
カレーは食べてるか。

[産経新聞] 鳴り響く水戸黄門のテーマ 土浦日大ブラスバンド、1週間で多彩な楽曲準備

YOASOBIは流行としても、水戸黄門やドラクエ3の戦闘曲は演奏している人たちも馴染みがないだろう。
時代が変わり作品が廃れても演奏される作品は名曲の証とも言える。
映画やオペラの挿入曲にもそういうものは多いよね。

[CNN] ペルー奥地で発見の新種ヘビ「ハリソン・フォーディ」と命名、ヘビ嫌いのインディにちなみ

新種のネズミにフジコフジオと名付けるような分からなさ。
でもハリソン君は自然保護に熱心な人らしいので、パトロンへの忖度っぽいものかもしれない。



8月15日(火)
[今日の独言(ひとこと)] 【夏空や 過ごし佳き日に 玉音放送】
1945年8月15日の正午にラジオで放送された、大東亜戦争終結ノ詔書、いわゆる玉音放送。
写真やテレビ映像などでは放送を聴いてうなだれ、あるいは膝を突いて落胆する国民の姿が映し出されているが、あれは演出、つまり「やらせ」だったという説がある。
ひとつに国家機密であった当時の放送を事前に察知してカメラを構えて待っていただろうかという点。
もうひとつはラジオの聞き取りにくい音声で『朕は帝国政府をして米英支蘇四国に対し、その共同宣言を受諾する旨通告せしめたり』と聴いて、国民がポツダム宣言の受諾を知り、すなわち敗戦と分かっただろうかという点。
もちろん、その後の状況や偉い先生たちの話を聞いて実感しただろうが、少なくとも放送中に国民全員が悲しむような様子ではなかったと思う。
そんなことより昼飯の支度のほうが大事なはずだ。

高見順は『敗戦日記』で「8月15日 ついに負けたのだ。戦いに敗れたのだ。夏の太陽がカッカと燃えている。目に痛い光線。烈日の下に敗戦を知らされた。蝉がしきりと鳴いている。音はそれだけだ。静かだ」と記している。
終戦の日といえば雲一つない青空がその対比としてよく演出されている。
調べてみるとこれは事実らしく、当日は関東以西は快晴で北海道や東北は曇天だったらしい。
ちなみに東京は最高気温32.3℃、最低気温23.6℃。『夏の太陽がカッカと燃えている』という割には涼しい、と思いきや、当時は8月21日に記録した34℃が最高で、他は20℃代後半から30℃代前半で推移している。
社会情勢は最悪だったが、気候としては現代よりずっと過ごしやすかったのは皮肉な話だ。

日本の8月は真夏の日差しに戦争の影が色濃く落ちている。
8月6日の広島への原爆投下、9日の長崎への原爆投下、15日の終戦、そして祖霊信仰のお盆と、過去の悲惨な死を振り返る月となっている。
体験者の大半が去った78年経ってもこの空気は変わることなく、恐らく国家が存続する限りこの戒めが解かれることはないだろう。
こんなことになるから、戦争は絶対に起こしてはいけないのだ。

[一日三報]
[神戸新聞] 漢字にもっとふりがな振って マネックス松本氏が活動

漢字が読めない人は外国人だけでなく日本人にも多い。
義務教育には卒業試験がないので、読めなくても通っていれば就学済みとして世に出されてしまうからだ。
小説が読めないのは良いとしても、役所で使われている常用漢字も読めないのは損だと思う。
バリアフリーの視点からも、ふりがなが積極的に振った方が良いと思う。
あと小説の人名とかも、最初の一度ではなく毎回付けるべきだと思う。
格好付けた名前ほどすぐに分からなくなるから。

[河北新報] 「蛇が逃げた」家に上がり込み370万円盗んだ疑い 会社員の男逮捕、否認

蛇がどうしたというよりも、急に家へ上がり込んで来て現金を盗んだ上に、4か月前のことは覚えていないという28歳男性が普通にアウトだと思う。
金を出せと脅さなかったらオーケーみたいなマイルールでもあったのだろうか。

[産経新聞] 日中戦争で幻となった万博入場券使用可能に 昭和15年の紀元2600年博

昔12枚10円で買ったチケットが、今なら1枚7500円の入場チケットに!
それならまだ保管しておくか収集家に売った方が価値はあると思うが、どうか。



8月8日(火)
[今日の独言(ひとこと)] 【なぜAIで人が苦しむのだろうか】
『コングレス未来学会議』という映画がある。
アリ・フォルマン監督のフランス映画で、スタニスワフ・レム著の『泰平ヨンの未来学会議』をベースにした作品だ。
その世界では女優が自分の全データをデジタル化して企業に提供することで大金を得て、企業側は老いることも死ぬこともない女優のデータを使って映画を作ることができる。
途中からはアニメーションと実写が混ざったシーンが展開して、フランス映画らしくお洒落で難解なストーリーになっている。
とはいえ、やはり一番の見所は女優が撮影ボックスの中に入り、CTスキャンよろしく全身を撮影されていくシーンだろう。

今、ハリウッドでは何か月にもわたって映画俳優がストライキを起こしている。
7月に入ってからはそこに脚本家の団体も加わってさらに規模が大きくなってきた。
そのせいで新しく映画を撮影することが困難になり、とうとう公開スケジュールが延期される事態にもなっている。
要求が受け入れられるか、妥協されるか、ハンガーストライキの様相を呈してきた。

ストライキを起こした俳優組合が訴えているのは、俳優に支払われるギャラの改善だ。
かつて映画は映画館で公開されるもので、その後ビデオパッケージなどによりテレビ等でも視聴できるようになった。
さらに近年は動画配信も行われるようになると、次第に映画館との収益の差がなくなり、あるいは逆転するような現象も起きてきた。
しかし俳優に支払われるギャラは満足に改善されておらず、動画配信で大ヒットしてもそれに見合った報酬が支払われていない。
加えて昨今の物価高やAIによる肖像権の問題もあり黙ってはいられなくなったようだ。

脚本家のほうのストライキもそれに合わせた形で、二次使用の支払いとAIに仕事を奪われる危機感もあるようだ。
いずれにおいても作り手側の薄給に対して企業が儲けすぎている事実が背景にあるのだろう。
俳優や作家というのは立場の弱いもので、よほどの大物でもなければ、あるいは大物であってもギャラは言いなりにならざるを得ない面が大きい。
ゆえに団体や組合があるのは非情に心強いが、一方でストライキのせいで仕事ができなくなった人たちもいるだろう。

そう遠くない未来には、AIが作った脚本に沿って、顔つきから声も動きまで全てデータ化された俳優がAIによって自由に動き回る作品が生まれるようになる。
それは仕方がないことであったとしても、結局私たち人間は死んだような目でそれを見ながら毎日あくせく働いているような未来を想像してしまうのだ。
AIって誰にとっての物だろう、誰を助けてくれるものだろうと思う。

[一日三報]
[ITmedia] 立ったまま寝る「仮眠ボックス」あらわる 勤務中に約20分でリフレッシュ

このまま出られなくなる話で一本作れそう。
デスクに突っ伏して昼寝するよりは快適そうに思えるけど、個人用じゃないとなんか前の人の匂いやヨダレが残ってそうで、やっぱり使わないと思う。

[INTERNET Watch] プレミアムフライデーのサイトが閲覧不可能に。ドメイン名も間もなく有効期限、失効の可能性も?

何言ってんだコイツと思っていた企画だったが、ひっそりと終わりを告げる模様。
コロナ禍を言い訳にウヤムヤにしそうな気もしたり。
色々とやってみることは悪いことではないと思うが、結局誰も責任を取らないのでいつもグダグダに。
国がやるなら強権的に国民を休ませる法案とセットにすべきだったと思う。

[読売新聞] 上海警察装う男、都内の女子留学生に「逮捕状出た」「誘拐を自演しろ」

日本の警察ならそんな訳あるかと思うが、上海警察ならそういう事もあるかと思えるのかもしれない。
弱腰のお上も頼りないが、強すぎるお上も怖い、権力のバランスって難しいね。



8月2日(火)
[今日の独言(ひとこと)] 【口コミレビューも商売の時代】
少し前にハンディクリーナーを購入した。
机の上の細々としたゴミや、本棚のチリや、車内の清掃に使いたいからだ。
吸引機能と吹き出し機能、いわゆるブロアーが一体になっている物を求めていた。
それでBrigii Y120 Proというスティック型のハンディクリーナーを購入した。
ネットの記事でよく紹介されており、オススメされていたからだ。
今のところお洒落で機能性も高く気に入っている。

実のところ、初めに選んでいたのはもっと安価で口コミ評価の高い製品だった。
私はハンディクリーナー界隈に詳しくないので、安くて評価の高い物は良い物だ、それで充分だと思っていたからだ。
しかしその製品はメーカーも不詳で製品紹介も拙いのに、評価があまりにも高かった。
よくよく調べてみると、いわゆるサクラレビューによって埋められていることが分かり、ためしに低評価の口コミを調べてみるとてんで使い物にならないことが分かった。

近頃騒ぎとなっている中古車販売店でも同じような不正が行われていたらしい。
ためしにGoogleマップで店舗を調べてみると、口コミの件数があまりにも多く、しかも高評価でレビューが寄せられていた。
投稿者はバラバラだがカモフラージュのためか他に数件だけレビューを付けており、○○さんの対応が素晴らしかったと名指しで評価している。
それが一件だけなら変わり者かもしれないが、違う人たちが同じように担当者名を挙げて高評価を付けていた。
恐らく会社内でそういうメソッドが組まれているのだろう。
なお、あえて低評価のレビューを確認するとしっかり不正が曝かれていた。

人間誰しもある分野においては専門家顔負けのマニアだが、それ以外の分野は素人以下の馬鹿であることが多い。
だからそれ以外の分野に触れることになると、口コミレビューの集合知を頼りにするのは仕方のないことだ。
そのため企業は不正を働いてでも口コミレビューの評価を上げて予算を費やしてまで目立つように画策する。
それは不正ではあるが、結局は口コミレビューを盲信する消費者の弱さのせいでもある。
ひいては民主主義政治の弱点とも言えるだろう。

「みんなが良いというから、きっと良い」という判断が通用しなくなりつつある。
結局は自分の知識と経験と直感を信じて行動するほうが良いというか、失敗しても諦めがつきやすいだろう。
もしくは信頼できる情報筋を確保すること。
ハードボイルド作品でいうところの「こんな有益なネタをタダで教えろって言うんですかい?」のノリ。
何の得もなく情報を提供してもらえるはずがないと、世の中を疑ってかかるべきなのだろう。
残念ながら。

[一日三報]
[Gigazine] 偽レビューが最も多い製品カテゴリは「イヤホン」

イアホン業界は本当に安かろう悪かろうが横行している。
おそらく、見た目からでは分からない、音が鳴っていれば故障ではない、騒ぎ立てるほどの価格ではない、といった購入者の心理を突く絶妙なアイテムだからだろう。
デシベルうんぬんではなくて、もう少しきちんと評価できる数値があればいいのだけど。
ともかく、イアホンはちゃんとしたのを買ったほうが良いよ。

[CNN] 地軸の傾きに変化、大量の地下水くみ上げが影響 新研究

人類は地球のノミだ、みたいなことをガンダムでも言っていたけど、地面に杭を突き立てて栄養分をチューチュー吸っている様を見るとそうも思える。
どうすればいいか、というより、僕らの宇宙船地球号はもうキャパオーバーなんじゃないかとも思う。

[IQB] ニューロンの核は老化するとシワシワになり、かたくなる ――脳の加齢に伴ってニューロン核のダイナミクスが低下する――

興味深い研究。
老化により肌がシワシワで固くなるのは、細胞の保水力が落ちるからだと思うけど、それとは関係のないニューロンまで同じような現象が起きるのは不思議だ。
「しわしわニューロン」が新たに老人を揶揄する言い回しに使われる日も近いだろう。